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酸性雨
 
ジャンルキャラクター 酸性雨はどこからくるの?酸性雨がふるとどんなことが起きるの?
酸性雨とは、工場や自動車から放出(ほうしゅつ)された大気汚染物質(たいきおせんぶっしつ)が雨水などに取り込まれ、強い酸性となって降(ふ)る雨をいいます。どのような気象条件(きしょうじょうけん)のときに、どの季節に大気汚染物質が流れてくるか、環境(かんきょう)にどんな影響(えいきょう)をあたえるのかを知る必要があります。
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もっと詳しく教えて!
Q1 日本でも、酸性雨は降っているのですか?
Q3 酸性雨が降るとどんなことが起きるの?
Q2 なぜ、雨が酸性になるのですか?    
 


酸性雨の発生源や影響を調べる研究所の取り組み
  • 大気汚染物質がどのように日本に流れてきて、酸性雨を降らせるのか。日本とアジア大陸間の海洋上空の観測(かんそく)に加え、世界初の試(こころ)みとして、中国国内の大気汚染物質を日中共同で航空機を使って観測(かんそく)しました。
    わかったよ!
    中国国内の大気汚染の状況(じょうきょう)と、そこから海をわたって長い距離(きょり)を運ばれる間の汚染物質の移り変わりが明らかになりました。この観測によって、中国においては、工場が出す排煙(はいえん)をおさえた(発生源対策(はっせいげんたいさく))効果(こうか)として、二酸化イオウが減少(げんしょう)したものの、自動車が増加(ぞうか)したため、チッ素酸化物(ちっそさんかぶつ)は増加していることが確認(かくにん)されました。これが増(ふ)えると、風下で光化学(こうかがく)スモッグがひどくなる恐(おそ )れがあります。また、大気中の細かな粒子(りゅうし)による汚染も激(はげ)しいことがわかりました。
実験に使用した航空機
日中共同の大気汚染(おせん)観測実験に使用した航空機
  • さらにモデルによるシミュレーションを用い、中国などから運ばれるイオウ酸化物などの大気汚染物質酸性雨の原因になる)の量を推定(すいてい)しました。
    わかったよ!
    調査の結果、日本に降っているイオウ酸化物の発生源は、季節によっておもに次のように変わることがわかりました。
    ●春ごろ=中国の大都市などから排出(はいしゅつ)されたものが大量に運ばれてくる。
    ●夏(梅雨をふくむ)=国内、とくに九州の火山から発生したものが運ばれてくる。
    ●冬=中国側からの北西風が強くなることで、春と同じように中国から多く運ばれてくる。

  • 年間を通して見ると日本に降ってくイオウ酸化物の発生源は、年平均で49%が中国起源(きげん)であり、続いて自国の工場など(20%)、九州の火山など(13%)、朝鮮半島(12%)であると推定しました。

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