連続監視と網羅分析による水質事故の検知・対策手法の開発と流域モニタリングの最適化(令和 7年度)Development of detection and countermeasure methods for water quality accidents by continuous monitoring and comprehensive targeted and non-targeted analysis, and optimization of basin monitoring
- 予算区分
- BA 環境-推進費(委託費) 環境問題対応型研究
- 研究課題コード
- 2325BA109
- 開始/終了年度
- 2023~2025年
- キーワード(日本語)
- 水道水,水質事故,水質計器,高分解能質量分析,浄水処理
- キーワード(英語)
- Drinking water,Water quality accident,Water quality monitor,High resolution mass spectrometry,Drinking water treatment
課題代表者
小坂 浩司
- 環境リスク・健康領域
水道水質研究和光分室(リ健) - 上級主幹研究員
担当者
- 浅見 真理環境リスク・健康領域
研究概要
人為由来の油や化学物質等が水環境に流出し環境汚染や水源汚染の被害をもたらす水質事故は、環境政策上の重要課題である。近年は、集中豪雨や台風等にともなう事故も起こっている。平成24年利根川水系で87万人の給水に影響があった水質事故では、水源での事故が浄水場で検知された。水質事故の予防や影響の最小化には迅速検知が必要とされ、原因物質の特定や対応可能な処理技術の確立も求められている。さらに、過去の水質事故から、事故の予防や発生時の対応には様々な部局の連携が必要であることが明らかとなっている。
本研究では、(1)災害時を含む水質事故の迅速な検知手法と対応手法の開発、(2)水質事故の対応に向けた流域モニタリングの最適化について提案を行う。
検知手法の開発は、自動水質計器(サブテーマ1)と高分解能質量分析(サブテーマ2、4)について、対応手法の開発は、事故原因物質の特定(サブテーマ2、4)、処理技術(サブテーマ3)について行う。流域モニタリングの最適化は、上流(排出)〜下流(水道)までを一体とした水循環における連携を含めた、水質事故への対応の手順を提示する(サブテーマ4)。
研究の性格
- 主たるもの:応用科学研究
- 従たるもの:技術開発・評価
全体計画
サブテーマ1では、実験室で三次元蛍光分析(EEM)の自動水質計器(連続EEM計)を用いて、対象物質の検出特性を評価する。連続EEM計を下水処理場等に設置し、連続データを取得、解析する。浄水場での他の項目の連続データも入手、解析する。
サブテーマ2では、排水・環境側から、高分解能質量分析計を用いた水質事故の検知手法を開発する。排水、災害時や水質事故時の試料等を評価する。作成したデータベース外の未知物質についてノンターゲット分析による特定手法を開発する。
サブテーマ3では、親水性・含窒素化合物の処理性データベースを構築し、情報が少ない物質の予測フローチャートを作成する。制御が困難な物質は、さらなる高度処理による処理法を開発する。
サブテーマ4では、水源・水道側から、迅速な自動前処理を組み合わせた高分解能質量分析計による水質事故の検知手法を開発する。他のサブテーマの分担者や研究協力者と共同で、災害や水質事故の発生時の原因究明のフィールド演習を行い、対応の手順を提示する。水質計器の設置可能な条件等の情報を解析し、公共用水域での計器の最適配置や流域におけるモニタリングのあり方を提案する。
今年度の研究概要
水質計器設置、連続データを取得して、水質異常検知について解析する。高分解能質量分析等により環境試料、水質事故時の試料の分析を行うとともに、他の機関と試料を共有し検証を行う。浄水処理の単位操作で、原体または副生成物の制御が困難な物質の予測方法と対応方法の整理を行う。モデル地域で、災害や水質事故の発生時の原因究明のフィールド演習を行う。施設情報や水質計器の設置条件等の解析結果を踏まえ、流域におけるモニタリングのあり方を提案する。
外部との連携
東京大学、信州大学、公益財団法人東京都環境公社 東京都環境科学研究所、京都大学、国立保健医療科学院、埼玉県企業局、東京都水道局、大阪市水道局、北千葉広域水道企業団、埼玉県衛生研究所、埼玉県環境科学国際センター、メタウォーター株式会社、株式会社堀場アドバンスドテクノ、いであ株式会社
関連する研究課題
- : 環境リスク・健康分野(イ政策対応研究)