化学物質詳細情報

シクロヘキサン
chem_id:TKV00024
CAS RN®:110-82-7
化学物質名(和名):シクロヘキサン
化学物質名(英名):CYCLOHEXANE
分子式:C6H12
示性式:C6H12
SMILES:C(CCCC1)C1
RTECS:GU6300000

構造式110-82-7

化学物質名(別名)

物質名称 出典
シクロヘキサン KIS-NET 他
cyclohexane KIS-NET 他
ヘキサナフテン 環境分析法(化学物質分析法開発調査報告書)
ヘキサヒドロベンゼン 環境分析法(化学物質分析法開発調査報告書)
ヘキサメチレン 環境分析法(化学物質分析法開発調査報告書)

物性情報

物性項目 最小値 最大値 単位 物性 出典
外観 無色透明の液体 KIS-NET
臭気 刺激臭 KIS-NET
その他特徴 変質しやすい。揮発性が強い。引火しやすい。 KIS-NET
分子量 84.18 84.18 KIS-NET
比重 0.77 0.77 KIS-NET
比重測定温度 20 20 deg C KIS-NET
蒸気密度 2.9 2.9 KIS-NET
溶解度記述 水に不溶 KIS-NET
蒸気圧 100 100 hPa KIS-NET
蒸気圧測定温度 60.8 60.8 deg C KIS-NET
融点 6.5 6.5 deg C KIS-NET
沸点 80.7 81.4 deg C KIS-NET
燃焼性 加熱又は火炎への暴露により引火危険性を示す。火炎にさらすと蒸気の形で中程度の爆発性がある。 KIS-NET
発火点 245 245 deg C KIS-NET
引火点 -20 -20 deg C KIS-NET
混合危険性 酸化性物質と反応し得る。 KIS-NET
混合発火危険性程度 混合し暖めると爆発(N2O2),高温で爆発の危険性(NO2) KIS-NET
爆発範囲 1.3 1.3 % KIS-NET
濃縮性 無し~低い KIS-NET
生物分解性 難分解性 METI_既存点検
生物濃縮性 低濃縮性 METI_既存点検

用途

用途
中間物
合成繊維
接着剤
合成樹脂
希釈剤
洗浄剤
エアゾール用溶剤
繊維用添加剤
触媒

環境基準

※基準値等の詳細については、リスクタブの「基準値等」をご覧ください。
法令名称 物質リストの名称 通し番号 対象物質名 リンク
環境基本法 環境基準 要調査項目(水質) 65 シクロヘキサン LINK

注釈

(注) 平成25年度に「水環境保全に向けた取組のための要調査項目リスト」が改訂されました。それに伴い、改訂前の対象物質を「環境基準 要調査項目(水質)(平成26年3月31日改訂前)」、改訂後の対象物質を「環境基準 要調査項目(水質)」とそれぞれ別のカテゴリとして整理しています。なお、「環境中濃度測定値」では、要調査項目モニタリングの対象物質ではなく参考として測定された場合も含めて掲載しています。

法規制

※基準値等の詳細については、リスクタブの「基準値等」をご覧ください。
法令名称 物質リストの名称 通し番号 対象物質名 リンク
化審法(既存物質情報) Japanチャレンジ シクロヘキサン LINK
化審法(既存物質情報) 既存点検(分解性・蓄積性) シクロヘキサン LINK
大気汚染防止法 揮発性有機化合物(VOC) 第二条 第四項 シクロヘキサン LINK

注釈

(注1) 同一物質に限らず関連が深いと考えられる法規制を掲載しています。詳細な情報はリンク先をご参照ください。

(注2) 出典によって更新年月日が異なります。また、掲載している情報が必ずしも最新であるとは限りません。各出典の更新年月日については、「データ出典情報」をご参照ください。

対策等

該当データがありません。

PRTR制度

該当データがありません。

環境中濃度測定値

年度 都道府県 調査名 媒体 検出地点数 調査地点数 検出検体数 調査検体数 最小値 最大値 算術平均 幾何平均 検出下限 単位 備考
1979 全国 化学物質と環境(環境省) 水質 0 9 0 27 (0.05~0.2) μg/L
1979 全国 化学物質と環境(環境省) 底質 0 9 0 27 (0.0001~0.0004) μg/g-dry

注釈

複数の情報源のデータを一つの表で記載するために、情報源によって異なる定義の数値を記載していますのでご注意ください。

(注1) 有害大気汚染物質モニタリング:地点数、検体数、年平均値の最大、最小、平均を表しています。

 検出地点数:調査地点のうち月1回以上の頻度で1年間にわたって測定した地点数
 調査地点数:全調査地点数(年平均値として評価することができないデータも含めた数値)
 検出検体数:調査地点のうち月1回以上の頻度で1年間にわたって測定した地点における検体数
 調査検体数:全検体数(年平均値として評価することができないデータも含めた数値)

 最小値:調査地点のうち月1回以上の頻度で1年間にわたって測定した地点の年平均値の最小値
 最大値:調査地点のうち月1回以上の頻度で1年間にわたって測定した地点の年平均値の最大値
 算術平均:調査地点のうち月1回以上の頻度で1年間にわたって測定した地点の年平均値の算術平均(有効数字3桁目を四捨五入)

(注2) 要調査モニタリング:環境省「要調査項目等存在状況調査結果」に記載された物質(要調査対象物質以外の物質などを含む)について記載しました。値の算出方法に関しては データの出典ページをご参照ください。シアナミド(2014年度)、銅およびその化合物(2016年度)については、資料内で下限値が統一されておらず、分析結果の表内の値を採用しました。なお、算出前の値に関しては 環境省HPをご参照ください。

* : 2021年度の1,2,5,6,9,10-ヘキサブロモシクロドデカンについては、各異性体(α、β、γ、δ、ε)の集計値です。

(注3) 黒本調査:捕捉説明として、以下の記載を参照ください(環境省「化学物質と環境 化学物質環境調査結果概要一覧表」より)。

* : 同族体その他該当物質ごとの検出下限値の合計とした。

** : 水素化テルフェニルについては、標準物質(工業製品)のクロマトグラムにおいて得られた7本のピークのうち、分子量242のものをHT242a~HT242dとし、分子量236のものをHT236a~HT236cとして測定、定量した。

*** : ジエチルビフェニルについては、標準物質(工業製品)のクロマトグラムにおいて得られた4本のピークを DDa~DDdとして測定、定量した。

**** : ジベンジルトルエンについては、標準物質(工業製品)のクロマトグラムにおいて得られた7本のピークを DTa~DTgとして測定、定量した。

***** : HCH類の大気については、2003年度から2008年度に用いた大気試料採取装置の一部からHCH類が検出され、HCH類の測定に影響を及ぼすことが判明したが、個別のデータについて影響の有無を遡って判断することが困難であるため、この期間の全てのデータについて欠測扱いとすることとした。

****** : 2009年度のペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)及びペルフルオロオクタン酸(PFOA)の調査は、直鎖のオクチル基を有するn-ペルフルオロオクタンスルホン酸及びn-ペルフルオロオクタン酸を分析対象としている。ただし、ペルフルオロオクタン酸(PFOA)の生物では、オクチル基が分鎖状の異性体が含まれる可能性を否定できていない。

******* : 2017年度のアルキル基の炭素数が12以外のポリ(オキシエチレン)=アルキルエーテル類の調査は、組成を推計した工業製品を用いて環境試料中の濃度を定量した。このため、アルキル基の炭素数が12以外のポリ(オキシエチレン)=アルキルエーテル類の結果については、参考値として掲載している。

(注4) MOE_公共用水域測定結果:「水質汚濁に係る環境基準(人の健康の保護に関する環境基準)」を超えた地点数と調査地点数を下記のように掲載しています。なお、備考の基準値は当該年度における値です。

 検出地点数:基準を超えた地点数
 調査地点数:全調査地点数

農薬出荷量

該当データがありません。

製造輸入量

年度 出典 官報公示整理番号 官報公示整理番号の名称 範囲下限(または合計数量) 範囲上限(または合計数量)
2001 化学物質の製造・輸入量に関する実態調査 3-2233 シクロヘキサン 100000.00 1000000.00

注釈

(注) 「範囲下限(または合計数量)」と「範囲上限(または合計数量)」が同じ値の場合には「合計数量」を表します。

急性・慢性試験値

該当データがありません。

発がん性評価

該当データがありません。

生態毒性

該当データがありません。

リスク評価関連文書の情報源

年度 評価組織名 リスク評価書名 巻・号 判定 備考 リンク
2003 EPA IRIS Cyclohexane ( last_significant_revision : 2003/09/11) - LINK
2005 ACGIH ACGIH 2005 -
2008 ECB EU_RAR ECB#031 / Priority List#1 -
2008 OECD HPV SIDS Chemicals -
2008 IPCS ICSC ICSC:0242 CYCLOHEXANE (Date of Peer Review: April 2008) - LINK
2009 日本産業衛生学会 Recommendation of Occupational Exposure Limits 2008-2009 - LINK

分類と表示

規制名称 種別 名称
EU 67/548/EEC Risk Phrases R11
EU 67/548/EEC Risk Phrases R38
EU 67/548/EEC Risk Phrases R50/53
EU 67/548/EEC Risk Phrases R65
EU 67/548/EEC Risk Phrases R67
EU 67/548/EEC Safety Phrases S16
EU 67/548/EEC Safety Phrases S2
EU 67/548/EEC Safety Phrases S33
EU 67/548/EEC Safety Phrases S60
EU 67/548/EEC Safety Phrases S61
EU 67/548/EEC Safety Phrases S62
EU 67/548/EEC Safety Phrases S9

基準値等

基準値名 規制名称 基準値等 リンク
大気汚染防止法 排出基準等(揮発性有機化合物(VOC)) シクロヘキサン 施設ごとの排出基準  400~60,000ppmC LINK

注釈

(注1) 同一物質に限らず関連が深いと考えられる基準値等を掲載しています。詳細な情報はリンク先をご参照ください。

(注2) 出典によって更新年月日が異なります。また、掲載している情報が必ずしも最新であるとは限りません。各出典の更新年月日については、「データ出典情報」をご参照ください。

許容濃度等

種類 単位 評価機関名
TLV 100.00 ppm ACGIH
OEL 150 ppm 日本産業衛生学会
OEL 520 mg/m3 日本産業衛生学会

注釈

(注) 出典によって更新年月日が異なります。また、掲載している情報が必ずしも最新であるとは限りません。各出典の更新年月日については、「データ出典情報」をご参照ください。

PRTR対象物質選定基準

該当データがありません。

事故事例

発生日 発生時刻 事故の名称 被害金額(万円) 死亡者数 負傷者数 事故の概要 事故の原因 場所
1984-06-29 11:15:00 アセチレンガス溶断機の火花がシクロヘキサンに引火した火災 0 0 運転を停止して定期点検補修作業中の第4酸化アノン工場において蒸留塔の気密漏洩試験を行うため使用し始めたスチームエジェクターのドレン水が工程ラインに流れ出し,開放していた工程回収水槽ドレンタンクのドレン弁の先端からシクロヘキサンを含んだ回収水が1階排水槽に漏出した。その後,その上方のグレーチング床の一部をガス溶断したため,火花が落下し,前記のシクロヘキサンに引火したものである。 中2階でグレーチング床をガス溶断中の火花が1階直下の排水溝内に落下し,排水溝に漏出していたシクロヘキサンに引火。 宇部市
1986-02-10 20:03:00 塗布機の火災 0 0 鉄骨造スレート葺スレート張り平屋建て1棟3,463.44m2のうちVT(塩化ビニールテブ)工場に2台の塗布機を設置し医療用塩化粘着テープを製造している。事故の状況は,休日で停止していたNo14号塗布機を、テープ製造課員が製造を再開すべく準備し、運転を開始した直後塗布機下部付近から出火したものである。 静電防止剤液位そうからの供給バルブが閉になっていたために静電防止剤が送られていなかったため静電気の発生が抑制されず放電し生じた火花が粘着剤(シクロヘキサンを主成分としたもの)の可燃性蒸気に着火し,出火したものである。 兵庫県尼崎市
1987-03-06 21:56:00 排出バルブの流出先端部から発生した静電気火花による火災 807 0 0 ハイドロキノン誘導体製造中,脱水作業において結晶機より製品と溶媒の混合液結晶物を遠心分離機に移す作業を行っていた際,結晶機底部排出バルブの流出先端部付近より発火し,排出物に着火し火災となった。 当該作業において着火源となるような熱の使用がないため,発火の状況から見て,液が流出の際,結晶化時の攪拌における摩擦により発生した静電気が,トレー上において放電し発火したものと思われる。 埼玉県川口市
1993-11-16 16:19:00 溶解タンクから流出した接着剤処理中の火災 6601 0 3 製造所内の溶解タンクに仕込量を誤って976リットル(通常700リットル以下)の溶剤(シクロヘキサン、ノルマルヘキサン、アセトン)、合成樹脂、ゴムを入れ撹拌加温中に担当者がその場を離れていたところ、タンク内の液温が規定以上に上昇し、接着剤が沸騰した。ボルト止めしていない材料投入口からタンク周囲の架台及び床に約50平方メートルの範囲に流出し、これを処理していたところ突然、引火炎上した。 溶解タンクから流出した接着剤を処理するため、床においてある原料パレットを移動しようとしてフォークリフトのエンジンをスタートさせ作業を行ったところ、何らかの火源により火災となったものと推定される。 神奈川県愛甲郡愛川町

事故時処理内容

事故時処理内容
避難を検討する
防止堤で囲む

環境分析法

年度 出典id 分析法id 出典名 分析法名 媒体名
1978 10 505 化学物質環境調査分析方法報告書(昭和53年度) ▲シクロヘキサンの分析法 水、底質
2014 129 11769 化学物質分析法開発調査報告書(平成25年度)【修正追記版】 ◯イソプロペニルベンゼン(別名:α-メチルスチレン;1-メチルエテニルベンゼン;2-フェニルプロピレン;メチルスチレン);シクロヘキサン(別名:ヘキサナフテン;ヘキサヒドロベンゼン;ヘキサメチレン)の分析法(GC/MS)(水質)【修正追記版】

注釈

(注) 分析法名の先頭の記号は報告書に記載された分析方法の適用の可否を次のように整理した結果です。
  ◯:検討された対象物質・媒体の全てについて使用に適している。
  ●:検討された対象物質・媒体の一部に関してのみ使用に適している。
  ▲:検討された対象物質・媒体の全てに関して使用が困難である。

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