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楽しく学ぶ!“触れる化”した研究成果を多くの人が体験[ゼロカーボンDAY出展レポート]

3Dふくしま出張展示と、3Dにっぽん初お披露目

2021年11月27日に福島県郡山市にあるビッグパレットふくしまにて「ふくしまゼロカーボンDAY!」が開催され、福島拠点もブース展示のため参加しました。

「ふくしまゼロカーボンDAY!」は福島県の環境のミライをつくる取り組みを楽しみながら学べる場として開催されたイベントで、2021年2月に「福島県2050年カーボンニュートラル」を宣言した福島県が、脱炭素社会の実現に向けて、地球温暖化対策に関心を持ってもらうことや福島県民総ぐるみの取り組みを促進することが目的となっています。

ビッグパレットの広々とした多目的展示ホールに各企業や団体のブースが数多く並び、再生可能エネルギーやリサイクル等といった、環境保全や脱炭素に関する展示を行っていました。小さなお子さん向けの展示だった水素カートの試乗会は特に人気で、子どものみならず大人も興味深そうに眺めていました。(筆者も非常に乗りたかった)

福島拠点からはコミュタンふくしまにも常設展示している「3Dふくしま」や初お披露目となった、いわば3Dふくしまの全国版である「3Dにっぽん」を展示しました。

3Dにっぽんを眺める来場者

「3Dにっぽん」展示の様子

3Dふくしまでは主に、気候変動によってリンゴやミカンの栽培にどのような影響があるか、という未来予測のコンテンツや県内の発電施設の位置と地形との関係を考えるコンテンツを研究者の解説とともにご紹介しました。
また今回初めての展示となった3Dにっぽんでは全国の標高や太陽光発電施設の位置、宇宙から見た日本の夜景などを映し出し、みなさんに関心を持っていただきました。

3Dにっぽんに映し出された宇宙から見た日本の夜景

3Dにっぽんに映し出された宇宙から見た日本の夜景

お子さんを連れた家族連れの来場者が多かったこともあり、立体の地図に映像を映し出す3Dふくしまや3Dにっぽんは多くの子どもたちが足を止めてくれて、自分の住んでいる場所を指さしたり、温暖化が進むと福島県でリンゴが採れなくなるかもしれない、と話すと驚いていたりと、まさに楽しみながら学んでくれていました。

3Dふくしまを眺める来場者

「3Dふくしま」展示の様子

また「地球のミライを考えるステージ」と題されたライブステージでは五味馨室長(地域環境創生研究室)が講演者として登壇。
「県民総ぐるみで実現する“ゼロカーボンふくしま”」という内容で45分ほどのお話しをした後、福島高等学校のSS(スーパーサイエンス)部のみなさんとトークセッションを行いました。

パネルディスカッション

福島高等学校のSS部のみなさんとトークセッションする五味室長

「ゼロカーボンDAY!」はポップなデザインや体験しながら楽しく学べる展示物など、県民のみなさんが参加しやすい雰囲気を積極的に作っているイベントでした。
環境のミライを考える、そんなきっかけを生み出す場に福島拠点が参加できたことは大変有意義なことだったと感じています。

福島拠点で行っている研究や取り組みに関心を持ってもらうこと。
簡単なようで難しいこの課題がとても重要なことだと改めて実感したイベントでした。

キビタンと研究者の皆さん

キビタンと記念撮影をする中村主任研究員(左)と大西主任研究員(右)。

ちなみに福島県の復興シンボルキャラクターのキビタンもNIESのブースに遊びに来てくれました。

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イベント概要

イベント名
ゼロカーボンDAY!
開催日時
2021年11月27日(土)
会場
ビッグパレットふくしま
対象
一般
来場者数
約2400名
主催
地球にやさしい“ふくしま”県民会議、福島県

講師

五味 馨

福島地域協働研究拠点 地域環境創生研究室 室長

京都⼤学⼤学院⼯学研究科、2016 年より国立環境研究所 福島地域協働研究拠点に着任。専⾨は地域統合評価モデルによるシミュレーションを活⽤した持続可能な将来社会ビジョン。