所外実験施設

国環研本構(つくば市)以外に、所外実験施設を設置し、観測等を行っています。

水環境保全再生研究ステーション

水環境保全再生研究ステーションの空撮

 霞ヶ浦の湖畔にある水環境保全再生研究ステーションは、陸水域の富栄養化機構の解明とその防止対策を研究するためのフィールド実験施設(敷地面積7ha)です。

 霞ヶ浦、流入河川、地下水等に関する野外調査基地として、富栄養化に及ぼす汚濁、汚染物質の影響、汚濁された湖水の水質回復に関する研究等を行うほか、各種処理法による湖水浄化プロセス等の実験的研究施設としても利用されています。2002年にはバイオ・エコエンジニアリング研究施設を敷地内に設置し、新たな研究を開始しています。

バイオ・エコエンジニアリング研究施設

バイオ・エコエンジニアリング研究施設の写真

 閉鎖性水域の水質汚濁改善は環境保全の最重要課題の一つになっています。水質浄化技術は地域の状況に応じて、最適なものを適用することが必要です。当研究所では、生態工学等を利用した資源循環型の高度処理浄化槽等に関する研究を行うための施設を、水環境保全再生研究ステーション内に設置し、国際共同研究を含めた研究の強化を進めていきます。

地球環境モニタリングステーション(波照間・落石岬)

 温室効果ガスやその他微量ガス成分等を観測するため、沖縄県八重山諸島波照間島と北海道根室半島落石岬で観測所を維持しています。
 CO2、CH4、N2O、ハロカーボン類、O3、SO2、浮遊粒子状物質などの観測と同時に、気象因子も自動観測しており、観測データや運転状況等は国立環境研究所に自動送信されています。

地球環境モニタリングステーション -波照間-
地球環境モニタリングステーション -落石岬-

陸別成層圏総合観測室

 北海道足寄郡陸別町の町立「りくべつ宇宙地球科学館(銀河の森天文台)」の一室を名古屋大学宇宙地球環境研究所と共同で借り受け、高分解能フーリエ変換分光計、ミー散乱ライダー、スカイラジオメーターを用いて、温室効果ガスや大気汚染関連成分等の観測を行っています。

陸別成層圏総合観測室の室内
陸別成層圏総合観測室の外観

森林炭素収支モニタリングサイト

 森林生態系による二酸化炭素の吸収・放出機能を長期的に観測し、炭素・水・熱の循環過程を総合的に評価するため、2000年から北海道苫小牧市郊外のカラマツ林(苫小牧フラックスリサーチサイト)で、また2001年から北海道天塩郡幌延町の北海道大学天塩研究林(天塩CC-LaGサイト)で観測を開始しました。これらのサイトでは、森林の成長、伐採・植林、自然攪乱からの回復に伴う炭素収支の変化を、渦相関法によるCO2フラックス観測や森林内のプロセス観測により継続的に調べています。

 2004年9月の台風により苫小牧フラックスリサーチサイトは大きな被害を受けましたが、その後は自然攪乱後の森林回復過程を追跡する貴重な観測地として観測を継続しています。また、2006年からは山梨県富士北麓のカラマツ林(富士北麓フラックス観測サイト)において観測を開始し、CO2フラックス、気象、土壌呼吸、樹木成長、フェノロジー、近接リモートセンシングなどの総合観測を実施しています。これらの観測サイトは、森林炭素収支の長期変動の解明に加え、AsiaFlux・JapanFluxを通じた観測技術の標準化、データ公開、国内外の共同研究の基盤として活用されています。

富士北麓フラックス観測
天塩研究林