#環境と社会

人が管理する自然「里山」とは?
里山は、山地と集落の間に広がる農地やため池、草原、人が管理する森林などで構成されている伝統的な農地景観です。その豊かな生態系は人が自然に手を加えることで生まれ、維持されてきました。
里山に広がる草原の起源は最終氷期(7万年前~1万年前)の自然草原であると考えられています。当時は今よりも寒冷で乾燥した気候のもと、自然の草原が広がっていました。1万年ほど前に気候が温暖になり森林が発達しましたが、縄文人が焼畑農業などを行うことで、草原の状態を維持しました。弥生時代以降は農耕などの生産活動も行われるようになり、集落周辺の草原や雑木林は、飼料、燃料、肥料などを採取する場として維持され、多くの生物が生息する里山が成立していったと考えられています。

Photograph by Keita Fukasawa/NIES
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