エコチル調査でみなさまから収集させていただいた血液・尿等の測定結果や質問票等のデータを、個人が特定できない形でエコチル調査実施機関以外の研究者が、利活用させていただくことについてのお知らせとお願いです。
背景
エコチル調査では、調査開始時の説明同意文書に記載されている「収集した試料やデータなどは保管され将来にわたって国内外の研究に幅広く利用されること」に準じて、さまざまな環境要因が健康に与える影響を解明することを目的にする学術研究のために、エコチル調査実施機関以外の国内外の研究者へ調査データを共有していく方針としています。今般、参加者の皆さまの個人情報を削除した形で、プライバシー保護の点で安全にデータ共有を行うための基盤が整いましたので、エコチル調査実施機関以外の国内外の研究者へのデータ共有を開始することになりました。
データ共有方法
エコチル調査実施機関以外の国内外の研究者からデータ利用の希望があった場合には、その研究課題について、「エコチル調査データ共有審査委員会」が審査要領の審査基準に則ってデータ利用の可否について審査します。その結果、データ利用が承認された研究課題については、本ホームページにおいてその研究概要を公開します(下記の研究課題リストの「研究課題一覧(随時更新)」をご参照下さい)。
参加者のみなさまへのお願い
参加者のみなさまにおかれましては、「研究課題一覧」をご確認いただき、データ(個人情報を除いたあなたの調査データ)を使用されたくない研究課題がある場合には、「研究開始予定の課題」の下にあるリンク先からアクセスし、申し込み受付期間内に申請して下さい。
おわりに
エコチル調査の参加者のみなさまから収集させていただいた血液・尿等の測定結果や質問票等のデータの分析結果は、エコチル調査実施機関の研究者によって論文として学術誌に公表され、その成果はさまざまな形で活用されています。その一つに、医師が病気の診療をする際に参照する各種ガイドライン策定時の根拠としての利用があります。引き続き成果を積み上げ、今後は化学物質のリスク管理当局や事業者への情報提供を通じ、エコチル調査の目的である、化学物質規制への反映、環境基準への反映等、適切なリスク管理体制の構築につなげて、子どもたちが安心して健やかに育つ環境をつくることを目指します。