広域モニタリングネットワークによる黄砂の動態把握と予測・評価に関する研究(平成 19年度)
Network observation of dust and sandstorm (DSS) in northeast Asia and its applications to realtime forecast, analysis of movement, and evaluation of the effects on the environment

予算区分
BA 環境-地球推進
研究課題コード
0608BA487
開始/終了年度
2006~2008年
キーワード(日本語)
黄砂,観測網,ライダー,予報モデル
キーワード(英語)
KOSA, NETWORK, LIDAR, FORECASTING MODEL

課題代表者

西川 雅高

担当者

  • 杉本 伸夫
  • 菅田 誠治企画部
  • 松井 一郎
  • 清水 厚地域環境保全領域
  • 森 育子
  • 高橋 克行
  • 早崎 将光
  • 原 由香里

研究概要

中国内陸部やモンゴルを発生源とする砂塵暴現象について、近年、その発生回数や発生地が拡大化傾向にあることが知られている。発生源から見て風下側に位置する韓国や日本でも、同様に、黄砂現象の発現日数が年年変動の幅を超えて増加傾向を示している。日本や韓国では、黄砂現象による視程障害のため交通機関や産業への被害が出ている他、大気汚染物質と混合した汚れた黄砂による呼吸器疾患などの健康影響も懸念されている。黄砂は、それ自体が風送先における社会環境への直接的影響を与える物質であるが、発生の増減は発生源地の環境変化に受動的に対応する影響反映物質でもある。したがって、黄砂問題に関する各国の政策面での取り組みは、発生源対策が地域住民への利益となる中国やモンゴルと、飛来予測精度の向上が国民への利益となる韓国や日本とはスタンスが自ずと異なるが、大局的には4カ国の共通問題として認識されている。それゆえ、アジア開発銀行(ADB)と地球環境ファシリティー(GEF)および国連組織であるUNEP、UNESCAP、UNCCDと関連4カ国(日本、中国、韓国、モンゴル)が参加して、モニタリングと予報および発生源対策に関する複数の関連プロジェクトが実施されてきたほか、日中韓三国環境大臣会議(TEMM)においても、黄砂は共通的環境問題として議題に上ることが多くなってきた。そのような情勢の中で、黄砂モニタリングネットワークの構築とデータの共有化を計ることが黄砂問題解決の糸口との国際的合意がなされている。本プロジェクトでは、4カ国にまたがるライダーおよびPM10計による観測網データの精度管理手法の確立を基本とし、黄砂の三次元的動態把握事例の集積と解析、データ同化手法による予報モデルの精度向上、黄砂と大気汚染物質の混合機構の解明、汚染物質との混合を考慮した負荷量推定モデルの精緻化も行う。黄砂による東アジア地域の環境インパクトと予報システムの確立を目指す他、黄砂に関する国際的政策に寄与/貢献することも目的とする。

研究の性格

  • 主たるもの:応用科学研究
  • 従たるもの:技術開発・評価

全体計画

平成18年度:モニタリングネットワークの整備とデータ収集、平成19年度:開発したモデルと実データの検証、モニタリングデータの集積、平成19年度:モデルとデータの同化手法の確立などプロジェクトのまとめ

今年度の研究概要

モニタリングデータの収集と同化用モデルの組み込み試験を進める。黄砂と大気汚染成分の反応機構を明らかにするための、フィールド調査と室内実験を開始する。

備考

九州大学、埼玉大学、日中友好環境保全センター(中国)、監測総站(中国)、NAMHEM(モンゴル、気象局)

関連する研究課題

  • 0 : 領域横断的な研究活動