化学物質詳細情報

2-プロパノール
chem_id:YOT00398
CAS RN®:67-63-0
化学物質名(和名):2-プロパノール
化学物質名(英名):2-PROPANOL
分子式:C3H8O
示性式:(CH3)2CHOH
SMILES:OC(C)C
RTECS:NT8050000

構造式67-63-0

化学物質名(別名)

物質名称 出典
2-プロパノール 環境分析法(水質) 他
2-プロパノール(イソプロピルアルコール) 環境基本法 要調査項目
2-プロパノール(別名:イソプロピルアルコール) 環境省-化学物質と環境(化学物質環境実態調査)
イソプロピルアルコール 環境分析法(化学物質分析法開発調査報告書) 他
プロピルアルコール 経済産業省-製造輸入量
2-Propanol 環境分析法(水質) 他
I-PROPANOL logP実測値(文献調査)-Chemical Reviews vol 71 Number 6 December 1971
Isopropanol 国際がん研究機関(IARC:International Agency for Research on Cancer)
Isopropyl alcohol ICSC(International Chemical Safety Cards) 他
propan-2-ol 経済産業省-製造輸入量 他
Propanol OECD_HPV_SIDS(SIDS:Screening Information Data Set)
Propanol, 2- EHCs
IPA 環境分析法(化学物質分析法開発調査報告書)
イソプロパノール 環境分析法(化学物質分析法開発調査報告書)
プロパン-2-オール 環境分析法(化学物質分析法開発調査報告書)

物性情報

物性項目 最小値 最大値 単位 物性 出典
外観 無色透明の流動性液体 KIS-NET
臭気 少し臭気をもつ KIS-NET
その他特徴 軽い苦味,可燃性 KIS-NET
分子量 60.09 60.11 KIS-NET
比重 0.78 0.78 KIS-NET
比重測定温度 20 20 deg C KIS-NET
蒸気密度 2.07 2.07 KIS-NET
溶解度記述 水に可溶 KIS-NET
オクタノール/水分配係数 0.05 0.05 KIS-NET
融点 -89.5 -86 deg C KIS-NET
沸点 82 82.4 deg C KIS-NET
燃焼性 常温で引火する。熱、炎、酸化剤に曝されると爆発の危険性あり。 KIS-NET
発火点 460 460 deg C KIS-NET
引火点 11.7 11.7 deg C KIS-NET
混合危険性 酸化剤と激しく反応する。 KIS-NET
混合発火危険性程度 蒸気は空気と爆発性混合ガスを作る。衡撃、熱により爆発の危険性(H202)、接触により発火の危険性(無水クロム酸)。 KIS-NET
爆発範囲 2 2 % KIS-NET
加水分解性 水に不安定 KIS-NET
水安定性    不安定 KIS-NET
生物分解性 良分解性 METI_既存点検
オクタノール/水分配係数 0.24 0.24 LogP文献調査(ChemicalReviews Vol.71)
オクタノール/水分配係数 -0.04 -0.04 LogP文献調査(ChemicalReviews Vol.71)
オクタノール/水分配係数 0 0 LogP文献調査(ChemicalReviews Vol.71)
オクタノール/水分配係数 -0.16 -0.16 LogP文献調査(ChemicalReviews Vol.71)
オクタノール/水分配係数 0.28 0.28 LogP文献調査(ChemicalReviews Vol.71)

用途

用途
輸出
接着剤
洗剤等
その他有機化学製品
希釈剤
潤滑油、切削油等
洗浄剤
色素(塗料、顔料)
その他添加剤
半導体
液晶
その他電子材料等製品
触媒
脱水剤、乾燥剤
メッキ剤
その他

環境基準

※基準値等の詳細については、リスクタブの「基準値等」をご覧ください。
法令名称 物質リストの名称 通し番号 対象物質名 リンク
環境基本法 環境基準 要調査項目(水質)(平成26年3月31日改訂前) 231 2-プロパノール (イソプロピルアルコール) LINK

注釈

(注) 平成25年度に「水環境保全に向けた取組のための要調査項目リスト」が改訂されました。それに伴い、改訂前の対象物質を「環境基準 要調査項目(水質)(平成26年3月31日改訂前)」、改訂後の対象物質を「環境基準 要調査項目(水質)」とそれぞれ別のカテゴリとして整理しています。なお、「環境中濃度測定値」では、要調査項目モニタリングの対象物質ではなく参考として測定された場合も含めて掲載しています。

法規制

※基準値等の詳細については、リスクタブの「基準値等」をご覧ください。
法令名称 物質リストの名称 通し番号 対象物質名 リンク
化審法(既存物質情報) Japanチャレンジ イソプロピルアルコール LINK
化審法(既存物質情報) 既存点検(分解性・蓄積性) 2-プロパノール LINK
化審法(既存物質情報) 既存点検(生態影響) 2-プロパノール LINK

注釈

(注1) 同一物質に限らず関連が深いと考えられる法規制を掲載しています。詳細な情報はリンク先をご参照ください。

(注2) 出典によって更新年月日が異なります。また、掲載している情報が必ずしも最新であるとは限りません。各出典の更新年月日については、「データ出典情報」をご参照ください。

対策等

該当データがありません。

PRTR制度

該当データがありません。

環境中濃度測定値

年度 都道府県 調査名 媒体 検出地点数 調査地点数 検出検体数 調査検体数 最小値 最大値 算術平均 幾何平均 検出下限 単位 備考
1995 全国 化学物質と環境(環境省) 水質 0 11 0 33 (8) μg/L
1995 全国 化学物質と環境(環境省) 大気 6 6 16 18 90 10000 (50) ng/m3
1995 全国 化学物質と環境(環境省) 底質 2 11 4 33 0.50 2.64 (0.27) μg/g-dry
2000 全国 要調査項目モニタリング(環境省) 水質(河川) 0 59 <3 <3 <3 <3 検出下限値 3 μg/L
2000 全国 要調査項目モニタリング(環境省) 水質(海水) 0 11 <3 <3 <3 <3 検出下限値 3 μg/L
2000 全国 要調査項目モニタリング(環境省) 水質(湖沼) 0 6 <3 <3 <3 <3 検出下限値 3 μg/L
2000 全国 要調査項目モニタリング(環境省) 地下水 0 15 <3 <3 <3 <3 検出下限値 3 μg/L
2002 全国 要調査項目モニタリング(環境省) 底質(河川) 4 10 <0.002 0.058 0.0086 0.0027 検出下限値 0.002 μg/g
2002 全国 要調査項目モニタリング(環境省) 底質(海水) 2 10 <0.002 0.01 0.002 <0.002 検出下限値 0.002 μg/g
2002 全国 要調査項目モニタリング(環境省) 底質(湖沼) 4 4 0.0075 0.046 0.021 0.017 検出下限値 0.002~0.004 μg/g
2008 全国 化学物質と環境(環境省) 大気 5 5 15 15 200 4900 (10) ng/m3

注釈

複数の情報源のデータを一つの表で記載するために、情報源によって異なる定義の数値を記載していますのでご注意ください。

(注1) 有害大気汚染物質モニタリング:地点数、検体数、年平均値の最大、最小、平均を表しています。

 検出地点数:調査地点のうち月1回以上の頻度で1年間にわたって測定した地点数
 調査地点数:全調査地点数(年平均値として評価することができないデータも含めた数値)
 検出検体数:調査地点のうち月1回以上の頻度で1年間にわたって測定した地点における検体数
 調査検体数:全検体数(年平均値として評価することができないデータも含めた数値)

 最小値:調査地点のうち月1回以上の頻度で1年間にわたって測定した地点の年平均値の最小値
 最大値:調査地点のうち月1回以上の頻度で1年間にわたって測定した地点の年平均値の最大値
 算術平均:調査地点のうち月1回以上の頻度で1年間にわたって測定した地点の年平均値の算術平均(有効数字3桁目を四捨五入)

(注2) 要調査モニタリング:環境省「要調査項目等存在状況調査結果」に記載された物質(要調査対象物質以外の物質などを含む)について記載しました。値の算出方法に関しては データの出典ページをご参照ください。シアナミド(2014年度)、銅およびその化合物(2016年度)については、資料内で下限値が統一されておらず、分析結果の表内の値を採用しました。なお、算出前の値に関しては 環境省HPをご参照ください。

* : 2021年度の1,2,5,6,9,10-ヘキサブロモシクロドデカンについては、各異性体(α、β、γ、δ、ε)の集計値です。

(注3) 黒本調査:捕捉説明として、以下の記載を参照ください(環境省「化学物質と環境 化学物質環境調査結果概要一覧表」より)。

* : 同族体その他該当物質ごとの検出下限値の合計とした。

** : 水素化テルフェニルについては、標準物質(工業製品)のクロマトグラムにおいて得られた7本のピークのうち、分子量242のものをHT242a~HT242dとし、分子量236のものをHT236a~HT236cとして測定、定量した。

*** : ジエチルビフェニルについては、標準物質(工業製品)のクロマトグラムにおいて得られた4本のピークを DDa~DDdとして測定、定量した。

**** : ジベンジルトルエンについては、標準物質(工業製品)のクロマトグラムにおいて得られた7本のピークを DTa~DTgとして測定、定量した。

***** : HCH類の大気については、2003年度から2008年度に用いた大気試料採取装置の一部からHCH類が検出され、HCH類の測定に影響を及ぼすことが判明したが、個別のデータについて影響の有無を遡って判断することが困難であるため、この期間の全てのデータについて欠測扱いとすることとした。

****** : 2009年度のペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)及びペルフルオロオクタン酸(PFOA)の調査は、直鎖のオクチル基を有するn-ペルフルオロオクタンスルホン酸及びn-ペルフルオロオクタン酸を分析対象としている。ただし、ペルフルオロオクタン酸(PFOA)の生物では、オクチル基が分鎖状の異性体が含まれる可能性を否定できていない。

******* : 2017年度のアルキル基の炭素数が12以外のポリ(オキシエチレン)=アルキルエーテル類の調査は、組成を推計した工業製品を用いて環境試料中の濃度を定量した。このため、アルキル基の炭素数が12以外のポリ(オキシエチレン)=アルキルエーテル類の結果については、参考値として掲載している。

(注4) MOE_公共用水域測定結果:「水質汚濁に係る環境基準(人の健康の保護に関する環境基準)」を超えた地点数と調査地点数を下記のように掲載しています。なお、備考の基準値は当該年度における値です。

 検出地点数:基準を超えた地点数
 調査地点数:全調査地点数

農薬出荷量

該当データがありません。

製造輸入量

年度 出典 官報公示整理番号 官報公示整理番号の名称 範囲下限(または合計数量) 範囲上限(または合計数量)
2001 化学物質の製造・輸入量に関する実態調査 2-0207 プロピルアルコール 100000.00 1000000.00

注釈

(注) 「範囲下限(または合計数量)」と「範囲上限(または合計数量)」が同じ値の場合には「合計数量」を表します。

急性・慢性試験値

試験種別 生物種 経路 エンドポイント 暴露時間 暴露時間単位 最小値 最大値 単位 毒性記述
急性・慢性毒性 ラット 経気道 LCL0 8 時間 12000 12000 ppm
急性・慢性毒性 マウス 経気道 LCL0 3 時間 12800 12800 ppm

発がん性評価

評価機関 評価結果 評価結果詳細 リンク
IARC 3 Not classifiable as to carcinogenicity to humans
ACGIH A4 発がん性物質として分類できない物質

注釈

(注) 出典によって更新年月日が異なります。また、掲載している情報が必ずしも最新であるとは限りません。各出典の更新年月日については、「データ出典情報」をご参照ください。

生態毒性

年度 物質名 試験種別 生物種 エンドポイント 結果 単位 備考
9 2-プロパノール 藻類生長阻害試験 速度法0-72時間 半数影響濃度 藻類 EC50 >1000 ㎎/L
9 2-プロパノール 藻類生長阻害試験 速度法0-72時間 無影響濃度 藻類 NOEC 1000 ㎎/L
9 2-プロパノール 藻類生長阻害試験 面積法72時間 半数影響濃度 藻類 EC50 >1000 ㎎/L
9 2-プロパノール 藻類生長阻害試験 面積法72時間 無影響濃度 藻類 NOEC >1000 ㎎/L
9 2-プロパノール ミジンコ急性遊泳阻害試験 48時間 半数影響濃度 甲殻類 EC50 >1000 ㎎/L
9 2-プロパノール ミジンコ繁殖試験 21日間 半数影響濃度 甲殻類 EC50 >100 ㎎/L
9 2-プロパノール ミジンコ繁殖試験 21日間 無影響濃度 甲殻類 NOEC >100 ㎎/L
9 2-プロパノール 魚類急性毒性試験 96時間 半数致死濃度 魚類 LC50 >100 ㎎/L
9 2-プロパノール 魚類急性毒性試験 14日間 半数致死濃度 魚類 LC50 >100 ㎎/L
9 2-プロパノール 魚類急性毒性試験 14日間 無影響濃度 魚類 NOEC >100 ㎎/L

注釈

*1 ガイドラインの規定により、0-48時間の毒性値を求めた

*2 化学物質審査規制法の第三種監視化学物質相当であるかを判定する際に考慮した、ばく露開始後120時間の毒性値

*3 四塩化無水フタル酸は水溶液中で100%分解し、分解物としてテトラクロロフタル酸を生成するため、このテトラクロロフ タル酸(CAS No. 632-58-6)として実施した結果

*4 参考値

*5 追加試験結果

*6 pH調整有り

*7 設定濃度に基づく毒性値

*8 実測濃度に基づく毒性値

*9 羽化率及び変態速度より求めた毒性値

*10 変態速度より求めた毒性値

リスク評価関連文書の情報源

年度 評価組織名 リスク評価書名 巻・号 判定 備考 リンク
1990 IPCS EHC Propanol, 2- (EHC 103, 1990) - LINK
1999 IARC AGENTS REVIEWED BY THE IARC MONOGRAPHS 15, Suppl. 7, 71/ 1999 - LINK
1999 IPCS ICSC ICSC:0554 ISOPROPYL ALCOHOL (Date of Peer Review: March 1999) - LINK
2005 ACGIH ACGIH 2005 -
2008 環境省 化学物質の環境リスク評価 6巻 健康リスク NO17 B1 LINK
2008 環境省 化学物質の環境リスク評価 6巻 生態リスク NO17 C LINK
2008 OECD HPV SIDS Chemicals -
2009 日本産業衛生学会 Recommendation of Occupational Exposure Limits 2008-2009 - LINK

分類と表示

該当データがありません。

基準値等

該当データがありません。

許容濃度等

種類 単位 評価機関名
TLV 200.00 ppm ACGIH
OEL 400 ppm 日本産業衛生学会
OEL 980 mg/m3 日本産業衛生学会

注釈

(注) 出典によって更新年月日が異なります。また、掲載している情報が必ずしも最新であるとは限りません。各出典の更新年月日については、「データ出典情報」をご参照ください。

PRTR対象物質選定基準

該当データがありません。

事故事例

発生日 発生時刻 事故の名称 被害金額(万円) 死亡者数 負傷者数 事故の概要 事故の原因 場所
1977-04-11 15:30:00 イソプロピルアルコール製造装置配管火災 装置は当時定修中であった。副生ガス配管の改造をこの期間に実施するため,窒素置換など一連の必要な措置を完了し,スチーミングを開始したところ,配管の内壁等に付着していた可燃性成分がドレンとなって,スチームおよびスチームドレン放出口から大気中に放出され,下部にあったスチーム管(温度約400℃)に接触したため発火した。 現場に即した教育がなされていなかった。作業に危険はないと判断した。 川崎・横浜コンビナート

事故時処理内容

事故時処理内容
水噴霧
避難を検討する
希釈する

環境分析法

年度 出典id 分析法id 出典名 分析法名 媒体名
1988 25 870 化学物質分析法開発調査報告書(昭和62年度) ◯2-プロペン-1-オール;2-プロパノールの分析法 水、底質
1988 25 887 化学物質分析法開発調査報告書(昭和62年度) ◯2-プロペン-1-オール;2-プロパノールの分析法 大気
1995 32 1007 化学物質分析法開発調査報告書(平成6年度) ●2-プロペン-1-オール;n-ブタノール;1-プロパノール;2-プロパノール;s-ブタノール;t-ブタノール;エチレンクロロヒドリン;2-プロピン-1-オールの分析法 水、底質
1995 32 1023 化学物質分析法開発調査報告書(平成6年度) ◯2-プロペン-1-オール;n-ブタノール;1-プロパノール;2-プロパノール;t-ブタノールの分析法 大気
2000 4 376 要調査項目等調査マニュアル(平成12年度版)【修正追記版】 水溶性物質の分析法(固相マイクロ抽出法;SPME法) 水、底質
2008 112 11489 化学物質分析法開発調査報告書(平成19年度)【修正追記版】 ◯2-プロパノール(別名:イソプロピルアルコール)の分析法 大気
2010 118 11621 化学物質分析法開発調査報告書(平成21年度)【修正追記版】 ◯イソプロピルアルコール(別名プロパン-2-オール;2-プロパノール;イソプロパノール)の分析法 水、底質

注釈

(注) 分析法名の先頭の記号は報告書に記載された分析方法の適用の可否を次のように整理した結果です。
  ◯:検討された対象物質・媒体の全てについて使用に適している。
  ●:検討された対象物質・媒体の一部に関してのみ使用に適している。
  ▲:検討された対象物質・媒体の全てに関して使用が困難である。

ページトップへ