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山の学校、開校。

地域協働の新しい一歩「山の学校」スタート

2022年4月23日、郡山市逢瀬にあるNPO法人しんせいの山の農園(環境に配慮した福祉農園)で、あらたな取り組み「山の学校」が始まりました。
NPO法人しんせいは、東日本大震災・原発事故後、その影響を受けた障がい者を支援する活動を行ってきた団体です。
昨年度から、国立環境研究所福島地域協働研究拠点は、NPO法人しんせいが進める山の農園プロジェクトの支援を行ってきました。
山の学校は、山の農園を活用した体験学習の場で、そのうちの『環境学習プログラム』を福島拠点が担当します。

まずは、あさか開成高校、NTT労働組合、しんせい、福島拠点からの参加者 全員が集合し、屋外で開校式が行われました。
この学校の校長である大原利眞氏(埼玉県環境科学国際センター研究所長、前国立環境研究所福島支部フェロー)の挨拶にはじまり、いよいよ学校が始まります。

開校式で挨拶する大原氏の写真

開校式で挨拶する大原氏

開校式を終えると、早速山の中へ—
先頭を歩くのは、この日の講師、境優主任研究員(国立環境研究所福島地域協働研究拠点)です。
普段、調査のためにフィールドを歩いている研究者と参加者が一緒に春の里山を散策し、五感を使って、森の中を体験し、植物について学びます。
森の中は、芽吹いた緑が日差しを遮り、川の流れの音も聞こえてきます。
すがすがしい気分で、春の山菜を講師 の説明を聞きながら探す参加者—
普段とはちがい、足元の植物に目を凝らしたり、川に入り小さなサンショウウオを見つけたり、とそれぞれが心地よい散策の時間を楽しみました。

カエルの写真

土や木の葉の色にまぎれた二ホンアマガエル

お昼はNPOしんせいが開発した「にんじんカレー」をそれぞれに分かれて頂きます。
お腹も満たされたところで、「さとやまにみる自然共生と持続可能な社会」のタイトルで境主任研究員が講義を行いました 。
午前中に散策した里山の風景、触った植物、歩いた土の感触を思い出しながら、大人と高校生が混ざり合い、同じ空間で里山の生態系について講義を聞き、学ぶ。

年代関係なく、熱心にメモを取り、頷き、参加者から多くの質問も上げられました。

講義風景写真

午後の講義の様子

今年度、毎月開催される“山の学校”。
春夏秋冬、それぞれの時期での学びが1年経ったときに、参加者にどのような変化をもたらすのか、今から楽しみです。

動画

撮影・編集 常盤達彦(福島地域協働研究拠点)、撮影 浅野希梨(福島地域協働研究拠点)

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