化学物質詳細情報

プロピレン

chem_id:JPN00257

CAS RN®:115-07-1

化学物質名(和名):プロピレン

化学物質名(英名):PROPYLENE

記載情報および記載方法を検討中のため一時的に一部の情報の表示を停止しています

化学物質名(別名)

物質名称 出典
1-プロペン 環境省-化学物質と環境(化学物質環境実態調査)
プロピレン 環境省-化学物質と環境(化学物質環境実態調査) 他
プロペン 化審法 既存点検 分解性蓄積性
Propene OECD_HPV_SIDS(SIDS:Screening Information Data Set)
propene, pure 経済産業省-製造輸入量 他
propylene 環境分析法(化学物質分析法開発調査報告書) 他

物性情報

物性項目 最小値 最大値 単位 物性 出典
外観 無色のガス KIS-NET
臭気 かすかなエーテル臭,弱い刺激性の特異臭 KIS-NET
その他特徴 窒息作用あり。熱、炎、酸化剤にさらすと引火危険性大。955気圧、327℃で爆発。 KIS-NET
分子量 42.03 42.09 KIS-NET
比重 0.51 0.58 KIS-NET
比重測定温度 0 20 deg C KIS-NET
蒸気密度 1.5 1.5 KIS-NET
水溶性 200 200 KIS-NET
水溶性測定温度 20 20 deg C KIS-NET
蒸気圧 7800 7800 hPa KIS-NET
蒸気圧測定温度 19.8 19.8 deg C KIS-NET
オクタノール/水分配係数 1.77 1.77 KIS-NET
融点 -185.2 -185.2 deg C KIS-NET
沸点 -47.7 -47.7 deg C KIS-NET
発火点 460 460 deg C KIS-NET
引火点 -108 -108 deg C KIS-NET
爆発範囲 2 2 % KIS-NET
代謝性 生体内ではほとんど代謝されず、大部分は未変化のまま肺から呼気中に排泄される。 KIS-NET
その他の化学反応 二酸化窒素、四酸化二窒素、酸化二窒素、硝酸リチウム、二酸化硫黄、次亜フッ素酸トリフルオロメチルと激しく反応する。酸化性物質と激しく反応しうる。エチレン系炭化水素として激しい反応性をもって付加重合、酸化反応をする。 KIS-NET
生物分解性 難分解性 METI_既存点検

用途

用途
中間物
合成繊維
合成樹脂
希釈剤
燃料

注釈

(注) 2025年3月から農薬用途の情報源やアルゴリズムを変更しました。生物農薬、展着剤などの一部は収集・表示の対象外です。失効農薬についても用途を記載しています。また、本物質(原体)が含まれる農薬製剤の用途を示しているため、必ずしも本物質自体の機能とは限りません。(例:殺虫殺菌剤と表示されていても、両者の機能を有しているとは限らない)

環境基準

該当データがありません。

法規制

※基準値等の詳細については、リスクタブの「基準値等」をご覧ください。
法令名称 物質リストの名称 通し番号 対象物質名 リンク
化審法(既存物質情報) Japanチャレンジ プロピレン LINK
化審法(既存物質情報) 既存点検(分解性・蓄積性) プロペン LINK

注釈

(注1) 同一物質に限らず関連が深いと考えられる法規制を掲載しています。詳細な情報はリンク先をご参照ください。

(注2) 出典によって更新年月日が異なります。また、掲載している情報が必ずしも最新であるとは限りません。各出典の更新年月日については、「データ出典情報」をご参照ください。

対策等

該当データがありません。

PRTR制度

該当データがありません。

環境中濃度測定値

年度 都道府県 調査名 媒体 検出地点数 調査地点数 検出検体数 調査検体数 最小値 最大値 算術平均 幾何平均 検出下限 単位 備考
1977 全国 化学物質と環境(環境省) 水質 1 2 2 6 0.1 0.1 (0.05~5) μg/L
1977 全国 化学物質と環境(環境省) 底質 0 2 0 6 (0.0002~0.005) μg/g-dry

注釈

複数の情報源のデータを一つの表で記載するために、情報源によって異なる定義の数値を記載していますのでご注意ください。

(注1) 有害大気汚染物質モニタリング:地点数、検体数、年平均値の最大、最小、平均を表しています。

 検出地点数:調査地点のうち月1回以上の頻度で1年間にわたって測定した地点数
 調査地点数:全調査地点数(年平均値として評価することができないデータも含めた数値)
 検出検体数:調査地点のうち月1回以上の頻度で1年間にわたって測定した地点における検体数
 調査検体数:全検体数(年平均値として評価することができないデータも含めた数値)

 最小値:調査地点のうち月1回以上の頻度で1年間にわたって測定した地点の年平均値の最小値
 最大値:調査地点のうち月1回以上の頻度で1年間にわたって測定した地点の年平均値の最大値
 算術平均:調査地点のうち月1回以上の頻度で1年間にわたって測定した地点の年平均値の算術平均(有効数字3桁目を四捨五入)

(注2) 要調査モニタリング:環境省「要調査項目等存在状況調査結果」に記載された物質(要調査対象物質以外の物質などを含む)について記載しました。値の算出方法に関しては データの出典ページをご参照ください。シアナミド(2014年度)、銅およびその化合物(2016年度)については、資料内で下限値が統一されておらず、分析結果の表内の値を採用しました。なお、算出前の値に関しては 環境省HPをご参照ください。

* : 2021年度の1,2,5,6,9,10-ヘキサブロモシクロドデカンについては、各異性体(α、β、γ、δ、ε)の集計値です。

(注3) 黒本調査:捕捉説明として、以下の記載を参照ください(環境省「化学物質と環境 化学物質環境調査結果概要一覧表」より)。

* : 同族体その他該当物質ごとの検出下限値の合計とした。

** : 水素化テルフェニルについては、標準物質(工業製品)のクロマトグラムにおいて得られた7本のピークのうち、分子量242のものをHT242a~HT242dとし、分子量236のものをHT236a~HT236cとして測定、定量した。

*** : ジエチルビフェニルについては、標準物質(工業製品)のクロマトグラムにおいて得られた4本のピークを DDa~DDdとして測定、定量した。

**** : ジベンジルトルエンについては、標準物質(工業製品)のクロマトグラムにおいて得られた7本のピークを DTa~DTgとして測定、定量した。

***** : HCH類の大気については、2003年度から2008年度に用いた大気試料採取装置の一部からHCH類が検出され、HCH類の測定に影響を及ぼすことが判明したが、個別のデータについて影響の有無を遡って判断することが困難であるため、この期間の全てのデータについて欠測扱いとすることとした。

****** : 2009年度のペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)及びペルフルオロオクタン酸(PFOA)の調査は、直鎖のオクチル基を有するn-ペルフルオロオクタンスルホン酸及びn-ペルフルオロオクタン酸を分析対象としている。ただし、ペルフルオロオクタン酸(PFOA)の生物では、オクチル基が分鎖状の異性体が含まれる可能性を否定できていない。

******* : 2017年度のアルキル基の炭素数が12以外のポリ(オキシエチレン)=アルキルエーテル類の調査は、組成を推計した工業製品を用いて環境試料中の濃度を定量した。このため、アルキル基の炭素数が12以外のポリ(オキシエチレン)=アルキルエーテル類の結果については、参考値として掲載している。

(注4) MOE_公共用水域測定結果:「水質汚濁に係る環境基準(人の健康の保護に関する環境基準)」を超えた地点数と調査地点数を下記のように掲載しています。なお、備考の基準値は当該年度における値です。

 検出地点数:基準を超えた地点数
 調査地点数:全調査地点数

農薬出荷量

該当データがありません。

製造輸入量

年度 出典 官報公示整理番号 官報公示整理番号の名称 範囲下限(または合計数量) 範囲上限(または合計数量)
2001 化学物質の製造・輸入量に関する実態調査 2-0013 プロピレン 1000000.00 10000000.00

注釈

(注) 「範囲下限(または合計数量)」と「範囲上限(または合計数量)」が同じ値の場合には「合計数量」を表します。

急性・慢性試験値

該当データがありません。

発がん性評価

評価機関 評価結果 評価結果詳細 リンク
IARC 3 Not classifiable as to carcinogenicity to humans
ACGIH A4 発がん性物質として分類できない物質

注釈

(注) 出典によって更新年月日が異なります。また、掲載している情報が必ずしも最新であるとは限りません。各出典の更新年月日については、「データ出典情報」をご参照ください。

生態毒性

該当データがありません。

リスク評価関連文書の情報源

年度 評価組織名 リスク評価書名 巻・号 判定 備考 リンク
1994 IARC AGENTS REVIEWED BY THE IARC MONOGRAPHS 60/ 1994 - LINK
1998 IPCS ICSC ICSC:0559 PROPYLENE (Date of Peer Review: November 1998) - LINK
2005 ACGIH ACGIH 2005 -
2008 OECD HPV SIDS Chemicals -

分類と表示

該当データがありません。

基準値等

該当データがありません。

許容濃度等

種類 単位 評価機関名
TLV 19.50 % ACGIH
TLV 500.00 ppm ACGIH

注釈

(注) 出典によって更新年月日が異なります。また、掲載している情報が必ずしも最新であるとは限りません。各出典の更新年月日については、「データ出典情報」をご参照ください。

PRTR対象物質選定基準

該当データがありません。

事故事例

発生日 発生時刻 事故の名称 被害金額(万円) 死亡者数 負傷者数 事故の概要 事故の原因 場所
1958-12-29 00:00:00 プロピレン-火災 2 3 エアゾール缶にプロピレンガスを移充填中,突然ガスが漏れ,炊事場で使用していたガスこんろの火から引火し火災となり,就寝中の同家の子供2人は逃げ遅れて焼死した。 充填中,過充填となったのを気付かなかったので接続管が外れガスが漏れたところ,付近に火気があったため引火した。 大阪府
1963-06-15 13:30:00 ポリプロピレン乾燥設備 125 10 バックフィルターが詰りを起こしたため,マンホールをあけて掃除を始めたとき爆燃し,2名が火傷した。 落下した粉体の静電気スパーク 千葉コンビナート
1964-06-11 15:07:00 酸化プロピレン製造装置,中間タンク爆発 18500 18 79 事故当時,運転中の酸化プロピレン(PO)製造プラントの隣接地で増設プラントの工事中であり,仮設の防護塀を設置して火気使用工事も行われていた。製造工程中にある粗酸化プロピレン貯蔵タンクは,当日,14時00分より精留塔よりポンプで85℃の塔底液(大部分は水)が移液され15時00分に終了した。まもなく道路を白煙が流れているのを発見し,溶接工事の中止を連絡したが爆発し,タンクが破壊された。 爆発原因は以下の2つの推定がある。1.中間タンクに高温の移液をしたので,発生したPOの蒸気が漏洩して溶接の火花で引火,タンクが爆発した。2.中間タンクへの移液によってタンク内でPOの異常重合が発生しタンク内液体が過熱されて,爆発的沸騰をおこした。いずれにせよ,プラントを運転している傍らで増設工事を行ったのが多くの人身事故の原因になった。 川崎・横浜コンビナート
1966-10-07 08:55:00 ポリプロピレン製造設備 50 1 触媒流量計(ロータメーター式)が作動不良で動かないのを修理するため溶剤洗浄をした。その際流量計内の圧抜きのためバルブを開いた時,液が噴出し,同時に着火した。この火災により洗浄操作をした作業員一人が火傷を負った。 操作ミスで溶剤が噴出し着火した。着火源は静電気,触媒の発火,などが考えられる。 千葉コンビナート
1967-06-30 14:20:00 ポリプロピレンプラントアタクチックポリマー分離器火災 1 分離器で溶剤を含有したポリマーを加熱して,溶剤を気化させてポリマーと分離するが,この分離器の試運転中に振動が発生したので鉄製の掻き取り棒で付着ポリマーをとりのぞく作業中に溶剤蒸気が発火・火災となった。 分離器のハンドホールと鉄棒との摩擦で溶剤(ヘプタン)蒸気が発火した。 四日市コンビナート
1967-07-11 10:20:00 プロピレン導管破損 ボーリング作業において,工場間を液化プロピレンを輸送する導管(STPG38Sch40)にボーリング材の先のバイトが触れ,肉をえぐって約0.8mmの穴を明けたので,圧力20Kg/cm2で輸送されていたプロピレンがそこから噴出した。作業者よりの連絡で送液を停止し,脱液,脱圧をしたので,漏洩したガスは少量ですんだ。 導管の埋設位置,作業手順についての情報が作業者に与えられていなかった。工事に関するSOPも不備であった。 徳山・新南陽
1968-04-02 15:45:00 球形タンク破裂 4710 6 高張力鋼製の液化プロピレン球形タンク(2,226m3)を建設中,完成検査前,予備耐圧試験(水圧)でポンプによる加圧中,圧力24kg/cm2で突然タンクが破裂した。流出する水によって約30mの距離に設置されていた既設タンクのドレンポットが押し流され配管が破断して,タンク内のプロピレンが流出した。 溶接施工時の入熱管理が十分でなかった。高張力鋼の溶接による靱性低下について知識が不十分であった。 徳山・新南陽
1968-08-03 07:31:00 エチレン重合プラント廃熱ボイラー配管爆発 1400 反応器より出た製品は,分離器で未反応ガスと分れ,ガスは廃熱ボイラー,冷却器を経て蒸留塔へ送られる。定修後,全系統が運転に入った。No1反応器で分解が発生したので運転を停止して弁を閉じ,安全に孤立させた。その後残りの系統をスタートさせたが,No1の分解で発生した高温カーボンが廃熱ボイラー入口のセントリックス分離器に蓄積していたので,エチレンの熱分解が進行して,配管ベンド部が高温クリープで破壊した。 温度検知のための計装系統に欠陥があった。エチレンの分解時のSOPが不備であった。技術的に未知な点があった。 川崎・横浜コンビナート
1973-03-15 15:45:00 ポリプロピレンプラントアタクチックポリマー受槽火災 3 回収された溶剤中にはアタクチックポリマー(PAP)を含有する。この溶剤は,蒸発器で加熱し気化させて回収し,PAPは受槽にたまる。PAP中にかたまり(アイソタクチックポリマー)が混入したので,この受槽より150℃のPAPを抜出す操作を行ったとき,静電気により発火し火災となった。 抜き出し皿(バケット)およびPAPを抜き出すノズルに静電気対策がなかった。 鹿島コンビナート
1973-10-08 22:01:00 ポリプロピレン重合器 577800 4 9 重合器で補助クーラーを取りはずして反応を行っていたが,誤操作で重合器配管のバルブを開放したので,プロピレン及びヘキサンが流出して着火爆発した。 弁の誤操作 千葉コンビナート
1975-06-06 20:06:00 アクルロニトリルD号反応器爆発 運転停止後のラインバージ中,供給配管内の残留プロピレンを反応器内に窒素ガスによりバージするのが早過ぎたため,部分的に爆鳴気を形成,それが反応器内の高温部に触れて爆発。 設計不良SOP不備 水島コンビナート
1975-08-10 12:40:00 ポリプロピレンプラント配管火災 170 3 ポリプロピレン重合工程のスラリー抜出ラインで,ポリマー粒子により配管が閉塞した。それで抽出塔下流の配管部の解体修理に着手,まず上流側のフランジをゆるめたが,ガスの噴出はなかったので下流側のフランジを解体し切り離したところ,急激にガスとポリマーが噴出し,静電気で着火し作業者3名が火傷した。 これまでフランジ解体で事故がなかったので,今回も危険はないと判断した。配管が構造不良で閉塞しやすかった。 新居浜
1982-04-12 14:27:00 プロピレン-爆発・火災 1 3 プロピレンの脱プロパン塔のリボイラーのチューブを引き抜くため溶断中,突然爆発炎上し,作業中の下請け業者が死傷した。 溶断箇所とガス滞留部分との間の遮断をガムテープで目張りしただけであったため,ガムテープがはがれ,ガスが流れ込み溶断火花で着火したため。 岡山県倉敷市

事故時処理内容

事故時処理内容
水噴霧
避難を検討する
防止堤で囲む

環境分析法

年度 出典id 分析法id 出典名 分析法名 媒体名
1977 9 456 化学物質環境調査分析方法報告書(昭和52年度) ▲ブタジエン;エチレン;プロピレンの分析法 水、底質

注釈

(注) 分析法名の先頭の記号は報告書に記載された分析方法の適用の可否を次のように整理した結果です。
  ◯:検討された対象物質・媒体の全てについて使用に適している。
  ●:検討された対象物質・媒体の一部に関してのみ使用に適している。
  ▲:検討された対象物質・媒体の全てに関して使用が困難である。

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