人々を取り巻く社会環境、生活環境は大きく変わってきており、それにともない、環境の汚染や変化が人の健康などに悪影響を及ぼす可能性(=環境リスク)が増大しているのではないかという懸念があります。
なかでも、化学物質など環境中の有害物が子どもの成長・発達にもたらす影響について、国内外で大きな関心を集めています。
近年、子どもたちの間では、ぜんそくやアトピーなど生活環境の中にある物質が原因とされる疾病が増加しています。その多くは環境の中の物質、運動や食事などの生活習慣、遺伝的な性質などが関係しあって起こるとされています。
脆弱(ぜいじゃく)であるとされている子どもたちの健全な成長・発達に、環境要因が与える影響を明らかにすることは重要です。化学物質の曝露や生活環境など、胎児期から小児期にわたる子どもたちの成長・発達に影響を与える環境要因を明らかにするため、環境省では疫学調査によるアプローチを計画しました。それが、エコチル調査です。