国立環境研究所 産学連携

2025年度 国立環境研究所 連携大学院

連携大学院とは

連携大学院とは、国立環境研究所(国環研)と大学との間で協定を締結し、国環研の研究者が大学教員(連携教員)に就任して、大学院生を受入れ、研究指導や講義、学位論文審査などを行う制度です。連携先の大学院に進学すると、大学で講義などを受けながら、連携教員の指導の下、大学や国環研内の施設を利用して研究を行い、大学院の学位(修士号、博士号)を取得することができます。国環研では、連携大学院制度を利用した学生受入れを積極的に進めることで、将来の環境研究を担う人材の育成に貢献することを目指しています。

進学の手続き

学生募集中の研究室のサイトや連携大学院合同説明会を参考に、希望する研究室を選んでください。
希望する研究室の先生に連絡を取り、進学希望について相談します。充実した大学院生活を送るためには、出来るだけ早い時期から先生とよく相談されることをおすすめします。
大学院入試の募集要項をよく確認し、受験に向けて準備します。出願時に研究計画の提出が求められる場合があるので、出願開始1ヶ月以上前を目安に、余裕をもって事前に研究計画の相談をしましょう。
大学院入試合格後、すみやかに研究室に報告して、研究生受け入れなどの事務手続きを行ってください。入学1ヶ月前には手続きを開始する必要があります。(詳しくは下記の「学生の受入制度について」を参照してください)

学生の受入れ制度について

研究生制度について

国環研の施設を利用して研究を行う場合、「研究生」として受入れ手続きをします。その際、災害・事故等に備え、学生教育研究災害傷害保険などの保険への加入をお願いしています。国環研に来る1ヶ月前目安に余裕を持って手続きをしましょう。詳しくは下記の研究生受入規程をご確認の上、指導教員に問い合わせてください。

リサーチアシスタント制度について

研究生とは別に、国環研の職員等の指導を受けて、国環研の研究業務に従事する、リサーチアシスタント(以下、RA)として雇用することもできます。研究生としての研究内容や来所日と、RAとしての従事内容と出勤日は別にする必要があるため、指導教員が吟味した上で採用します。待遇については下記規程をご覧ください。

学生募集中の連携教員

筑波大学大学院理工情報生命学術院 
生命地球科学研究群

写真:永島達也准教授

永島 達也ながしま たつや

[准教授]

国環研所属・職位

  • 地球システム領域 副領域長
  • 物質循環モデリング・解析研究室 室長
  • 大気・海洋モニタリング推進室 室長

研究分野

・大気汚染、気候変動、オゾン層破壊・マルチスケール大気質モデリング・大気環境学、大気化学、気象学

学生への一言

PM2.5やオゾンなど大気中の化学物質の挙動を数値シミュレーションで解き明かす研究をしています。「人新世」に暮らす我々が、環境のために何ができるのか、一緒に考えてみませんか。

筑波大学大学院理工情報生命学術院 
システム情報工学研究群

写真:松橋啓介教授

松橋 啓介まつはし けいすけ

[教授]

国環研所属・職位

  • 社会システム領域
  • 地域計画研究室 室長

研究分野

脱炭素、持続可能な社会、地域、交通

学生への一言

持続可能な地域について強い関心がある方はぜひ一緒に取り組みましょう。データ解析をして地域特性を分かりやすく示したり、解決策を考えたりします。


東京工業大学工学院経営工学系 
地球環境研究室(増井・金森研究室)

写真:増井利彦教授

増井 利彦ますい としひこ

[教授]

国環研所属・職位

  • 社会システム領域 領域長

研究分野

統合評価モデルAIMの開発と、開発したモデルを用いた脱炭素社会・持続可能社会の実現に向けた取り組みの定量的な評価

学生への一言

現在はオンラインのみのゼミや講義ですが、いろいろな人と話をして、自分の問題として自ら考えて行動できる人材の育成を目指しています。2050年の社会を構築するのは皆さんです。また、国環研のネットワークを使って、アジアの研究者との交流も行っています。

写真:金森有子准教授

金森 有子かなもり ゆうこ

[准教授]

国環研所属・職位

  • 社会システム領域
  • 脱炭素対策評価研究室 主幹研究員

研究分野

環境システム、統合評価モデル(ライフスタイルのモデリング)

学生への一言

生活・ライフスタイルと環境負荷発生の関係について分析し、モデルを構築しています。誰にとっても身近な研究テーマですが、気が付いていないこと、明らかになっていないことも多く、面白いですよ。

東京大学大学院農学生命科学研究科 生圏システム学専攻 
東邦大学大学院理学研究科環境科学専攻

写真:西廣淳教授

西廣 淳にしひろ じゅん

[教授]

国環研所属・職位

  • 気候変動適応センター 副センター長
  • 気候変動影響観測研究室 室長

研究分野

保全生態学、植物生態学

学生への一言

いま人と自然の関係は大きな転換期を迎えています。自然を持続的に活用し、気候変動に適応した社会を構築できるか。この挑戦に向け、草原、湿地、河川の現場で、自治体や住民の方々と連携した研究を進めています。

東京大学大学院農学生命科学研究科 生圏システム学専攻 
神戸大学大学院人間発達環境学研究科

写真:斉藤拓也教授

斉藤 拓也さいとう たくや

[教授(東京大学) 准教授(神戸大学)]

国環研所属・職位

  • 地球システム領域
  • 動態化学研究室 上級主幹研究員

研究分野

大気化学、森林生態系、熱帯樹木、揮発性有機化合物(VOC)、オゾン層破壊、大気汚染

学生への一言

森林の植物や私たち人間が「快適に暮らすため」に利用している物質が、大気環境とどのように関わっているのかを研究しています。ローカルな営みが大きなスケールの現象とつながるところが面白いと思います。

千葉大学大学院薬学研究院 生命薬学研究部門 環境生体科学講座 
環境リスク研究室

写真:中島大介教授

中島 大介なかじま だいすけ

[教授]

国環研所属・職位

  • 環境リスク・健康領域 副領域長
  • 生態系影響計測研究室 室長

研究分野

環境衛生化学、有機分析化学、in vitroバイオアッセイ、災害環境化学

学生への一言

環境中にある化学物質のうち、ヒトや生態系に悪影響を及ぼしているものは何か。それを化学的・生物的に解き明かそうとしています。あなたと、あなたの大切な人を守るための研究がここにあります。

写真:小林弥生教授

小林 弥生こばやし やよい

[教授]

国環研所属・職位

  • 環境リスク・健康領域
  • 曝露動態研究室
  • エコチル調査コアセンター(兼務)
  • 主幹研究員

研究分野

メタロミクス、毒性学、曝露科学、環境保健

学生への一言

子どもたちが安心・安全に暮らせる環境は大人にとってもやさしい環境。どのような化学物質にどの時期にどのくらい曝露されているのか?それが健康にどのような影響を与えているのか?その関連性を一緒にみつけてみませんか。

写真:鈴木武博准教授

鈴木 武博すずき たけひろ

[准教授]

国環研所属・職位

  • 環境リスク・健康領域
  • 病態分子解析研究室 主任研究員

研究分野

衛生学、環境毒性学

学生への一言

環境中の化学物質の健康へ与える悪影響が次世代に受け継がれる可能性が懸念されています。次世代の健康をまもるために、一緒にそのメカニズム研究に取り組んでいきましょう。

東北大学大学院環境科学研究科
地球環境変動学講座

写真:中岡慎一郎教授

中岡 慎一郎なかおか しんいちろう

[教授]

国環研所属・職位

  • 地球システム領域
  • 大気・海洋モニタリング推進室 主任研究員

研究分野

海洋化学、大気化学、二酸化炭素収支

学生への一言

貨物船舶を利用した大気と海洋の温室効果ガスや関連物質の観測を行っています。地球をめぐる温室効果ガス動態を把握する研究に一緒に取り組みましょう。

写真:八代尚

八代 尚やしろ ひさし

[教授]

国環研所属・職位

  • 地球システム領域
  • 衛星観測研究室 主任研究員

研究分野

大気化学、物質循環、地球システムモデル、地球観測衛星、計算科学、高性能計算

学生への一言

大気環境や気候変動のメカニズムをよりよく検証・予測できる数値モデルについて研究をしています。ひとつしかない「地球」をコンピュータ上にいかにうまく再現して環境問題解決に繋げるか、自らのアイディア・センスと最先端のデータ・計算機を駆使して研究したい方をお待ちしています。

東京大学大学院新領域創成科学研究科 環境システム学専攻
循環型社会創成学分野

写真:肱岡靖明教授

肱岡 靖明ひじおか やすあき

[教授]

国環研所属・職位

  • 気候変動適応センター センター長

研究分野

気候変動影響予測、気候変動への適応策の検討、適応計画策定支援ツール開発

学生への一言

気候変動適応に関する研究はまだまだやるべきことがいっぱいです。物理的な悪影響の低減から、気候変動に適応する社会の創造まで、幅広い研究テーマに取り組みたいと考えています。

写真:中島謙一准教授

中島 謙一なかじま けんいち

[教授]

国環研所属・職位

  • 資源循環領域
  • 国際資源持続性研究室 室長

研究分野

持続可能な資源管理、都市鉱山、資源利用の高度化・高効率化、水銀に関する水俣条約

学生への一言

現代社会は、環境問題(気候変動、環境汚染、廃棄物問題、etc.)、人や国の不平等などの様々な社会問題に直面しています。将来社会における資源利用の在り方はどのようなものでしょうか?一緒に考えて、未来につなげていきましょう。

東京大学大学院新領域創成科学研究科環境システム学専攻循環型社会創成学分野
名古屋大学大学院環境学研究科

写真:藤井実教授

藤井 実ふじい みのる

[教授]

国環研所属・職位

  • 社会システム領域
  • システムイノベーション研究室 室長

研究分野

循環経済、脱炭素社会、産業共生、プラスチック、エネルギーシステム

学生への一言

持続可能な社会の構築に向けて、かつてないイノベーションが求められています。真に意義のある技術や制度を考えましょう。

東京大学大学院新領域創成科学研究科
自然環境学専攻自然環境循環学講座

写真:山本裕史教授

山本 裕史やまもと ひろし

[教授]

国環研所属・職位

  • 環境リスク・健康領域 領域長
  • 生態毒性研究室 室長

研究分野

生態毒性、水環境、微量汚染化学物質、リスク、環境動態

学生への一言

魚やミジンコ、藻類など環境中の生き物を使って化学物質や水環境を評価する国内では数少ない研究室です。人や哺乳動物だけでなく、環境中の生き物を使った評価を一緒にやりませんか!

写真:山岸隆博准教授

山岸 隆博やまぎし たかひろ

[准教授]

国環研所属・職位

  • 環境リスク・健康領域
  • 環境リスク科学研究推進室
  • 主任研究員

研究分野

生態毒性、水環境、植物生理学、分子細胞生物学

学生への一言

真に環境で何が起きているのかを知り、後世に豊かな環境を引き継ぐための研究を一緒に進めましょう。

写真:渡部春奈准教授

渡部 春奈わたなべ はるな

[准教授]

国環研所属・職位

  • 環境リスク・健康領域
  • 生態毒性研究室 主任研究員

研究分野

生態毒性学、水環境、生態リスク評価、ミジンコ、化学物質、Whole effluent Toxicity (WET)

学生への一言

私たちの生活はたくさんの化学物質の恩恵を受けています。では、使用後の化学物質が、環境中で生き物にどうような影響を与えているか想像できますか?声を上げられないミジンコやメダカたちに代わって、実際に調べて対策を考えてみましょう!

東京大学大学院新領域創成科学研究科 自然環境学専攻自然環境循環学講座
横浜国立大学大学院環境情報研究院

写真:倉持秀敏教授

倉持 秀敏くらもち ひでとし

[教授]

国環研所属・職位

  • 資源循環領域
  • 資源循環基盤技術研究室
  • 副領域長/室長

研究分野

リサイクル工学、環境汚染物質の排出制御、環境化学工学、Negative emissions technologies (NETs) の開発、相平衡・物性

学生への一言

環境行政に近いところでその流れを感じつつ、国の施策に貢献することを意識しながら、楽しく、かつ野心的な(オリジナリティのある)研究をしましょう。また、ラボワークだけでなく、 施設等の現場へ行き、広い視点でトレードオフなどの新たな課題を見つけましょう。

名古屋大学大学院環境学研究科

写真:谷本浩志教授

谷本 浩志たにもと ひろし

[教授]

国環研所属・職位

  • 地球システム領域 領域長
  • 地球環境研究センター センター長

研究分野

大気化学、大気汚染と気候変動、大気組成衛星観測

学生への一言

毎日一度は空を見上げますよね。「空気の中身」を化学の視点で研究するのが大気化学です。気候変動や大気汚染の問題に野外観測、室内実験、モデリングを通じて取り組んでいます。

埼玉大学大学院理工学研究科

写真:前川文彦教授

前川 文彦まえかわ ふみひこ

[教授]

国環研所属・職位

  • 環境リスク・健康領域
  • 生体影響評価研究室 上級主幹研究員

研究分野

神経毒性学、神経内分泌学、神経行動学

学生への一言

動物モデルを用いて新たな行動評価法を作製し、発達期の環境化学物質曝露の影響評価に貢献するための研究を行っています。脳の性分化や脳高次機能に特に興味があります。一緒に研究を楽しみましょう!

聖路加国際大学公衆衛生大学院環境保健学分野

写真:中山祥嗣教授

中山 祥嗣なかやま しょうじ

[教授]

国環研所属・職位

  • 環境リスク・健康領域
  • エコチル調査コアセンター 次長
  • 曝露動態研究室 室長

研究分野

公衆衛生(public health)、環境保健(environmental health)、子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)(Japan Environment and Children’s Study (JECS))、エクスポゾーム(exposome)、曝露科学(exposure science)

学生への一言

子どもの環境保健、エコチル調査に興味のある方、是非、ご連絡ください。


北海道大学大学院農学院
環境フロンティアコース 生物多様性経済学研究室

写真:久保雄広

久保 雄広くぼ たかひろ

[教授]

国環研所属・職位

  • 生物多様性領域
  • 生物多様性保全計画研究室 主任研究員

研究分野

生物多様性経済学、環境経済学、保全マーケティング、行動変容、政策評価

学生への一言

人間活動は生物多様性の劣化に大きく関与しています。当研究室では生物多様性の保全に向けて、人々の認識や行動をどのように変え、政策に反映させていくか、経済学や行動科学などの視点から様々な研究に取り組んでいます。

大学関係者のみなさまへ

連携大学院協定の締結について

新たな大学等との連携大学院協定の締結についても、大学等のニーズ、国環研の研究計画や業務推進戦略等を勘案し、連携協定の内容について協議した上で、随時検討させていただきます。詳しくは下部、お問い合わせフォームからご連絡ください。

連携教員の委嘱手続きについて

連携教員は、大学院協定に基づき、「個々の学生に対する研究指導及び関連する講義、セミナー並びに学位審査等(※1)を本務(無報酬)として引き受けます。国環研の研究員を新たに連携教員に委嘱する場合は、本務として引き受けて問題がないか、国環研内で理事長による選考を行いますので、理事長宛の委嘱依頼状(※2)を連携推進部研究連携・支援室に提出し、事務手続きを進めさせていただきます。詳しくは下部、お問い合わせフォームからご連絡ください。

※1 研究指導と直接関係しない一般的な定義としての講義については本務外としています。本務とするかどうかは、別途協議の上、決定させていただきます。

※2 様式の指定はございませんので、大学等の所定の様式に基づいて作成いただいて結構です。その場合は、連携大学院制度に基づく委嘱依頼である旨を明記願います。

大学等とのその他の連携協力について

学生の教育研究協力を目的とした「連携大学院協定」ではなく、大学等との研究連携の推進や共同研究の円滑な実施等を目的とした「連携協定」についても、2021年5月現在で8大学等と締結しています。新規の協定についても下部お問い合わせフォームから連携推進部研究連携・支援室にご相談ください。
2019年度に新設されたインターンシップ生の受入れに関しては、インターンシップ生受入規程に基づき実施しておりますが、大学等のインターンシップ制度の適用上、必要がある場合は別途、連携協定(覚書)を締結して受入れております。

インターンシップ生受入に関する問い合わせ先:
企画部研究推進室 Email: kikaku_ss[at]nies.go.jp ([at]は@へ)

手続きの流れ

  1. 1

    お問い合わせ

    産学連携窓口までご連絡をお願いします。

  2. 2

    研究者との調整

    業務を実施する研究者と業務内容を調整します。

  3. 3

    お申し込み

    「受託業務申込書」を連携推進部外部資金室に提出してお申し込みください。

  4. 4

    契約締結

    受託の適否を検討し、実施するか否かを決定します。実施を決定した場合は、受託契約を締結します。

まずはお気軽に
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