琵琶湖岸にてホンモロコ産卵の観察会を開催しました!
掲載日:2024.04.26
令和6年4月16日、大津市柳が崎の琵琶湖岸にてホンモロコの産卵の観察会を開催しました。
ホンモロコの漁獲量は平成10年ごろから激減していますが、近年回復の兆しがみられ(※ 1)、琵琶湖分室がある柳が崎の湖岸でも、昨年あたりから産卵行動がよく観察されるようになっています(参考文献)。
ここ柳が崎では、「里湖シジミの会」(※2)さんが、二枚貝等の生き物が生息しやすい環境づくりを目的に、定期的に湖底耕うんなどの活動を実施されています。今回の観察会は、この「里湖シジミの会」の皆様のほか、滋賀県および琵琶湖環境科学研究センターの関係者を合わせて47名の方にご参加いただきました。
観察会は、30分ほどの事前説明(ホンモロコをとりまく環境や漁獲量の変化など)の後、柳が崎湖畔公園の湖岸の遊歩道を歩きながら、ホンモロコの産卵の様子を観察しました。当日は産卵活動が盛んで、波打ち際で繰り広げられるホンモロコの産卵が、初めての方でも容易に観察できました。参加者の方からは、「初めて間近に観察し、琵琶湖にホンモロコが戻ってきている状況を実感できた。」などのご感想をいただきました。
ホンモロコは、琵琶湖の固有種であるだけでなく、食べて美味しい水産上の重要種でもありますが、個体数の回復までにはもう少し時間が必要です。
いましばらくの間は、産卵のために湖岸に来ている群れを温かく見守っていきたいものです。

(※1)ホンモロコの漁獲量についてはこちらをご参照ください。