化学物質詳細情報

ベンゾ(a)アントラセン
chem_id:YOT00221
CAS RN®:56-55-3
化学物質名(和名):ベンゾ(a)アントラセン
化学物質名(英名):BENZ(a)ANTHRACENE
分子式:C18H12
示性式:
SMILES:c(c(c(c(c1)ccc2)c2)cc(c3ccc4)c4)(c1)c3
RTECS:CV9275000

構造式56-55-3

化学物質名(別名)

物質名称 出典
ベンゾ(a)アントラセン KIS-NET 他
ベンゾ[a]アントラセン 環境分析法(その他) 他
BENZ(a)ANTHRACENE KIS-NET 他
benz[a]anthracene 環境分析法(化学物質分析法開発調査報告書) 他

物性情報

物性項目 最小値 最大値 単位 物性 出典
外観 板状結晶。緑黄色のけい光を発する。 KIS-NET
その他特徴 昇華性 KIS-NET
分子量 228.29 228.29 KIS-NET
水溶性 0.0094 0.01 KIS-NET
蒸気圧 1e-08 1e-08 hPa KIS-NET
オクタノール/水分配係数 5.61 5.61 KIS-NET
融点 155 160 deg C KIS-NET
代謝性 ラットの肝臓により4種の代謝物を生じ、そのうち2種は4-ヒドロキシ体および5,6-ジヒドロ-8,9-ジヒドロキシ体であると推定される。 KIS-NET
その他の化学反応 ベンゼン中、光照射により二量体を生成、熱により分解し復元する。 KIS-NET

用途

該当データがありません。

環境基準

※基準値等の詳細については、リスクタブの「基準値等」をご覧ください。
法令名称 物質リストの名称 通し番号 対象物質名 リンク
環境基本法 環境基準 要調査項目(水質)(平成26年3月31日改訂前) 141 多環芳香族炭化水素類 LINK

注釈

(注) 平成25年度に「水環境保全に向けた取組のための要調査項目リスト」が改訂されました。それに伴い、改訂前の対象物質を「環境基準 要調査項目(水質)(平成26年3月31日改訂前)」、改訂後の対象物質を「環境基準 要調査項目(水質)」とそれぞれ別のカテゴリとして整理しています。なお、「環境中濃度測定値」では、要調査項目モニタリングの対象物質ではなく参考として測定された場合も含めて掲載しています。

法規制

※基準値等の詳細については、リスクタブの「基準値等」をご覧ください。
法令名称 物質リストの名称 通し番号 対象物質名 リンク
大気汚染防止法 有害大気汚染物質 第二条 第十三項 ベンゾ[a]アントラセン LINK

注釈

(注1) 同一物質に限らず関連が深いと考えられる法規制を掲載しています。詳細な情報はリンク先をご参照ください。

(注2) 出典によって更新年月日が異なります。また、掲載している情報が必ずしも最新であるとは限りません。各出典の更新年月日については、「データ出典情報」をご参照ください。

対策等

該当データがありません。

PRTR制度

該当データがありません。

環境中濃度測定値

年度 都道府県 調査名 媒体 検出地点数 調査地点数 検出検体数 調査検体数 最小値 最大値 算術平均 幾何平均 検出下限 単位 備考
1989 全国 化学物質と環境(環境省) 魚類 1 37 1 111 0.0012 0.0012 (0.001) μg/g-wet
1989 全国 化学物質と環境(環境省) 水質 0 53 0 159 (0.1) μg/L
1989 全国 化学物質と環境(環境省) 大気 13 13 39 39 0.16 11.0 (0.1) ng/m3
1989 全国 化学物質と環境(環境省) 底質 41 51 115 148 0.0032 2.1 (0.003) μg/g-dry
1999 全国 化学物質と環境(環境省) 魚類 0 13 0 39 (0.00069) μg/g-wet
1999 全国 化学物質と環境(環境省) 水質 0 13 0 39 (0.023) μg/L
1999 全国 化学物質と環境(環境省) 底質 13 13 38 39 0.0083 0.55 (0.0051) μg/g-dry
2003 全国 要調査項目モニタリング(環境省) 水質(河川) 0 25 <0.023 <0.023 <0.023 <0.023 検出下限値 0.023 μg/L
2003 全国 要調査項目モニタリング(環境省) 水質(海水) 0 10 <0.023 <0.023 <0.023 <0.023 検出下限値 0.023 μg/L
2003 全国 要調査項目モニタリング(環境省) 水質(湖沼) 0 5 <0.023 <0.023 <0.023 <0.023 検出下限値 0.023 μg/L
2003 全国 要調査項目モニタリング(環境省) 地下水 0 10 <0.023 <0.023 <0.023 <0.023 検出下限値 0.023 μg/L

注釈

複数の情報源のデータを一つの表で記載するために、情報源によって異なる定義の数値を記載していますのでご注意ください。

(注1) 有害大気汚染物質モニタリング:地点数、検体数、年平均値の最大、最小、平均を表しています。

 検出地点数:調査地点のうち月1回以上の頻度で1年間にわたって測定した地点数
 調査地点数:全調査地点数(年平均値として評価することができないデータも含めた数値)
 検出検体数:調査地点のうち月1回以上の頻度で1年間にわたって測定した地点における検体数
 調査検体数:全検体数(年平均値として評価することができないデータも含めた数値)

 最小値:調査地点のうち月1回以上の頻度で1年間にわたって測定した地点の年平均値の最小値
 最大値:調査地点のうち月1回以上の頻度で1年間にわたって測定した地点の年平均値の最大値
 算術平均:調査地点のうち月1回以上の頻度で1年間にわたって測定した地点の年平均値の算術平均(有効数字3桁目を四捨五入)

(注2) 要調査モニタリング:環境省「要調査項目等存在状況調査結果」に記載された物質(要調査対象物質以外の物質などを含む)について記載しました。値の算出方法に関しては データの出典ページをご参照ください。シアナミド(2014年度)、銅およびその化合物(2016年度)については、資料内で下限値が統一されておらず、分析結果の表内の値を採用しました。なお、算出前の値に関しては 環境省HPをご参照ください。

* : 2021年度の1,2,5,6,9,10-ヘキサブロモシクロドデカンについては、各異性体(α、β、γ、δ、ε)の集計値です。

(注3) 黒本調査:捕捉説明として、以下の記載を参照ください(環境省「化学物質と環境 化学物質環境調査結果概要一覧表」より)。

* : 同族体その他該当物質ごとの検出下限値の合計とした。

** : 水素化テルフェニルについては、標準物質(工業製品)のクロマトグラムにおいて得られた7本のピークのうち、分子量242のものをHT242a~HT242dとし、分子量236のものをHT236a~HT236cとして測定、定量した。

*** : ジエチルビフェニルについては、標準物質(工業製品)のクロマトグラムにおいて得られた4本のピークを DDa~DDdとして測定、定量した。

**** : ジベンジルトルエンについては、標準物質(工業製品)のクロマトグラムにおいて得られた7本のピークを DTa~DTgとして測定、定量した。

***** : HCH類の大気については、2003年度から2008年度に用いた大気試料採取装置の一部からHCH類が検出され、HCH類の測定に影響を及ぼすことが判明したが、個別のデータについて影響の有無を遡って判断することが困難であるため、この期間の全てのデータについて欠測扱いとすることとした。

****** : 2009年度のペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)及びペルフルオロオクタン酸(PFOA)の調査は、直鎖のオクチル基を有するn-ペルフルオロオクタンスルホン酸及びn-ペルフルオロオクタン酸を分析対象としている。ただし、ペルフルオロオクタン酸(PFOA)の生物では、オクチル基が分鎖状の異性体が含まれる可能性を否定できていない。

******* : 2017年度のアルキル基の炭素数が12以外のポリ(オキシエチレン)=アルキルエーテル類の調査は、組成を推計した工業製品を用いて環境試料中の濃度を定量した。このため、アルキル基の炭素数が12以外のポリ(オキシエチレン)=アルキルエーテル類の結果については、参考値として掲載している。

(注4) MOE_公共用水域測定結果:「水質汚濁に係る環境基準(人の健康の保護に関する環境基準)」を超えた地点数と調査地点数を下記のように掲載しています。なお、備考の基準値は当該年度における値です。

 検出地点数:基準を超えた地点数
 調査地点数:全調査地点数

農薬出荷量

該当データがありません。

製造輸入量

該当データがありません。

急性・慢性試験値

該当データがありません。

発がん性評価

評価機関 評価結果 評価結果詳細 リンク
IARC 2B Possibly carcinogenic to humans
IRIS B2 動物での充分な証拠があり、かつ疫学的研究から、人での発がん性の不十分な証拠があるか、または証拠が無い物質
NTP B Reasonably Anticipated To Be Human Carcinogen
ACGIH A2 ヒトに対して発がん性が疑われる物質

注釈

(注) 出典によって更新年月日が異なります。また、掲載している情報が必ずしも最新であるとは限りません。各出典の更新年月日については、「データ出典情報」をご参照ください。

生態毒性

該当データがありません。

リスク評価関連文書の情報源

年度 評価組織名 リスク評価書名 巻・号 判定 備考 リンク
1992 IARC AGENTS REVIEWED BY THE IARC MONOGRAPHS 32, Suppl. 7, 92/ in prep. - LINK
1994 EPA IRIS Benz[a]anthracene ( last_significant_revision : 1994/03/01) - LINK
1995 IPCS ICSC ICSC:0385 BENZ(a)ANTHRACENE (Date of Peer Review: October 1995) - LINK
2005 ACGIH ACGIH 2005 -
2006 NTP Report on Carcinogens (RoC) NTP Page 220 - LINK

分類と表示

該当データがありません。

基準値等

基準値名 規制名称 基準値等 リンク
大気汚染防止法 排出基準等(有害大気汚染物質) ベンゾ[a]アントラセン 知見の集積等、各主体の責務を規定 事業者及び国民の排出抑制等自主的取組、国の科学的知見の充実、自治体の汚染状況把握等 LINK

注釈

(注1) 同一物質に限らず関連が深いと考えられる基準値等を掲載しています。詳細な情報はリンク先をご参照ください。

(注2) 出典によって更新年月日が異なります。また、掲載している情報が必ずしも最新であるとは限りません。各出典の更新年月日については、「データ出典情報」をご参照ください。

許容濃度等

該当データがありません。

PRTR対象物質選定基準

該当データがありません。

事故事例

該当データがありません。

事故時処理内容

該当データがありません。

環境分析法

年度 出典id 分析法id 出典名 分析法名 媒体名
1983 18 686 化学物質分析法開発調査報告書(昭和57年度) ◯ピレン;ベンゾ[a]アントラセン;クリセン;ジベンゾ[a,h]アントラセンの分析法 水、底質
1984 92 10718 Methods for Organic Chemical Analysis of Municipal and Industrial Wastewater (40 CFR Part # 136 App A) EPA610: Polynuclear Aromatic Hydrocarbons
1984 92 10724 Methods for Organic Chemical Analysis of Municipal and Industrial Wastewater (40 CFR Part # 136 App A) EPA625: Acids and Base/Neutrals including PCBs
1986 99 10754 Test Methods for Evaluating Solid Waste: Physical/Chemical Methods (EPA 530/SW-846) EPA8100: Polynuclear Aromatic Hydrocarbons
1986 99 10761 Test Methods for Evaluating Solid Waste: Physical/Chemical Methods (EPA 530/SW-846) EPA8270B: SEMIVOLATILE ORGANIC COMPOUNDS BY GAS CHROMATOGRAPHY/MASS SPECTROMETRY (GC/MS): CAPILLARY COLUMN TECHNIQUE
1986 99 10762 Test Methods for Evaluating Solid Waste: Physical/Chemical Methods (EPA 530/SW-846) EPA8310: Polynuclear Aromatic Hydrocarbons (PAH) - HPLC
1987 101 10735 EPA Method 525: Organic Compounds in Drinking Water by LSE/GC/MS Rev. 2.1 EPA525: Organic Compounds in Drinking Water by LSE/GC/MS
1989 26 897 化学物質分析法開発調査報告書(昭和63年度) ◯ピレン;ベンゾ[a]アントラセン;クリセン;フルオランテンの分析法 水、生物、底質
1989 26 907 化学物質分析法開発調査報告書(昭和63年度) ◯ピレン;ベンゾ[a]アントラセン;クリセン;フルオランテンの分析法 大気
1999 36 1085 化学物質分析法開発調査報告書(その1)(平成10年度) ●アントラセン;フェナントレン;アセナフテン;ピレン;ベンゾ[a]アントラセン;ベンゾ[g,h,i]ペリレン;クリセン;ジベンゾ[a,h]アントラセン;フルオランテン;ベンゾ[b]フルオランテン;ベンゾ[j]フルオランテン;ベンゾ[k]フルオランテン;ベンゾ[e]ピレンの分析法 大気
1999 117 1087 化学物質分析法開発調査報告書(その2)(平成10年度) ◯ベンゾ[a]アントラセン;ベンゾ[e]ピレン;ベンゾ[b]フルオランテン;ベンゾ[k]フルオランテン;ベンゾ[j]フルオランテン;ベンゾ[g,h,i]ペリレン;ジベンゾ[a,h]アントラセン;ピレン;アントラセン;フェナントレン;アセナフテンの分析法 水、生物、底質
2002 114 11596 要調査項目等調査マニュアル(平成14年度版) 多環芳香族炭化水素(PAHs)の分析法 水、生物、底質
2008 122 11733 有害大気汚染物質測定方法マニュアル(平成20年10月改訂) 大気中の多環芳香族炭化水素の多成分測定方法 大気
2010 124 11739 有害大気汚染物質測定方法マニュアル(平成23年3月改訂) 大気中の多環芳香族炭化水素の多成分測定方法 大気
2010 126 11746 排出ガス中の多環芳香族炭化水素(PAHs)の測定方法マニュアル(2011/03) 排ガス中の多環芳香族炭化水素(PAHs)の測定方法 大気
2012 144 11991 底質調査方法(平成24年8月) 有機化合物 6.6 多環芳香族炭化水素 底質
2014 129 11783 化学物質分析法開発調査報告書(平成25年度)【修正追記版】 ▲ジベンゾ[a,e]ピレン;ナフタレン;アセナフチレン;アセナフテン;フルオレン;フェナントレン;アントラセン;フルオランテン;ピレン;ベンゾ[c]フェナントレン;ベンズ[a]アントラセン;クリセン;ベンゾ[b]フルオランテン;ベンゾ[k]フルオランテン;ベンゾ[j]フルオランテン;ベンゾ[e]ピレン;ベンゾ[a]ピレン;インデノ[1,2,3-cd]ピレ;ジベンズ[a,h]アントラセン;他の分析法(GC/MS)(大気) 大気
2018 147 12057 有害大気汚染物質測定方法マニュアル(平成31年3月改訂) 大気中の多環芳香族炭化水素の多成分測定方法 大気
2018 150 12068 排出ガス中の多環芳香族炭化水素(PAHs)の測定方法マニュアル(平成31年3月改訂) 排出ガス中の多環芳香族炭化水素多成分測定方法 大気
2023 157 12574 有害大気汚染物質測定方法マニュアル(令和5年5月改訂) 大気中の多環芳香族炭化水素の多成分測定方法 大気
2023 160 12585 排出ガス中の多環芳香族炭化水素(PAHs)の測定方法マニュアル (令和5年5月改訂) 排出ガス中の多環芳香族炭化水素多成分測定方法 大気

注釈

(注) 分析法名の先頭の記号は報告書に記載された分析方法の適用の可否を次のように整理した結果です。
  ◯:検討された対象物質・媒体の全てについて使用に適している。
  ●:検討された対象物質・媒体の一部に関してのみ使用に適している。
  ▲:検討された対象物質・媒体の全てに関して使用が困難である。

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