
エコチル調査の研究実施の中心機関(プログラムオフィス)であるエコチル調査コアセンターは、2010年4月に国立環境研究所に設置され、初代センター長には佐藤洋先生(東北大学名誉教授)が着任されました。その後、川本俊弘先生(産業医科大学名誉教授)、新田裕史先生(国立環境研究所名誉研究員)に引き継がれ、2019年4月より山崎が運営をさせていただいております。2023年3月には環境省のエコチル調査基本計画が改定され、参加者であるお子さんが40歳程度になるまで調査を行っていくことを見据え、お子さんが18歳に達するまでの計画となりました。
エコチル調査は日本全国で10万人のお子さんとご家族のみなさまにご協力いただき、コアセンターやメディカルサポートセンター(国立成育医療研究センターに設置)とともに全国15か所の大学・研究機関に設置されたユニットセンターの500名以上の研究者・スタッフの協働により進められています。質問票のデータ化や生体試料の化学分析が進むとともに、研究成果は加速的に増加し、国際的にも最大規模の出生コホート研究として注目されています。エコチル調査から子どもたちの未来や医学の発展に資する多くの科学的な知見を創出すること、そして、環境政策に寄与することを目標にこれからも尽力して参ります。
参加者(ご家族)のみなさまへ
エコチル調査は開始当初から10年以上が経過してもなお多くの参加者(ご家族)のみなさまから質問票へのご回答をいただき、また、質問票以外にも、学童期検査、詳細調査、乳歯調査など、多くの調査にご理解・ご協力をいただき、日々感謝しております。2023年度からは13歳以降の調査の継続的な参加をお願いしているところですが、このご継続についても多くの参加者(ご家族)のみなさまからご賛同をいただいております。さらに、ご家族・保護者のみなさまの同意を得て始められたエコチル調査のこれからの主役は成長されたお子さんご本人になって参ります。
エコチル調査から得られたデータは国際的にも稀有であり人類の宝です。未来の子どもたちのために、エコチル調査から多くの科学的な知見を生み出してゆけるよう、研究者・スタッフ一同、精一杯努めて参ります。今後ともご協力下さいますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。