琵琶湖南湖の南部で得られたビワマス成熟雄の記録

論文情報

タイトル:琵琶湖南湖の南部で得られたビワマス成熟雄の記録

著者:馬渕浩司, 西田一也, 吉田誠, 桑原 雅之 (太字で示した著者は国立環境研究所所属)

雑誌:魚類学雑誌67(2), 215-222.

掲載日:2020年3月5日受理, 2020年5月19日オンライン掲載

概要

ビワマスは、琵琶湖のみに自然分布するサケ科の魚類であり、周年15℃以下を保つ北湖(最大水深104m)の水深10m以深が主な生息域である。水深の浅い南湖(最大水深7m)での分布記録は非常に稀だが、2019年12月11日に、南湖の南部沿岸(図1: 国立環境研究所 琵琶湖分室のすぐ近く)のエリでサケ科の1個体が漁獲された。本論文では、その標本(図 2: のちに琵琶湖博物館に移管)の形態的・遺伝的特徴を精査して、ビワマスの成熟雄と判定した。

図の説明
図1. 今回の標本が採集された場所

図の説明
図2. 琵琶湖南湖の南部にあるエリで漁獲されたビワマスの成熟雄