データ共有

エコチル調査のデータ共有について

背景と目的

 エコチル調査は、2010年度に環境省が開始した大規模な国家プロジェクトであり、エコチル調査研究計画書に沿って、2011年1月から2014年3月に妊娠中の母親に対して調査への参加登録を行い、約10万人の生まれた子どもの追跡調査を実施しております。エコチル調査研究計画書内の「データ及び生体試料を本調査以外の研究へ提供するための仕組みを構築する」との記載に基づいて、エコチル調査関係者外に対するデータ共有に関して、2021年9月にデータ共有実施計画書を定め、2022年1月にコアセンター内に環境保健情報オフィスを設置いたしました。環境と健康に関連する研究をさらに促進するため、調査参加者から提供を受けたデータを環境保健情報オフィスで管理し、幅広く国内外の研究に有効活用されるよう、エコチル調査関係者外の研究者とデータ共有を図るものとしており、エコチル調査のデータが活用されることで、科学の進歩ならびに環境健康施策の推進に資することが期待されます。

データ共有とは

 エコチル調査における「データ共有」とは、「調査参加者から取得したデータを利用期間とデータ項目に制限を設けて、データの解析を許可し、データを解析して得られた解析結果のみを提供すること」を指します。
 エコチル調査では、環境と健康に関連する研究をさらに促進するため、調査参加者から提供を受けたデータを「環境保健情報オフィス」で管理し、幅広く国内外の研究に有効活用されるよう、研究者とデータ共有を図ります。
 環境保健情報オフィスは、エコチル調査コアセンター内に設置され、エコチル調査に係るデータの管理、データ共有システムの運営等のデータ共有に関わる業務を担当する組織となっております。
 なお、データ利用者にはエコチル調査のデータを解析して得られた解析結果のみが提供され、エコチル調査のデータそのものは提供されません(データのコピーやスキャンなどもできません)。

データ共有の目的

●環境と健康に関する研究をさらに促進する。

●エコチル調査の参加者から提供を受けたデータを、幅広く国内外の研究に有効に活用する。

データを利用できる者

●国内外の学術研究機関等に所属する研究者で、エコチル調査運営委員会委員長及びエコチル調査コアセンター長が承認した者とする。

利用できるデータ

●共有データは、調査参加者から提供された情報のうちデジタル化されたデータをいう。ただし、個人情報(個人情報の保護に関する法律第2条)及び組み合わせにより容易に個人を特定できる情報は含まれない。共有データの詳細は別途定めるものとする。

備考

●データ共有前に審査委員会が研究計画を厳格に審査する。

●承認された研究計画に合わせて必要なデータ項目のみにアクセス制限できる。