化学物質詳細情報

イソホロン
chem_id:YOT00048
CAS RN®:78-59-1
化学物質名(和名):イソホロン
化学物質名(英名):ISOPHORONE
分子式:C9H14O
示性式:
SMILES:O=C(C=C(CC1(C)C)C)C1
RTECS:GW7700000

構造式78-59-1

化学物質名(別名)

物質名称 出典
1,5,5-トリメチル-1-シクロヘキセン-3-オン 環境分析法(化学物質分析法開発調査報告書) 他
3,5,5-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-オン 環境分析法(その他) 他
3,5,5-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-オン(別名:イソホロン) 環境省-化学物質と環境(化学物質環境実態調査)
イソホロン 環境分析法(化学物質分析法開発調査報告書) 他
イソホロン(3,5,5-トリメチル-2-シクロヘキセ-1-オン) 環境基本法 要調査項目
3,5,5-trimethyl-2-cyclohexene-1-one 環境分析法(その他) 他
3,5,5-trimethylcyclohex-2-enone JapanChallenge優先情報収集対象物質リスト
Cyclohexen-1-one, 3,5,5-trimethyl- OECD_HPV_SIDS(SIDS:Screening Information Data Set)
Isophorone KIS-NET 他

物性情報

物性項目 最小値 最大値 単位 物性 出典
外観 無色液体 KIS-NET
分子量 138.2 138.21 KIS-NET
比重 0.92 0.92 KIS-NET
比重測定温度 20 20 deg C KIS-NET
蒸気密度 4.77 4.77 KIS-NET
水溶性 12000 12000 KIS-NET
水溶性測定温度 20 20 deg C KIS-NET
溶解度記述 不溶 KIS-NET
蒸気圧 0.38 1 hPa KIS-NET
蒸気圧測定温度 20 38 deg C KIS-NET
オクタノール/水分配係数 1.7 1.7 KIS-NET
融点 -8.1 -8.1 deg C KIS-NET
沸点 214 215.2 deg C KIS-NET
燃焼性 熱、火にさらすと燃え易い。 KIS-NET
発火点 466 466 deg C KIS-NET
引火点 85 85 deg C KIS-NET
爆発範囲 0.8 0.8 % KIS-NET
濃縮性 無し~低い KIS-NET
代謝性 ウサギに対して経口的に投与した場合、カルボキシル酸となり、グルクロン酸抱合をうけて尿に排泄される。 KIS-NET
その他の化学反応 酸化物と反応 KIS-NET
生物分解性 難分解性 METI_既存点検
生物濃縮性 低濃縮性 METI_既存点検

用途

該当データがありません。

環境基準

※基準値等の詳細については、リスクタブの「基準値等」をご覧ください。
法令名称 物質リストの名称 通し番号 対象物質名 リンク
環境基本法 環境基準 要調査項目(水質)(平成26年3月31日改訂前) 35 イソホロン (3,5,5-トリメチル-2-シクロヘキセ-1-オン) LINK
環境基本法 環境基準 要調査項目(水質) 20 イソホロン(3,5,5-トリメチル-2-シクロヘキセ-1-オン) LINK

注釈

(注) 平成25年度に「水環境保全に向けた取組のための要調査項目リスト」が改訂されました。それに伴い、改訂前の対象物質を「環境基準 要調査項目(水質)(平成26年3月31日改訂前)」、改訂後の対象物質を「環境基準 要調査項目(水質)」とそれぞれ別のカテゴリとして整理しています。なお、「環境中濃度測定値」では、要調査項目モニタリングの対象物質ではなく参考として測定された場合も含めて掲載しています。

法規制

※基準値等の詳細については、リスクタブの「基準値等」をご覧ください。
法令名称 物質リストの名称 通し番号 対象物質名 リンク
化審法(既存物質情報) Japanチャレンジ 1,5,5-トリメチル-1-シクロヘキセン-3-オン LINK
化審法(既存物質情報) 既存点検(分解性・蓄積性) 1,5,5-トリメチル-1-シクロヘキセン-3-オン LINK
化審法(既存物質情報) 既存点検(生態影響) 3,5,5-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-オン LINK
大気汚染防止法 揮発性有機化合物(VOC) 第二条 第四項 イソホロン LINK

注釈

(注1) 同一物質に限らず関連が深いと考えられる法規制を掲載しています。詳細な情報はリンク先をご参照ください。

(注2) 出典によって更新年月日が異なります。また、掲載している情報が必ずしも最新であるとは限りません。各出典の更新年月日については、「データ出典情報」をご参照ください。

対策等

該当データがありません。

PRTR制度

該当データがありません。

環境中濃度測定値

年度 都道府県 調査名 媒体 検出地点数 調査地点数 検出検体数 調査検体数 最小値 最大値 算術平均 幾何平均 検出下限 単位 備考
1981 全国 化学物質と環境(環境省) 水質 0 12 0 36 (0.02~10) μg/L
1981 全国 化学物質と環境(環境省) 底質 6 12 18 36 0.0006 0.0066 (0.0003~0.2) μg/g-dry
1995 全国 化学物質と環境(環境省) 魚類 12 45 32 141 0.00023 0.017 (0.00021) μg/g-wet
1995 全国 化学物質と環境(環境省) 水質 3 55 6 165 0.027 0.048 (0.0235) μg/L
1995 全国 化学物質と環境(環境省) 底質 36 52 97 154 0.00014 0.81 (0.00014) μg/g-dry
2008 全国 化学物質と環境(環境省) 大気 0 21 0 62 (31) ng/m3
2015 全国 化学物質と環境(環境省) 水質 10 21 10 21 0.0080 0.053 (0.0078) μg/L
2022 全国 要調査項目モニタリング(環境省) 水質(河川) 7 15 <0.004 20 1.4 0.014 検出下限値 0.004 μg/L
2022 全国 要調査項目モニタリング(環境省) 水質(海水) 0 1 <0.004 <0.004 <0.004 <0.004 検出下限値 0.004 μg/L
2022 全国 要調査項目モニタリング(環境省) 水質(湖沼) 2 4 <0.004 0.029 0.0095 0.0049 検出下限値 0.004 μg/L

注釈

複数の情報源のデータを一つの表で記載するために、情報源によって異なる定義の数値を記載していますのでご注意ください。

(注1) 有害大気汚染物質モニタリング:地点数、検体数、年平均値の最大、最小、平均を表しています。

 検出地点数:調査地点のうち月1回以上の頻度で1年間にわたって測定した地点数
 調査地点数:全調査地点数(年平均値として評価することができないデータも含めた数値)
 検出検体数:調査地点のうち月1回以上の頻度で1年間にわたって測定した地点における検体数
 調査検体数:全検体数(年平均値として評価することができないデータも含めた数値)

 最小値:調査地点のうち月1回以上の頻度で1年間にわたって測定した地点の年平均値の最小値
 最大値:調査地点のうち月1回以上の頻度で1年間にわたって測定した地点の年平均値の最大値
 算術平均:調査地点のうち月1回以上の頻度で1年間にわたって測定した地点の年平均値の算術平均(有効数字3桁目を四捨五入)

(注2) 要調査モニタリング:環境省「要調査項目等存在状況調査結果」に記載された物質(要調査対象物質以外の物質などを含む)について記載しました。値の算出方法に関しては データの出典ページをご参照ください。シアナミド(2014年度)、銅およびその化合物(2016年度)については、資料内で下限値が統一されておらず、分析結果の表内の値を採用しました。なお、算出前の値に関しては 環境省HPをご参照ください。

* : 2021年度の1,2,5,6,9,10-ヘキサブロモシクロドデカンについては、各異性体(α、β、γ、δ、ε)の集計値です。

(注3) 黒本調査:捕捉説明として、以下の記載を参照ください(環境省「化学物質と環境 化学物質環境調査結果概要一覧表」より)。

* : 同族体その他該当物質ごとの検出下限値の合計とした。

** : 水素化テルフェニルについては、標準物質(工業製品)のクロマトグラムにおいて得られた7本のピークのうち、分子量242のものをHT242a~HT242dとし、分子量236のものをHT236a~HT236cとして測定、定量した。

*** : ジエチルビフェニルについては、標準物質(工業製品)のクロマトグラムにおいて得られた4本のピークを DDa~DDdとして測定、定量した。

**** : ジベンジルトルエンについては、標準物質(工業製品)のクロマトグラムにおいて得られた7本のピークを DTa~DTgとして測定、定量した。

***** : HCH類の大気については、2003年度から2008年度に用いた大気試料採取装置の一部からHCH類が検出され、HCH類の測定に影響を及ぼすことが判明したが、個別のデータについて影響の有無を遡って判断することが困難であるため、この期間の全てのデータについて欠測扱いとすることとした。

****** : 2009年度のペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)及びペルフルオロオクタン酸(PFOA)の調査は、直鎖のオクチル基を有するn-ペルフルオロオクタンスルホン酸及びn-ペルフルオロオクタン酸を分析対象としている。ただし、ペルフルオロオクタン酸(PFOA)の生物では、オクチル基が分鎖状の異性体が含まれる可能性を否定できていない。

******* : 2017年度のアルキル基の炭素数が12以外のポリ(オキシエチレン)=アルキルエーテル類の調査は、組成を推計した工業製品を用いて環境試料中の濃度を定量した。このため、アルキル基の炭素数が12以外のポリ(オキシエチレン)=アルキルエーテル類の結果については、参考値として掲載している。

(注4) MOE_公共用水域測定結果:「水質汚濁に係る環境基準(人の健康の保護に関する環境基準)」を超えた地点数と調査地点数を下記のように掲載しています。なお、備考の基準値は当該年度における値です。

 検出地点数:基準を超えた地点数
 調査地点数:全調査地点数

農薬出荷量

該当データがありません。

製造輸入量

該当データがありません。

急性・慢性試験値

試験種別 生物種 経路 エンドポイント 暴露時間 暴露時間単位 最小値 最大値 単位 毒性記述
急性・慢性毒性 ラット 経気道 LCL0 4 時間 1840 1840 ppm
急性・慢性毒性 マウス 経口 TDL0 2 182 182 g/kg

発がん性評価

評価機関 評価結果 評価結果詳細 リンク
IRIS C 動物において限られた発がん性の証拠があるが、人に関するデータが無い物質
ACGIH A3 動物実験で発がん性が認められた物質

注釈

(注) 出典によって更新年月日が異なります。また、掲載している情報が必ずしも最新であるとは限りません。各出典の更新年月日については、「データ出典情報」をご参照ください。

生態毒性

年度 物質名 試験種別 生物種 エンドポイント 結果 単位 備考
8 3,5,5-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-オ ン 藻類生長阻害試験 速度法0-72時間 半数影響濃度 藻類 EC50 230 ㎎/L
8 3,5,5-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-オ ン 藻類生長阻害試験 速度法0-72時間 無影響濃度 藻類 NOEC 43 ㎎/L
8 3,5,5-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-オ ン 藻類生長阻害試験 面積法72時間 半数影響濃度 藻類 EC50 110 ㎎/L
8 3,5,5-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-オ ン 藻類生長阻害試験 面積法72時間 無影響濃度 藻類 NOEC 43 ㎎/L
8 3,5,5-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-オ ン ミジンコ急性遊泳阻害試験 48時間 半数影響濃度 甲殻類 EC50 220 ㎎/L
8 3,5,5-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-オ ン ミジンコ繁殖試験 21日間 半数影響濃度 甲殻類 EC50 >100 ㎎/L
8 3,5,5-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-オ ン ミジンコ繁殖試験 21日間 無影響濃度 甲殻類 NOEC >100 ㎎/L
8 3,5,5-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-オ ン 魚類急性毒性試験 96時間 半数致死濃度 魚類 LC50 >100 ㎎/L
8 3,5,5-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-オ ン 魚類急性毒性試験 14日間 半数致死濃度 魚類 LC50 >100 ㎎/L
8 3,5,5-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-オ ン 魚類急性毒性試験 14日間 無影響濃度 魚類 NOEC 31 ㎎/L

注釈

*1 ガイドラインの規定により、0-48時間の毒性値を求めた

*2 化学物質審査規制法の第三種監視化学物質相当であるかを判定する際に考慮した、ばく露開始後120時間の毒性値

*3 四塩化無水フタル酸は水溶液中で100%分解し、分解物としてテトラクロロフタル酸を生成するため、このテトラクロロフ タル酸(CAS No. 632-58-6)として実施した結果

*4 参考値

*5 追加試験結果

*6 pH調整有り

*7 設定濃度に基づく毒性値

*8 実測濃度に基づく毒性値

*9 羽化率及び変態速度より求めた毒性値

*10 変態速度より求めた毒性値

リスク評価関連文書の情報源

年度 評価組織名 リスク評価書名 巻・号 判定 備考 リンク
1992 EPA IRIS Isophorone ( last_significant_revision : 1992/10/01) - LINK
1995 IPCS EHC Isophorone (EHC 174, 1995) - LINK
2000 IPCS ICSC ICSC:0169 ISOPHORONE (Date of Peer Review: April 2000) - LINK
2005 ACGIH ACGIH 2005 -
2008 環境省 化学物質の環境リスク評価 6巻 生態リスク NO2 C LINK
2008 環境省 化学物質の環境リスク評価 6巻 健康リスク NO2 B2 LINK
2008 OECD HPV SIDS Chemicals -
2011 環境省 化学物質の環境リスク評価 9巻 健康リスク NO2 C LINK
2011 環境省 化学物質の環境リスク評価 9巻 生態リスク NO2 C LINK

分類と表示

該当データがありません。

基準値等

基準値名 規制名称 基準値等 リンク
大気汚染防止法 排出基準等(揮発性有機化合物(VOC)) イソホロン 施設ごとの排出基準  400~60,000ppmC LINK

注釈

(注1) 同一物質に限らず関連が深いと考えられる基準値等を掲載しています。詳細な情報はリンク先をご参照ください。

(注2) 出典によって更新年月日が異なります。また、掲載している情報が必ずしも最新であるとは限りません。各出典の更新年月日については、「データ出典情報」をご参照ください。

許容濃度等

該当データがありません。

PRTR対象物質選定基準

該当データがありません。

事故事例

発生日 発生時刻 事故の名称 被害金額(万円) 死亡者数 負傷者数 事故の概要 事故の原因 場所
1984-03-02 15:15:00 危険物,可燃性蒸気の燃焼 0 1 3月1日,第4類第3石油類イソホロンに水添反応した際,タンク上部攪拌装置のグランドパッキン部からの漏洩が認められ,増締したが完全に止まらなかったため,3月2日午前中反応液(中間体)を取り出し,午後タンクを減圧にして内部のガス抜きを繰り返し行った後,攪拌装置のシャフト(50φmm)を取りはずした数分後,タンク内部で発火,火災がシャフト口から吹き出し,タンク上部の作業員が火傷した。 タンク内部残留の可燃性蒸気を屋外放出するため,タンク内部を減圧後,大気開放を行ってから作業を開始したもので,この減圧の際触媒(Pd-C)が乾燥して自然発火,残留液から再度発生していた可燃性蒸気に着火し燃焼した。 川越市

事故時処理内容

事故時処理内容
防止堤で囲む

環境分析法

年度 出典id 分析法id 出典名 分析法名 媒体名
1980 12 598 化学物質分析法開発調査報告書(昭和55年度) ▲ジイソプロピリデンアセトン;3,5,5-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-オンの分析法 水、底質
1984 92 10717 Methods for Organic Chemical Analysis of Municipal and Industrial Wastewater (40 CFR Part # 136 App A) EPA609: Nitroaromatics and Isophorone
1984 92 10724 Methods for Organic Chemical Analysis of Municipal and Industrial Wastewater (40 CFR Part # 136 App A) EPA625: Acids and Base/Neutrals including PCBs
1986 99 10761 Test Methods for Evaluating Solid Waste: Physical/Chemical Methods (EPA 530/SW-846) EPA8270B: SEMIVOLATILE ORGANIC COMPOUNDS BY GAS CHROMATOGRAPHY/MASS SPECTROMETRY (GC/MS): CAPILLARY COLUMN TECHNIQUE
1986 99 10888 Test Methods for Evaluating Solid Waste: Physical/Chemical Methods (EPA 530/SW-846) EPA8090: Nitroaromatics & Cyclic Ketones
1995 32 1015 化学物質分析法開発調査報告書(平成6年度) ◯3,5,5-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-オンの分析法 水、生物、底質
2004 105 1569 化学物質分析法開発調査報告書(平成15年度)【修正追記版】 ◯アルデヒド・ケトン類の一斉分析 大気
2008 112 11499 化学物質分析法開発調査報告書(平成19年度)【修正追記版】 ◯1,5,5-トリメチル-1-シクロヘキセン-3-オン(別名:イソホロン)の分析法 大気
2015 130 11807 化学物質分析法開発調査報告書(平成26年度)【修正追記版】 ◯1,5,5-トリメチル-1-シクロヘキセン-3-オン(別名:3,5,5-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-オン;イソホロン)の分析法(GC/MS)(水質)【修正追記版】
2022 161 12586 AIQS-GCによるスクリーニング分析法暫定マニュアル AIQS-GCによるスクリーニング分析法暫定マニュアル

注釈

(注) 分析法名の先頭の記号は報告書に記載された分析方法の適用の可否を次のように整理した結果です。
  ◯:検討された対象物質・媒体の全てについて使用に適している。
  ●:検討された対象物質・媒体の一部に関してのみ使用に適している。
  ▲:検討された対象物質・媒体の全てに関して使用が困難である。

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