#環境リスク・健康

ミジンコからトンボまで-毒性試験に適した生物をどう育てる?
世の中では、化学物質が生態系に及ぼす影響を調べるため、試験生物に化学物質を与え、その反応などを観察する毒性試験が数多く行われています。こうした試験では、生物を同じ状態で安定的に供給することが重要で、これにより信頼性の高いデータが得られます。
国環研の「アクアトロン」施設では、メダカやミジンコなど、約19種類の水生生物をそれぞれの特性や習性に適した環境で飼育・繁殖し、長期間安定して飼育できる手法を開発しています。また、試験生物を他の研究機関や試験機関、教育機関にも提供することで、新しい毒性試験の開発などにも貢献しています。さらに、これまで困難とされてきたアオモンイトトンボの人工繁殖にも成功するなど、日本で唯一の水生生物飼育施設を目指しています。

Image by NARITA Seiji / NIES
2024/12/16