SDGsと地域づくりをシナジーの視点から考える[環境創造センター四機関連携講座 安積中学校出前講座&ワークショップ開催レポート]サムネイル
イベント

SDGsと地域づくりをシナジーの視点から考える[環境創造センター四機関連携講座 安積中学校出前講座&ワークショップ開催レポート]

出前講座とワークショップ——SDGsとシナジーの考え方

「環境創造センター四機関連携講座」の取り組みとして、令和7年12月19日、福島県立安積中学校にて、国立環境研究所福島地域協働研究拠点(以下、福島拠点)の辻岳史主任研究員による出前講座と、地域協働をテーマとしたワークショップを実施しました。

当日は安積中学校の1年生、およそ40名の生徒を対象に、辻主任研究員から「SDGsとシナジー(相乗効果)」をテーマとした出前講座を行いました。

講座では、SDGsが掲げる目標は一つひとつが独立したものではなく、複数の取り組みが重なっていて、それらの連携によって大きな成果につながる可能性があることを「シナジー(相乗効果)」という考え方を用いて説明しました。
そして、福島県で行われている事例を交えながら、さまざまな立場の人たちが連携することで、SDGsの複数の目標達成につながるとお話しました。

SDGsの目標達成には連携が大事であるとお話されました
SDGsの目標達成には連携が大事であるとお話されました

出前講座に続いて、「シナジーについて考える」ことをテーマにしたワークショップを行いました。

ワークショップはグループに分かれて実施し、各テーブルにはあらかじめワークシートを用意しました。

1ラウンド目では、「自分や身の回りの人がこれまでに経験した地域活動」を付箋に書き出してもらいました。

地域のお祭りや清掃活動、ボランティアなど、生徒たちは思いつく限りどんどん挙げてくれていた一方で、横断歩道で子どもたちを見守る活動や地域の運動会なども地域活動の一つであることを紹介すると、「それなら、あの活動も当てはまるかもしれない」と考えを広げる生徒たちの姿が見られました。

自分や周りの人が行っている地域活動をたくさん出してくれました
自分や周りの人が行っている地域活動をたくさん出してくれました

2ラウンド目では、1ラウンド目で挙げた地域活動をもとに、「地域住民」「行政」「メディア」「その他」と掛け合わせることで、どのようなシナジーを生み出せるかを考えました。

はじめは、「連携とはどのようなことを指すのか」と戸惑う様子の生徒も見られましたが、たとえば行政であれば地域だけでなく県や国まで視野を広げて考えることや、メディアであればテレビなどで取り上げてもらうことが一例であると説明すると、「行政から支援や資金を得られれば活動の規模を大きくできるのではないか」「メディアならYouTuberに取り上げてもらいたい」といった意見も出るなど、連携を具体的にイメージしながら、自由な発想で話し合いを進める様子が見られました。

2ラウンド目終了後には、各グループから一つずつアイディアを発表してもらいました。

発表では、地域の行事を行政やメディアと連携してより多くの人に知ってもらう、清掃活動を地域住民と協力して行うことで効率よく進められるのではないか、といったシナジーを意識したアイディアが共有されました。

SDGsと地域協働を考えるきっかけに

ワークショップ全体を通して、生徒たちは間違いを恐れず、自由な発想でさまざまな意見を数多く出してくれました。

このようなワークショップでは、場合によっては大人であっても意見を出しづらくなることがありますが、生徒同士で活発に意見交換が行われたことがとても印象的でした。

シートが埋まるほどのたくさんの意見
シートが埋まるほどのたくさんの意見

終了後のアンケートでは、「みんなで意見を出し合いながら郡山の取り組みなどを知ることができて良かった」「地域の人と協力することで、地域の活動をもっと活発にできるのではないかと思った」といった感想が寄せられました。

今回の出前講座とワークショップが、SDGsや地域活動を考える際に「シナジー」や「協働」という視点を身近に捉えるきっかけとなってくれれば幸いです。

福島拠点では今後も、SDGsと地域づくりに関する学びの場づくりの支援に取り組んでいきたいと考えています。

あわせて読みたい

イベント概要

イベント名
環境創造センター四機関連携講座・安積中学校出前講座&ワークショップ
開催日
令和7年12月19日
会場
福島県立安積中学校
対象
安積中学校1年生の生徒
定員
42名
主催
環境創造センター

講師

辻岳史

福島地域協働研究拠点 地域環境創生研究室 主任研究員

名古屋大学大学院環境学研究科、日本学術振興会特別研究員を経て、国立環境研究所福島支部(現:福島地域協働研究拠点)に着任。専門は社会学。津波や原発事故の被災地域でフィールドワークを行い、地域で活動するさまざまな集団や組織がどのように関わりながら災害復興を進めるのかを記録・分析している。