2024NEW環境展に出展しました
2024年5月22日から24日の3日間、東京ビッグサイトで開催された「2024NEW環境展」に、国立環境研究所、産業技術総合研究所、農業・食品産業技術総合研究機構が3機関合同でブース出展しました。
日報ビジネス株式会社が主催するこのイベントは、環境保護と持続可能性に関する様々なテーマに焦点を当てたアジア最大級の環境展示会です。
主なテーマはCO2削減、資源有効利用、新エネルギーの普及、省エネ技術などです。持続可能な開発目標(SDGs)に沿ったビジネスチャンスの醸成を目指しており、脱炭素や持続可能なエネルギーの実践などをテーマにしたセミナーやフォーラムが多数開催されました。
国立環境研究所を含む合同出展ブースでは、独立行政法人環境再生保全機構の環境研究総合推進費の戦略的研究開発(II)課題の1つである、SⅡ-9「中間貯蔵施設周辺復興地域の融合的な環境再生・環境創生に向けた研究」について展示を行いました。
出展ブースのご紹介
東日本大震災から10年以上が経過し、多くの地域で復興が進む一方、福島県では除去土壌の県外最終処分や避難指示解除後の周辺地域の復興など、多くの課題が残されています。
こうした課題を解決するために、中間貯蔵施設周辺地域の環境再生・環境創生を総合的に支援することを目的として、SⅡ-9の研究を進めています。
この研究は3つのテーマで構成されています。
①県外最終処分を実現させるための技術システムの開発研究
除去土壌や除染廃棄物の県外最終処分を実現させるための技術システムを網羅的に評価し、最終処分形態を決定するシナリオ最適化の考え方を提示します。
②地域資源・環境を活用した周辺地域の将来デザイン構築に関する研究
脱炭素や里地里山環境の再生を行いながら、被災地域のコミュニティを再構築するための将来環境デザインを、地域と協働しながら提案します。
③県外最終処分・周辺地域の将来デザイン利用に向けた社会受容性評価と合意形成フレームワークに関する研究
県外最終処分に向けた、国が進める全国民的な理解醸成事業の支援と、社会受容性や多元的公正(※)を考慮した合意形成フレームワークを提示します。
※多元的公正:手続きとしての公正性、関係者が納得できる配分での負担の分かち合い
ブースでは、3つのテーマに基づいた研究紹介のポスターを展示し、研究者が来場者に直接取り組みを説明しました。
【主な展示内容】
◎3つのテーマに紐づくサブテーマについてのポスター
◎生物相モニタリング調査で撮影された、野生動物動画の紹介
◎生物相モニタリング調査で使用した、赤とんぼ類自動撮影装置(早稲田大学と共同開発)
◎プロジェクションマッピングによって立体白地図に福島県に関するさまざまな環境データを投影する3Dふくしま
2024年の累計来場者数は3日間で9万人にのぼり、ブースには立ち寄る人が絶えない状況でした。
対応した研究者の説明に熱心に耳を傾ける方が多く、福島の状況や課題解決に向けた取り組みを知ってもらうきっかけになったのではないかと思います。
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概要
- イベント名
- 2024NEW環境展(2024地球温暖化防止展と併催)
- 開催日時
- 2024年5月22日(水)~24日(金)
午前10時~午後5時まで(最終日は午後4時まで) - 会場
- 東京ビッグサイト(有明)東展示棟及び屋外会場
- 入場料
- 1,000円(税込)
- 主催
- 日報ビジネス株式会社(週刊循環経済新聞/月刊廃棄物/隔月刊イー・コンテクチャー/隔月刊地球温暖化)