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秋の国環研で初開催!一般公開2024開催報告

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2024/12/115分で読めます

#一般公開 #レポート

木々の葉が黄や赤に染まり始め、その葉は風に揺られカラカラと音を立てる季節、秋。国立環境研究所、略して「国環研(こっかんけん)」のつくば本構内に、季節や植生を味わいながら歩く人々の姿がありました。2024年10月19日(土)、この日は、年に一度の施設一般公開日です。

一般公開は、どんな日?


茨城県つくば市にある国環研の広さは約23ha。東京ドーム5つ分ほどの広さの敷地内に、研究や実験を行う建物や、つくば市内では初めて認定された「自然共生サイト」の緑地など、さまざま存在しています。
国環研の構内に気軽に足を運んでいただける特別な機会である「一般公開」の日は、例年7月に「夏の大公開」として開催され、長年地域のみなさまに親しまれてきました。しかし、夏の高い気温や強い日差しの中を歩いて移動するという過酷な状況を避けるために、初めて秋に変更して開催しました。
時期が変わって熱中症の心配もなく開催できると喜んだのも束の間。季節外れの暖かさとなった当日の最高気温はなんと28度にも昇り、蒸し暑い一日となりました。前日の雨が落ち葉や土を湿らせてヌルっとした足元の中でしたが、千人弱のお客様にお越しいただきました。
国立環境研究所一般公開特設サイト(https://www.nies.go.jp/event/kokai/index.html)もご覧ください。



一般公開2024チラシの画像 一般公開2024チラシ




一般公開は研究者と直接話せるチャンス


子どものころに研究機関の一般公開に訪れた思い出を胸に、将来研究者を目指す方も少なくない地域であることが、つくばの特徴の一つでもあります。国環研の一般公開も、研究者や研究にかかわるスタッフが、ご来場のみなさまと直接お話しできる貴重な機会です。すべてのイベントで小学生とそのご家族が楽しみながら学べる内容を考え、今回は9つの施設を解放して39のイベントを開催しました。いくつかのイベントをご紹介します。

空から地面の温度を“見て”みよう


モニターに映した2つの動画を楽しそうに解説する研究者の姿が…! 左はよく目にするものですが、右のカラフルなものはどのようなものでしょうか。このイベントや研究の詳しい解説を、国環研View DEEP内の記事「環境研究のアウトリーチ活動 つくば科学教育マイスターとして」にて紹介していますので、併せてご覧ください。

空から見た2つの動画を解説する様子の写真
空から見た2つの動画を解説する様子


藻類の世界をのぞいてみよう 電子顕微鏡で藻類をみてみよう

藻類(そうるい)の美しいかたちをご覧いただきました。むかし、学校で「ボルボックス」や「ミカヅキモ」などを観察したことを思い出された方もいらっしゃったのではないでしょうか。電子顕微鏡を使うと、さらに藻類の微細な構造を観察することができます。
さまざまな藻類の顕微鏡映像は、YouTube国環研動画チャンネル「藻類・プロティストムービー」でもご覧いただけます。

藻類の世界の魅力を堪能される様子の写真
藻類の世界の魅力を堪能される様子

“生きもの緑地”に自然観察に出かけよう!


研究者と一緒に虫網を持って、緑地の自然観察に出かけました。「自然共生サイト」にも認定されているこの緑地で、どんな秋の生きものに出会えたのでしょうか。自然共生サイトについて詳しくは国環研ホームページも参照ください。

自然観察に出かける様子の写真
自然観察に出かける様子

「田んぼダム」の仕組みを見てみよう


大雨が降ったときに田んぼからの排水を緩やかにし、一時的に水をためることで洪水を緩和する「田んぼダム」の仕組みを、模型を使って解説しました。田んぼダムについて、詳しい解説記事がFRECC+「田んぼダムで洪水を防ぐ?」にありますので、こちらもぜひご覧ください。

田んぼダムの仕組みを学ぶ様子の写真
田んぼダムの仕組みを学ぶ様子

砂の中からマイクロプラスチックを見つけよう!


砂浜に点在する5mm以下の小さなプラスチックを探す体験をしていただきました。虫めがねも使って、子どもたちも黙々と探します。見つけたプラスチックはどんな素材でできているか測りました。

砂に紛れたプラスチックを探す様子の写真
砂に紛れたプラスチックを探す様子

国環研の50年スタンプラリー


ところで、国環研は2024年3月に50周年を迎えました。1974年に前身の「国立公害研究所」として茨城県筑波郡谷田部町(現在のつくば市)に設立され、1990年に「国立環境研究所」に名前が変わり、引き続き幅広い環境研究を実施しています。詳しくは50周年記念特設サイトにてご紹介しています。
50年の歴史の中でどのような課題に対応してきたかを知っていただくためのスタンプラリーも開催しました。スタンプは好評でしたが、解説もお読みいただけましたでしょうか?

各棟のスタンプを押して回る様子の写真
各棟のスタンプを押して回る様子

ほかにはどんなイベントがあったの?


今回ご紹介したもの以外にも、ホームページ等で詳しくご紹介しているものがありますので併せてご覧ください。

社会システム領域ホームページ
国立環境研究所一般公開2024を開催しました
気候変動適応センターホームページ
「国立環境研究所一般公開2024 -環境をまもりはぐくむ。国環研の50年と、これからの君-」が開催されました

最後に


国環研は、環境をまもりはぐくむための研究を50年以上にわたり続けています。これからの50年も、人びとが健やかに暮らせるように研究活動に邁進しますので、国環研の研究成果にご注目いただけますと幸いです。そしてまた来年の一般公開の機会に、ぜひ国環研へお越しください。

   
国立環境研究所 一般公開分科会事務局
※執筆当時

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