化学物質詳細情報

2-ナフチルアミン
chem_id:YOT00326
CAS RN®:91-59-8
化学物質名(和名):2-ナフチルアミン
化学物質名(英名):2-NAPHTHYLAMINE
分子式:C10H9N
示性式:
SMILES:c(c(ccc1N)ccc2)(c2)c1
RTECS:QM2100000

構造式91-59-8

化学物質名(別名)

物質名称 出典
2-ナフチルアミン 環境分析法(その他) 他
β-ナフチルアミン 環境省-化学物質の生態影響試験 他
β-ナフチルアミン(2-ナフチルアミン) 環境基本法 要調査項目
2-naphthylamine 環境分析法(化学物質分析法開発調査報告書) 他
beta-Naphthylamine ACGIH許容濃度

物性情報

物性項目 最小値 最大値 単位 物性 出典
外観 白色から薄いビンク色の光沢ある小葉片状結晶。 KIS-NET
臭気 わずかな芳香性 KIS-NET
その他特徴 毒物 KIS-NET
分子量 143.19 143.2 KIS-NET
比重 1.06 KIS-NET
比重測定温度 98 deg C KIS-NET
溶解度記述 水に可溶。湯に溶ける。 KIS-NET
蒸気圧 1 hPa KIS-NET
蒸気圧測定温度 108 deg C KIS-NET
融点 111.5 113 deg C KIS-NET
沸点 294 306 deg C KIS-NET
燃焼性 熱,火炎にさらすと燃える。昇温により可燃性,爆発性の蒸気発生。 KIS-NET
熱分解性 NOxの有毒ガス発生 KIS-NET
熱安定性    不安定 KIS-NET

用途

該当データがありません。

環境基準

※基準値等の詳細については、リスクタブの「基準値等」をご覧ください。
法令名称 物質リストの名称 通し番号 対象物質名 リンク
環境基本法 環境基準 要調査項目(水質)(平成26年3月31日改訂前) 185 β-ナフチルアミン (2-ナフチルアミン) LINK

注釈

(注) 平成25年度に「水環境保全に向けた取組のための要調査項目リスト」が改訂されました。それに伴い、改訂前の対象物質を「環境基準 要調査項目(水質)(平成26年3月31日改訂前)」、改訂後の対象物質を「環境基準 要調査項目(水質)」とそれぞれ別のカテゴリとして整理しています。なお、「環境中濃度測定値」では、要調査項目モニタリングの対象物質ではなく参考として測定された場合も含めて掲載しています。

法規制

※基準値等の詳細については、リスクタブの「基準値等」をご覧ください。
法令名称 物質リストの名称 通し番号 対象物質名 リンク
化審法(既存物質情報) 既存点検(生態影響) β-ナフチルアミン LINK

注釈

(注1) 同一物質に限らず関連が深いと考えられる法規制を掲載しています。詳細な情報はリンク先をご参照ください。

(注2) 出典によって更新年月日が異なります。また、掲載している情報が必ずしも最新であるとは限りません。各出典の更新年月日については、「データ出典情報」をご参照ください。

対策等

該当データがありません。

PRTR制度

該当データがありません。

環境中濃度測定値

年度 都道府県 調査名 媒体 検出地点数 調査地点数 検出検体数 調査検体数 最小値 最大値 算術平均 幾何平均 検出下限 単位 備考
1983 全国 化学物質と環境(環境省) 水質 0 16 0 48 (0.02~0.1) μg/L
1983 全国 化学物質と環境(環境省) 底質 3 16 5 48 0.0017 0.0079 (0.0015~0.04) μg/g-dry
1985 全国 化学物質と環境(環境省) 底質 2 49 6 147 0.0023 0.051 (0.002) μg/g-dry
2006 全国 要調査項目モニタリング(環境省) 水質(河川) 0 50 <0.1 <0.1 <0.1 <0.1 検出下限値 0.1 μg/L
2006 全国 要調査項目モニタリング(環境省) 水質(海水) 0 17 <0.1 <0.1 <0.1 <0.1 検出下限値 0.1 μg/L
2006 全国 要調査項目モニタリング(環境省) 水質(湖沼) 0 4 <0.1 <0.1 <0.1 <0.1 検出下限値 0.1 μg/L
2006 全国 要調査項目モニタリング(環境省) 地下水 0 7 <0.1 <0.1 <0.1 <0.1 検出下限値 0.1 μg/L
2018 全国 化学物質と環境(環境省) 大気 0 14 0 42 (0.85) ng/m3

注釈

複数の情報源のデータを一つの表で記載するために、情報源によって異なる定義の数値を記載していますのでご注意ください。

(注1) 有害大気汚染物質モニタリング:地点数、検体数、年平均値の最大、最小、平均を表しています。

 検出地点数:調査地点のうち月1回以上の頻度で1年間にわたって測定した地点数
 調査地点数:全調査地点数(年平均値として評価することができないデータも含めた数値)
 検出検体数:調査地点のうち月1回以上の頻度で1年間にわたって測定した地点における検体数
 調査検体数:全検体数(年平均値として評価することができないデータも含めた数値)

 最小値:調査地点のうち月1回以上の頻度で1年間にわたって測定した地点の年平均値の最小値
 最大値:調査地点のうち月1回以上の頻度で1年間にわたって測定した地点の年平均値の最大値
 算術平均:調査地点のうち月1回以上の頻度で1年間にわたって測定した地点の年平均値の算術平均(有効数字3桁目を四捨五入)

(注2) 要調査モニタリング:環境省「要調査項目等存在状況調査結果」に記載された物質(要調査対象物質以外の物質などを含む)について記載しました。値の算出方法に関しては データの出典ページをご参照ください。シアナミド(2014年度)、銅およびその化合物(2016年度)については、資料内で下限値が統一されておらず、分析結果の表内の値を採用しました。なお、算出前の値に関しては 環境省HPをご参照ください。

* : 2021年度の1,2,5,6,9,10-ヘキサブロモシクロドデカンについては、各異性体(α、β、γ、δ、ε)の集計値です。

(注3) 黒本調査:捕捉説明として、以下の記載を参照ください(環境省「化学物質と環境 化学物質環境調査結果概要一覧表」より)。

* : 同族体その他該当物質ごとの検出下限値の合計とした。

** : 水素化テルフェニルについては、標準物質(工業製品)のクロマトグラムにおいて得られた7本のピークのうち、分子量242のものをHT242a~HT242dとし、分子量236のものをHT236a~HT236cとして測定、定量した。

*** : ジエチルビフェニルについては、標準物質(工業製品)のクロマトグラムにおいて得られた4本のピークを DDa~DDdとして測定、定量した。

**** : ジベンジルトルエンについては、標準物質(工業製品)のクロマトグラムにおいて得られた7本のピークを DTa~DTgとして測定、定量した。

***** : HCH類の大気については、2003年度から2008年度に用いた大気試料採取装置の一部からHCH類が検出され、HCH類の測定に影響を及ぼすことが判明したが、個別のデータについて影響の有無を遡って判断することが困難であるため、この期間の全てのデータについて欠測扱いとすることとした。

****** : 2009年度のペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)及びペルフルオロオクタン酸(PFOA)の調査は、直鎖のオクチル基を有するn-ペルフルオロオクタンスルホン酸及びn-ペルフルオロオクタン酸を分析対象としている。ただし、ペルフルオロオクタン酸(PFOA)の生物では、オクチル基が分鎖状の異性体が含まれる可能性を否定できていない。

******* : 2017年度のアルキル基の炭素数が12以外のポリ(オキシエチレン)=アルキルエーテル類の調査は、組成を推計した工業製品を用いて環境試料中の濃度を定量した。このため、アルキル基の炭素数が12以外のポリ(オキシエチレン)=アルキルエーテル類の結果については、参考値として掲載している。

(注4) MOE_公共用水域測定結果:「水質汚濁に係る環境基準(人の健康の保護に関する環境基準)」を超えた地点数と調査地点数を下記のように掲載しています。なお、備考の基準値は当該年度における値です。

 検出地点数:基準を超えた地点数
 調査地点数:全調査地点数

農薬出荷量

該当データがありません。

製造輸入量

該当データがありません。

急性・慢性試験値

試験種別 生物種 経路 エンドポイント 暴露時間 暴露時間単位 最小値 最大値 単位 毒性記述
急性・慢性毒性 ラット 経口 TDL0 57 17100 17100 mg/kg
急性・慢性毒性 ラット 皮下注射 TDL0 60 6 6 g/kg
急性・慢性毒性 ラット 腹腔内注射 TDL0 13 1300 1300 mg/kg
急性・慢性毒性 マウス 経口 TDL0 8 600 600 mg/kg
急性・慢性毒性 マウス 皮下注射 TDL0 40 1600 1600 mg/kg
急性・慢性毒性 マウス 腹腔内注射 TDL0 8 1500 1500 mg/kg
急性・慢性毒性 ウサギ 経口 TDL0 5 40 40 g/kg
急性・慢性毒性 ハムスター 経口 TD 43 365 365 g/kg
急性・慢性毒性 ハムスター 経口 TDL0 45 217 217 mg/kg
急性・慢性毒性 イヌ 経口 TDL0 2 18 18 g/kg

発がん性評価

評価機関 評価結果 評価結果詳細 リンク
IARC 1 Carcinogenic to humans
NTP A Known To Be Human Carcinogen
ACGIH A1 ヒトに対して発がん性が確認された物質

注釈

(注) 出典によって更新年月日が異なります。また、掲載している情報が必ずしも最新であるとは限りません。各出典の更新年月日については、「データ出典情報」をご参照ください。

生態毒性

年度 物質名 試験種別 生物種 エンドポイント 結果 単位 備考
14 β-ナフチルアミン 藻類生長阻害試験 速度法0-72時間 半数影響濃度 藻類 EC50 0.50 ㎎/L
14 β-ナフチルアミン 藻類生長阻害試験 速度法0-72時間 無影響濃度 藻類 NOEC 0.16 ㎎/L
14 β-ナフチルアミン 藻類生長阻害試験 面積法72時間 半数影響濃度 藻類 EC50 0.43 ㎎/L
14 β-ナフチルアミン 藻類生長阻害試験 面積法72時間 無影響濃度 藻類 NOEC 0.098 ㎎/L
14 β-ナフチルアミン ミジンコ急性遊泳阻害試験 48時間 半数影響濃度 甲殻類 EC50 0.84 ㎎/L
14 β-ナフチルアミン ミジンコ繁殖試験 21日間 半数影響濃度 甲殻類 EC50 0.029 ㎎/L
14 β-ナフチルアミン ミジンコ繁殖試験 21日間 無影響濃度 甲殻類 NOEC 0.014 ㎎/L
14 β-ナフチルアミン 魚類急性毒性試験 96時間 半数致死濃度 魚類 LC50 3.9 ㎎/L

注釈

*1 ガイドラインの規定により、0-48時間の毒性値を求めた

*2 化学物質審査規制法の第三種監視化学物質相当であるかを判定する際に考慮した、ばく露開始後120時間の毒性値

*3 四塩化無水フタル酸は水溶液中で100%分解し、分解物としてテトラクロロフタル酸を生成するため、このテトラクロロフ タル酸(CAS No. 632-58-6)として実施した結果

*4 参考値

*5 追加試験結果

*6 pH調整有り

*7 設定濃度に基づく毒性値

*8 実測濃度に基づく毒性値

*9 羽化率及び変態速度より求めた毒性値

*10 変態速度より求めた毒性値

リスク評価関連文書の情報源

年度 評価組織名 リスク評価書名 巻・号 判定 備考 リンク
1999 IARC AGENTS REVIEWED BY THE IARC MONOGRAPHS 4, Suppl. 7, 99/ in prep. - LINK
2003 IPCS ICSC ICSC:0610 2-NAPHTHYLAMINE (Date of Peer Review: May 2003) - LINK
2005 ACGIH ACGIH 2005 -
2006 NTP Report on Carcinogens (RoC) NTP Page 179 - LINK
2021 環境省 化学物質の環境リスク評価 19巻 健康リスク NO6 B(経口曝露) LINK
2021 環境省 化学物質の環境リスク評価 19巻 生態リスク NO6 B LINK

分類と表示

該当データがありません。

基準値等

該当データがありません。

許容濃度等

該当データがありません。

PRTR対象物質選定基準

該当データがありません。

事故事例

該当データがありません。

事故時処理内容

事故時処理内容
粉末消化剤(ドライケミカル)のみ
防止堤で囲む

環境分析法

年度 出典id 分析法id 出典名 分析法名 媒体名
1983 18 692 化学物質分析法開発調査報告書(昭和57年度) ◯2-ナフチルアミンの分析法 水、底質
1984 92 10724 Methods for Organic Chemical Analysis of Municipal and Industrial Wastewater (40 CFR Part # 136 App A) EPA625: Acids and Base/Neutrals including PCBs
1986 99 10761 Test Methods for Evaluating Solid Waste: Physical/Chemical Methods (EPA 530/SW-846) EPA8270B: SEMIVOLATILE ORGANIC COMPOUNDS BY GAS CHROMATOGRAPHY/MASS SPECTROMETRY (GC/MS): CAPILLARY COLUMN TECHNIQUE
1999 36 1084 化学物質分析法開発調査報告書(その1)(平成10年度) ●3,4-ジメチルアニリン;N-フェニル-1-ナフチルアミン;1-ナフチルアミン;2-ナフチルアミン;シクロヘキシルアミン;2,5-ジメチルアニリン;3,5-ジメチルアニリンの分析法 大気
2003 115 11607 要調査項目等調査マニュアル(平成15年度版) ジクロロアニリン類;ナフチルアミン類の分析法 水、底質
2018 145 12013 化学物質分析法開発調査報告書(平成29年度)【修正追記版】 ◯o-アニシジン(別名:2-メトキシアニリン);2-メトキシ-5-メチルアニリン(別名:p-クレシジン);2-ナフチルアミン(別名:β-ナフチルアミン)の分析法(GC/MS)(大気) 大気

注釈

(注) 分析法名の先頭の記号は報告書に記載された分析方法の適用の可否を次のように整理した結果です。
  ◯:検討された対象物質・媒体の全てについて使用に適している。
  ●:検討された対象物質・媒体の一部に関してのみ使用に適している。
  ▲:検討された対象物質・媒体の全てに関して使用が困難である。

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