化学物質詳細情報

アセトン
chem_id:YOT00016
CAS RN®:67-64-1
化学物質名(和名):アセトン
化学物質名(英名):ACETONE
分子式:C3H6O
示性式:CH3COCH3
SMILES:O=C(C)C
RTECS:AL3150000

構造式67-64-1

化学物質名(別名)

物質名称 出典
アルキル(C=1~16)メチルケトン 経済産業省-製造輸入量
アセトン 環境分析法(その他) 他
acetone 環境分析法(化学物質分析法開発調査報告書) 他

物性情報

物性項目 最小値 最大値 単位 物性 出典
外観 無色の液体、流動性が良い。 KIS-NET
臭気 エーテル臭。特有の芳香。はっかのような芳香。 KIS-NET
その他特徴 揮発性,可燃性 KIS-NET
分子量 58.08 58.09 KIS-NET
比重 0.78 0.79 KIS-NET
比重測定温度 20 25 deg C KIS-NET
蒸気密度 2 2 KIS-NET
溶解度記述 水に易溶 KIS-NET
蒸気圧 400 400 hPa KIS-NET
蒸気圧測定温度 39.5 39.5 deg C KIS-NET
オクタノール/水分配係数 -0.24 -0.24 KIS-NET
融点 -94.6 -94.6 deg C KIS-NET
沸点 56.2 56.5 deg C KIS-NET
燃焼性 可燃性。常温で引火性の蒸気を発散し容易に引火する. KIS-NET
発火点 465 465 deg C KIS-NET
引火点 -17 -17 deg C KIS-NET
混合危険性 酸化性物質と激しく反応しうる。 KIS-NET
混合発火危険性程度 曝発又は発火の危険性(硝酸+酢酸,無水クロム酸,硫酸+重クロム酸カリウム,過塩素酸ニトロシル,過塩素酸ニトリル,次亜臭素酸ナトリウム) KIS-NET
爆発範囲 2.55 2.55 % KIS-NET
生物分解性 良分解性 METI_既存点検
オクタノール/水分配係数 0.55 0.55 LogP文献調査(ChemicalReviews Vol.71)
オクタノール/水分配係数 -0.09 -0.09 LogP文献調査(ChemicalReviews Vol.71)
オクタノール/水分配係数 0.52 0.52 LogP文献調査(ChemicalReviews Vol.71)
オクタノール/水分配係数 0.51 0.51 LogP文献調査(ChemicalReviews Vol.71)
オクタノール/水分配係数 0.43 0.43 LogP文献調査(ChemicalReviews Vol.71)
オクタノール/水分配係数 -0.25 -0.25 LogP文献調査(ChemicalReviews Vol.71)
オクタノール/水分配係数 -0.36 -0.36 LogP文献調査(ChemicalReviews Vol.71)
オクタノール/水分配係数 -0.14 -0.14 LogP文献調査(ChemicalReviews Vol.71)
オクタノール/水分配係数 0.39 0.39 LogP文献調査(ChemicalReviews Vol.71)
オクタノール/水分配係数 -0.06 -0.06 LogP文献調査(ChemicalReviews Vol.71)
オクタノール/水分配係数 -0.47 -0.47 LogP文献調査(ChemicalReviews Vol.71)

用途

用途
輸出
中間物
接着剤
合成樹脂
その他有機化学製品
希釈剤
洗浄剤

環境基準

※基準値等の詳細については、リスクタブの「基準値等」をご覧ください。
法令名称 物質リストの名称 通し番号 対象物質名 リンク
環境基本法 環境基準 要調査項目(水質)(平成26年3月31日改訂前) 11 アセトン LINK
環境基本法 環境基準 要調査項目(水質) 7 アセトン LINK

注釈

(注) 平成25年度に「水環境保全に向けた取組のための要調査項目リスト」が改訂されました。それに伴い、改訂前の対象物質を「環境基準 要調査項目(水質)(平成26年3月31日改訂前)」、改訂後の対象物質を「環境基準 要調査項目(水質)」とそれぞれ別のカテゴリとして整理しています。なお、「環境中濃度測定値」では、要調査項目モニタリングの対象物質ではなく参考として測定された場合も含めて掲載しています。

法規制

※基準値等の詳細については、リスクタブの「基準値等」をご覧ください。
法令名称 物質リストの名称 通し番号 対象物質名 リンク
化審法(既存物質情報) Japanチャレンジ アセトン LINK
化審法(既存物質情報) 既存点検(分解性・蓄積性) アセトン LINK
大気汚染防止法 揮発性有機化合物(VOC) 第二条 第四項 アセトン LINK

注釈

(注1) 同一物質に限らず関連が深いと考えられる法規制を掲載しています。詳細な情報はリンク先をご参照ください。

(注2) 出典によって更新年月日が異なります。また、掲載している情報が必ずしも最新であるとは限りません。各出典の更新年月日については、「データ出典情報」をご参照ください。

対策等

該当データがありません。

PRTR制度

該当データがありません。

環境中濃度測定値

年度 都道府県 調査名 媒体 検出地点数 調査地点数 検出検体数 調査検体数 最小値 最大値 算術平均 幾何平均 検出下限 単位 備考
1995 全国 化学物質と環境(環境省) 大気 17 17 49 49 150 31000 (2) ng/m3

注釈

複数の情報源のデータを一つの表で記載するために、情報源によって異なる定義の数値を記載していますのでご注意ください。

(注1) 有害大気汚染物質モニタリング:地点数、検体数、年平均値の最大、最小、平均を表しています。

 検出地点数:調査地点のうち月1回以上の頻度で1年間にわたって測定した地点数
 調査地点数:全調査地点数(年平均値として評価することができないデータも含めた数値)
 検出検体数:調査地点のうち月1回以上の頻度で1年間にわたって測定した地点における検体数
 調査検体数:全検体数(年平均値として評価することができないデータも含めた数値)

 最小値:調査地点のうち月1回以上の頻度で1年間にわたって測定した地点の年平均値の最小値
 最大値:調査地点のうち月1回以上の頻度で1年間にわたって測定した地点の年平均値の最大値
 算術平均:調査地点のうち月1回以上の頻度で1年間にわたって測定した地点の年平均値の算術平均(有効数字3桁目を四捨五入)

(注2) 要調査モニタリング:環境省「要調査項目等存在状況調査結果」に記載された物質(要調査対象物質以外の物質などを含む)について記載しました。値の算出方法に関しては データの出典ページをご参照ください。シアナミド(2014年度)、銅およびその化合物(2016年度)については、資料内で下限値が統一されておらず、分析結果の表内の値を採用しました。なお、算出前の値に関しては 環境省HPをご参照ください。

* : 2021年度の1,2,5,6,9,10-ヘキサブロモシクロドデカンについては、各異性体(α、β、γ、δ、ε)の集計値です。

(注3) 黒本調査:捕捉説明として、以下の記載を参照ください(環境省「化学物質と環境 化学物質環境調査結果概要一覧表」より)。

* : 同族体その他該当物質ごとの検出下限値の合計とした。

** : 水素化テルフェニルについては、標準物質(工業製品)のクロマトグラムにおいて得られた7本のピークのうち、分子量242のものをHT242a~HT242dとし、分子量236のものをHT236a~HT236cとして測定、定量した。

*** : ジエチルビフェニルについては、標準物質(工業製品)のクロマトグラムにおいて得られた4本のピークを DDa~DDdとして測定、定量した。

**** : ジベンジルトルエンについては、標準物質(工業製品)のクロマトグラムにおいて得られた7本のピークを DTa~DTgとして測定、定量した。

***** : HCH類の大気については、2003年度から2008年度に用いた大気試料採取装置の一部からHCH類が検出され、HCH類の測定に影響を及ぼすことが判明したが、個別のデータについて影響の有無を遡って判断することが困難であるため、この期間の全てのデータについて欠測扱いとすることとした。

****** : 2009年度のペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)及びペルフルオロオクタン酸(PFOA)の調査は、直鎖のオクチル基を有するn-ペルフルオロオクタンスルホン酸及びn-ペルフルオロオクタン酸を分析対象としている。ただし、ペルフルオロオクタン酸(PFOA)の生物では、オクチル基が分鎖状の異性体が含まれる可能性を否定できていない。

******* : 2017年度のアルキル基の炭素数が12以外のポリ(オキシエチレン)=アルキルエーテル類の調査は、組成を推計した工業製品を用いて環境試料中の濃度を定量した。このため、アルキル基の炭素数が12以外のポリ(オキシエチレン)=アルキルエーテル類の結果については、参考値として掲載している。

(注4) MOE_公共用水域測定結果:「水質汚濁に係る環境基準(人の健康の保護に関する環境基準)」を超えた地点数と調査地点数を下記のように掲載しています。なお、備考の基準値は当該年度における値です。

 検出地点数:基準を超えた地点数
 調査地点数:全調査地点数

農薬出荷量

該当データがありません。

製造輸入量

年度 出典 官報公示整理番号 官報公示整理番号の名称 範囲下限(または合計数量) 範囲上限(または合計数量)
2001 化学物質の製造・輸入量に関する実態調査 2-0542 アルキル(C=1~16)メチルケトン 100000.00 1000000.00

注釈

(注) 「範囲下限(または合計数量)」と「範囲上限(または合計数量)」が同じ値の場合には「合計数量」を表します。

急性・慢性試験値

試験種別 生物種 経路 エンドポイント 暴露時間 暴露時間単位 最小値 最大値 単位 毒性記述
急性・慢性毒性 ラット 経気道 LCL0 4 時間 16000 16000 ppm
急性・慢性毒性 マウス 経気道 LCL0 2 110 110 g/m3

発がん性評価

評価機関 評価結果 評価結果詳細 リンク
ACGIH A4 発がん性物質として分類できない物質

注釈

(注) 出典によって更新年月日が異なります。また、掲載している情報が必ずしも最新であるとは限りません。各出典の更新年月日については、「データ出典情報」をご参照ください。

生態毒性

該当データがありません。

リスク評価関連文書の情報源

年度 評価組織名 リスク評価書名 巻・号 判定 備考 リンク
1998 IPCS EHC Acetone (EHC 207, 1998) - LINK
2003 EPA IRIS Acetone ( last_significant_revision : 2003/07/31) - LINK
2005 ACGIH ACGIH 2005 -
2006 BUA BUA Report ISBN=3-7776-0700-2 -
2008 OECD HPV SIDS Chemicals -
2009 日本産業衛生学会 Recommendation of Occupational Exposure Limits 2008-2009 - LINK
2009 IPCS ICSC ICSC:0087 ACETONE (Date of Peer Review: April 2009) - LINK

分類と表示

該当データがありません。

基準値等

基準値名 規制名称 基準値等 リンク
大気汚染防止法 排出基準等(揮発性有機化合物(VOC)) アセトン 施設ごとの排出基準  400~60,000ppmC LINK

注釈

(注1) 同一物質に限らず関連が深いと考えられる基準値等を掲載しています。詳細な情報はリンク先をご参照ください。

(注2) 出典によって更新年月日が異なります。また、掲載している情報が必ずしも最新であるとは限りません。各出典の更新年月日については、「データ出典情報」をご参照ください。

許容濃度等

種類 単位 評価機関名
TLV 500.00 ppm ACGIH
OEL 200 ppm 日本産業衛生学会
OEL 470 mg/m3 日本産業衛生学会

注釈

(注) 出典によって更新年月日が異なります。また、掲載している情報が必ずしも最新であるとは限りません。各出典の更新年月日については、「データ出典情報」をご参照ください。

PRTR対象物質選定基準

該当データがありません。

事故事例

発生日 発生時刻 事故の名称 被害金額(万円) 死亡者数 負傷者数 事故の概要 事故の原因 場所
1984-01-12 12:30:00 静電火花がアセトンベーパーに引火した火災 536 0 1 1月12日12時30分頃,従業員が作業中衣類に付着した樹脂くず等を落すため,アセトンバケツの中にあったスプレーガンでエアーのみを吹きつけ塵を落したあと,元のアセトンバケツにスプレーガンを入れようとしたところ「ボン」という音とともに一瞬にしてバケツから火が吹き出した。これを消火しようとして,バケツを屋外に持ち出し投げたところ頭上からかぶってしまい,火傷して救急隊により病院に搬送された。 人体及びスプレーガンに帯電した静電気がバケツに入っていたアセトンのベーパーに接触火花を発し引火する。 茨城県下館市
1986-11-11 18:26:00 アセトン誘導品プラントD-151B縮合反応器火災 0 アセトン誘導品プラントは定期修理のため運転を停止し、縮合反応器は窒素洗浄をしていた。縮合反応器の触媒交換のため反応器下部マンホール外側にアルミ製ホッパーとポリエチレン製シュートを取付、マンホール締め付け仮ボルトを緩め、蓋を開放した。触媒が落下しはじめてから約30秒後ホッパー内で出火し、シュートに着火、周辺を焼いた。 定期修理中の縮合反応器第5槽のアセトン蒸気を含んだ触媒をアルミ製ロート(漏斗)に受け,ポリエチレン製シュートにて地上のトラックに抜出し作業中,固体摩擦によってシュート内に生じた静電気が蓄積してスパーク,爆発限界内にあったアセトン蒸気に引火し出火したものと推定する。 岡山県倉敷市
1990-12-11 13:15:00 強化プラスチック製造工場火災 4498 1 本火災は、A社の強化プラスチック製造工場、鉄骨平家建、延べ491.4m2と隣接するB社の支店、鉄骨平家建、延べ491.4m2の計2棟を全焼したものである。 所有者の供述によると、事故発生時、ポリエステル等の洗浄に用いるアセトン(18l缶に約5?6l程度入れたもの)にポリエステル等をかくはんするための電動ドリルの先にヘラをつけてあったが、誤まってドリルの差込みプラグをコンセントに差し込んだため、ヘラが回りだし洗浄缶に当ったため倒れ、中のアセトンが床面約1.5m2に拡散し、ドリルの火花から引火、拡大したものである。 静岡県
1993-11-16 16:19:00 溶解タンクから流出した接着剤処理中の火災 6601 0 3 製造所内の溶解タンクに仕込量を誤って976リットル(通常700リットル以下)の溶剤(シクロヘキサン、ノルマルヘキサン、アセトン)、合成樹脂、ゴムを入れ撹拌加温中に担当者がその場を離れていたところ、タンク内の液温が規定以上に上昇し、接着剤が沸騰した。ボルト止めしていない材料投入口からタンク周囲の架台及び床に約50平方メートルの範囲に流出し、これを処理していたところ突然、引火炎上した。 溶解タンクから流出した接着剤を処理するため、床においてある原料パレットを移動しようとしてフォークリフトのエンジンをスタートさせ作業を行ったところ、何らかの火源により火災となったものと推定される。 神奈川県愛甲郡愛川町

事故時処理内容

事故時処理内容
水噴霧
避難を検討する
防止堤で囲む

環境分析法

年度 出典id 分析法id 出典名 分析法名 媒体名
1986 99 10759 Test Methods for Evaluating Solid Waste: Physical/Chemical Methods (EPA 530/SW-846) EPA8240B: DETERMINATION OF VOLATILE ORGANICS BY GC/MS
1986 99 10760 Test Methods for Evaluating Solid Waste: Physical/Chemical Methods (EPA 530/SW-846) EPA8260A: VOLATILE ORGANIC COMPOUNDS BY GAS CHROMATOGRAPHYZMASS SPECTROMETRY (GC/MS): CAPILLARY COLUMN TECHNIOUE
1995 32 1020 化学物質分析法開発調査報告書(平成6年度) ◯ホルムアルデヒド;アセトアルデヒド;メチルイソブチルケトン;メチルエチルケトン;アセトン;クロトンアルデヒドの分析法 大気
1995 98 10734 Methods for the Determination of Organic Compounds in Drinking Water, Supplement III (EPA 600/R-95-131) EPA524.2: VOCs (MTBE) - Purge & Trap / Cap column GC/MS
2010 119 11655 要調査項目等調査マニュアル(平成22年度版) アセトンの分析法

注釈

(注) 分析法名の先頭の記号は報告書に記載された分析方法の適用の可否を次のように整理した結果です。
  ◯:検討された対象物質・媒体の全てについて使用に適している。
  ●:検討された対象物質・媒体の一部に関してのみ使用に適している。
  ▲:検討された対象物質・媒体の全てに関して使用が困難である。

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