- 大気汚染物質がどのように日本に流れてきて、酸性雨を降らせるのか。日本とアジア大陸間の海洋上空の観測(かんそく)に加え、世界初の試(こころ)みとして、中国国内の大気汚染物質を日中共同で航空機を使って観測(かんそく)しました。
 中国国内の大気汚染の状況(じょうきょう)と、そこから海をわたって長い距離(きょり)を運ばれる間の汚染物質の移り変わりが明らかになりました。この観測によって、中国においては、工場が出す排煙(はいえん)をおさえた(発生源対策(はっせいげんたいさく))効果(こうか)として、二酸化イオウが減少(げんしょう)したものの、自動車が増加(ぞうか)したため、チッ素酸化物(ちっそさんかぶつ)は増加していることが確認(かくにん)されました。これが増(ふ)えると、風下で光化学(こうかがく)スモッグがひどくなる恐(おそ
)れがあります。また、大気中の細かな粒子(りゅうし)による汚染も激(はげ)しいことがわかりました。
|
日中共同の大気汚染(おせん)観測実験に使用した航空機 |
|