化学物質詳細情報

p-ニトロトルエン
chem_id:SPD00047
CAS RN®:99-99-0
化学物質名(和名):p-ニトロトルエン
化学物質名(英名):P-NITROTOLUENE
分子式:C7H7NO2
示性式:CH3(C6H4)NO2
SMILES:O=N(=O)c(ccc(c1)C)c1
RTECS:XT3325000

構造式99-99-0

化学物質名(別名)

物質名称 出典
4-ニトロトルエン 環境省-化学物質と環境(化学物質環境実態調査) 他
p-ニトロトルエン 環境分析法(化学物質分析法開発調査報告書) 他
4-Nitrotoluene 環境分析法(その他) 他
4-Nitrotoluenes ドイツの既存化学物質に関する有害性評価文書(略称BUA)
Nitrotoluenes 国際がん研究機関(IARC:International Agency for Research on Cancer)
p-NITROTOLUENE logP実測値(文献調査)-Chemical Reviews vol 71 Number 6 December 1971 他
Toluene, 4-nitro- OECD_HPV_SIDS(SIDS:Screening Information Data Set)

物性情報

物性項目 最小値 最大値 単位 物性 出典
外観 黄色結晶,厚い斜方六面体結晶 KIS-NET
その他特徴 水に難溶。アルコール、ベンゼン、エーテル、クロロホルム、アセトンに可溶。 KIS-NET
分子量 137.14 137.15 KIS-NET
比重 1.12 1.28 KIS-NET
比重測定温度 55 55 deg C KIS-NET
蒸気密度 4.72 4.72 KIS-NET
水溶性 160 160 KIS-NET
水溶性測定温度 20 20 deg C KIS-NET
溶解度記述 難溶 KIS-NET
蒸気圧 0.1 1 hPa KIS-NET
蒸気圧測定温度 20 53.7 deg C KIS-NET
オクタノール/水分配係数 2.37 2.42 KIS-NET
融点 51.6 52.1 deg C KIS-NET
沸点 237.7 238.5 deg C KIS-NET
燃焼性 可燃性。硫酸で爆発する。消火には二酸化炭素、粉末消火剤、泡を使用。火災、爆発の危険性あり。 KIS-NET
引火点 106 106 deg C KIS-NET
濃縮性 無し~低い KIS-NET
熱分解性 加熱分解し、NOxの有毒ガスを発生 KIS-NET
その他の化学反応 硫酸、テトラニトロメタンと混合不可。 KIS-NET
熱安定性    不安定 KIS-NET
生物分解性 難分解性 METI_既存点検
生物濃縮性 低濃縮性 METI_既存点検
オクタノール/水分配係数 2.37 2.37 LogP文献調査(ChemicalReviews Vol.71)
オクタノール/水分配係数 2.42 2.42 LogP文献調査(ChemicalReviews Vol.71)

用途

該当データがありません。

環境基準

該当データがありません。

法規制

※基準値等の詳細については、リスクタブの「基準値等」をご覧ください。
法令名称 物質リストの名称 通し番号 対象物質名 リンク
化審法(既存物質情報) Japanチャレンジ 4-ニトロトルエン LINK
化審法(既存物質情報) 既存点検(分解性・蓄積性) P-ニトロトルエン LINK
化審法(既存物質情報) 既存点検(生態影響) p-ニトロトルエン LINK

注釈

(注1) 同一物質に限らず関連が深いと考えられる法規制を掲載しています。詳細な情報はリンク先をご参照ください。

(注2) 出典によって更新年月日が異なります。また、掲載している情報が必ずしも最新であるとは限りません。各出典の更新年月日については、「データ出典情報」をご参照ください。

対策等

法令名称 物質リストの名称 通し番号 対象物質名 リンク
内分泌かく乱作用 SPEED98 47 4-ニトロトルエン LINK

PRTR制度

該当データがありません。

環境中濃度測定値

年度 都道府県 調査名 媒体 検出地点数 調査地点数 検出検体数 調査検体数 最小値 最大値 算術平均 幾何平均 検出下限 単位 備考
1976 全国 化学物質と環境(環境省) 魚類 0 2 0 10 (0.002) μg/g-wet
1976 全国 化学物質と環境(環境省) 水質 1 48 1 70 0.1 0.1 (0.03~0.4) μg/L
1976 全国 化学物質と環境(環境省) 底質 2 45 3 59 0.011 0.038 (0.002~0.01) μg/g-dry
1986 全国 化学物質と環境(環境省) 大気 0 12 0 73 (20) ng/m3
1991 全国 化学物質と環境(環境省) 魚類 0 19 0 57 (0.0075) μg/g-wet
1991 全国 化学物質と環境(環境省) 水質 1 19 1 57 0.21 0.21 (0.2) μg/L
1991 全国 化学物質と環境(環境省) 底質 0 19 0 57 (0.015) μg/g-dry
2022 全国 要調査項目モニタリング(環境省) 水質(河川) 0 15 <0.04 <0.04 <0.04 <0.04 検出下限値 0.04 μg/L
2022 全国 要調査項目モニタリング(環境省) 水質(海水) 0 1 <0.04 <0.04 <0.04 <0.04 検出下限値 0.04 μg/L
2022 全国 要調査項目モニタリング(環境省) 水質(湖沼) 0 4 <0.04 <0.04 <0.04 <0.04 検出下限値 0.04 μg/L

注釈

複数の情報源のデータを一つの表で記載するために、情報源によって異なる定義の数値を記載していますのでご注意ください。

(注1) 有害大気汚染物質モニタリング:地点数、検体数、年平均値の最大、最小、平均を表しています。

 検出地点数:調査地点のうち月1回以上の頻度で1年間にわたって測定した地点数
 調査地点数:全調査地点数(年平均値として評価することができないデータも含めた数値)
 検出検体数:調査地点のうち月1回以上の頻度で1年間にわたって測定した地点における検体数
 調査検体数:全検体数(年平均値として評価することができないデータも含めた数値)

 最小値:調査地点のうち月1回以上の頻度で1年間にわたって測定した地点の年平均値の最小値
 最大値:調査地点のうち月1回以上の頻度で1年間にわたって測定した地点の年平均値の最大値
 算術平均:調査地点のうち月1回以上の頻度で1年間にわたって測定した地点の年平均値の算術平均(有効数字3桁目を四捨五入)

(注2) 要調査モニタリング:環境省「要調査項目等存在状況調査結果」に記載された物質(要調査対象物質以外の物質などを含む)について記載しました。値の算出方法に関しては データの出典ページをご参照ください。シアナミド(2014年度)、銅およびその化合物(2016年度)については、資料内で下限値が統一されておらず、分析結果の表内の値を採用しました。なお、算出前の値に関しては 環境省HPをご参照ください。

* : 2021年度の1,2,5,6,9,10-ヘキサブロモシクロドデカンについては、各異性体(α、β、γ、δ、ε)の集計値です。

(注3) 黒本調査:捕捉説明として、以下の記載を参照ください(環境省「化学物質と環境 化学物質環境調査結果概要一覧表」より)。

* : 同族体その他該当物質ごとの検出下限値の合計とした。

** : 水素化テルフェニルについては、標準物質(工業製品)のクロマトグラムにおいて得られた7本のピークのうち、分子量242のものをHT242a~HT242dとし、分子量236のものをHT236a~HT236cとして測定、定量した。

*** : ジエチルビフェニルについては、標準物質(工業製品)のクロマトグラムにおいて得られた4本のピークを DDa~DDdとして測定、定量した。

**** : ジベンジルトルエンについては、標準物質(工業製品)のクロマトグラムにおいて得られた7本のピークを DTa~DTgとして測定、定量した。

***** : HCH類の大気については、2003年度から2008年度に用いた大気試料採取装置の一部からHCH類が検出され、HCH類の測定に影響を及ぼすことが判明したが、個別のデータについて影響の有無を遡って判断することが困難であるため、この期間の全てのデータについて欠測扱いとすることとした。

****** : 2009年度のペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)及びペルフルオロオクタン酸(PFOA)の調査は、直鎖のオクチル基を有するn-ペルフルオロオクタンスルホン酸及びn-ペルフルオロオクタン酸を分析対象としている。ただし、ペルフルオロオクタン酸(PFOA)の生物では、オクチル基が分鎖状の異性体が含まれる可能性を否定できていない。

******* : 2017年度のアルキル基の炭素数が12以外のポリ(オキシエチレン)=アルキルエーテル類の調査は、組成を推計した工業製品を用いて環境試料中の濃度を定量した。このため、アルキル基の炭素数が12以外のポリ(オキシエチレン)=アルキルエーテル類の結果については、参考値として掲載している。

(注4) MOE_公共用水域測定結果:「水質汚濁に係る環境基準(人の健康の保護に関する環境基準)」を超えた地点数と調査地点数を下記のように掲載しています。なお、備考の基準値は当該年度における値です。

 検出地点数:基準を超えた地点数
 調査地点数:全調査地点数

農薬出荷量

該当データがありません。

製造輸入量

該当データがありません。

急性・慢性試験値

該当データがありません。

発がん性評価

評価機関 評価結果 評価結果詳細 リンク
IARC 3 Not classifiable as to carcinogenicity to humans

注釈

(注) 出典によって更新年月日が異なります。また、掲載している情報が必ずしも最新であるとは限りません。各出典の更新年月日については、「データ出典情報」をご参照ください。

生態毒性

年度 物質名 試験種別 生物種 エンドポイント 結果 単位 備考
10 p-ニトロトルエン 藻類生長阻害試験 速度法0-72時間 半数影響濃度 藻類 EC50 10 ㎎/L
10 p-ニトロトルエン 藻類生長阻害試験 速度法0-72時間 無影響濃度 藻類 NOEC 1.9 ㎎/L
10 p-ニトロトルエン 藻類生長阻害試験 面積法72時間 半数影響濃度 藻類 EC50 5.5 ㎎/L
10 p-ニトロトルエン 藻類生長阻害試験 面積法72時間 無影響濃度 藻類 NOEC 1.9 ㎎/L
10 p-ニトロトルエン ミジンコ急性遊泳阻害試験 48時間 半数影響濃度 甲殻類 EC50 4.3 ㎎/L
10 p-ニトロトルエン ミジンコ繁殖試験 21日間 半数影響濃度 甲殻類 EC50 5.4 ㎎/L
10 p-ニトロトルエン ミジンコ繁殖試験 21日間 無影響濃度 甲殻類 NOEC 2.0 ㎎/L
10 p-ニトロトルエン 魚類急性毒性試験 96時間 半数致死濃度 魚類 LC50 37 ㎎/L

注釈

*1 ガイドラインの規定により、0-48時間の毒性値を求めた

*2 化学物質審査規制法の第三種監視化学物質相当であるかを判定する際に考慮した、ばく露開始後120時間の毒性値

*3 四塩化無水フタル酸は水溶液中で100%分解し、分解物としてテトラクロロフタル酸を生成するため、このテトラクロロフ タル酸(CAS No. 632-58-6)として実施した結果

*4 参考値

*5 追加試験結果

*6 pH調整有り

*7 設定濃度に基づく毒性値

*8 実測濃度に基づく毒性値

*9 羽化率及び変態速度より求めた毒性値

*10 変態速度より求めた毒性値

リスク評価関連文書の情報源

年度 評価組織名 リスク評価書名 巻・号 判定 備考 リンク
1996 IARC AGENTS REVIEWED BY THE IARC MONOGRAPHS 65/ 1996 - LINK
2000 IPCS ICSC ICSC:0932 p-NITROTOLUENE (Date of Peer Review: April 2000) - LINK
2006 BUA BUA Report ISBN=3-527-28080-4 -
2008 OECD HPV SIDS Chemicals -
2009 環境省 化学物質の環境リスク評価 7巻 健康リスク NO18 C LINK
2009 環境省 化学物質の環境リスク評価 7巻 生態リスク NO18 C LINK

分類と表示

該当データがありません。

基準値等

該当データがありません。

許容濃度等

該当データがありません。

PRTR対象物質選定基準

該当データがありません。

事故事例

該当データがありません。

事故時処理内容

事故時処理内容
水噴霧
防止堤で囲む

環境分析法

年度 出典id 分析法id 出典名 分析法名 媒体名
1986 23 837 化学物質分析法開発調査報告書(昭和60年度) ◯p-ニトロトルエン;m-ニトロトルエン;o-ニトロトルエン;ニトロベンゼンの分析法 大気
1986 99 10765 Test Methods for Evaluating Solid Waste: Physical/Chemical Methods (EPA 530/SW-846) EPA8330: Nitroaromatics & Nitramines - HPLC
1991 28 934 化学物質分析法開発調査報告書(平成2年度) ◯p-ニトロトルエン;o-クロロニトロベンゼン;p-クロロニトロベンゼン;m-ニトロトルエン;o-ニトロアニソール;o-ニトロトルエン;p-ニトロアニソール;ニトロベンゼンの分析法 水、生物、底質
1998 2 357 外因性内分泌撹乱化学物質調査暫定マニュアル ベンゾ(a)ピレン;ベンゾフェノン;4-ニトロトルエン;スチレン2量体及び3量体の分析法 水、生物、底質
2000 87 11280 底質調査方法(平成13年3月) 有機化合物 6.7 ベンゾフェノン;4-ニトロトルエン 底質
2000 89 12112 農薬等の環境残留実態調査分析法 ベンゾフェノン及び4-ニトロトルエン分析法(土壌) 土壌
2003 115 11612 要調査項目等調査マニュアル(平成15年度版) 芳香族化合物(ニトロトルエン類;ビフェニル;ジフェニルメタン;ジベンジルエーテル;ターフェニル類;ナフタレン;ジメチルナフタレン類;ジイソプロピルナフタレン);多環芳香族炭化水素(3-4環)及びデカヒドロナフタレン類の分析法
2012 144 11992 底質調査方法(平成24年8月) 有機化合物 6.7 ベンゾフェノン、4-ニトロトルエン 底質
2016 131 11839 化学物質分析法開発調査報告書(平成27年度)【修正追記版】 ◯m-ニトロトルエン(別名:3-ニトロトルエン)の分析法(GC/MS)(水質)
2022 161 12586 AIQS-GCによるスクリーニング分析法暫定マニュアル AIQS-GCによるスクリーニング分析法暫定マニュアル

注釈

(注) 分析法名の先頭の記号は報告書に記載された分析方法の適用の可否を次のように整理した結果です。
  ◯:検討された対象物質・媒体の全てについて使用に適している。
  ●:検討された対象物質・媒体の一部に関してのみ使用に適している。
  ▲:検討された対象物質・媒体の全てに関して使用が困難である。

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