PROJECT

03

自然・人工サイトとの
相互作用を考慮した
沿岸域の
物質循環・輸送モデルの開発

BACKGROUND

沿岸域では様々な環境政策が実施されてきましたが、水質が改善傾向にあるにもかかわらず
生態系や生物多様性の回復は依然として穏やかです。
次なる対応が必要で、近年、30by30やネイチャー・ポジティブへの取り組みが始まっています。
現地調査に基づき、藻場などがある小さなサイトから湾全体まで、様々なスケールで構成される
水・物質循環と生態系ネットワークを評価するため、多様な自然・人工サイトの生態系モデルと、
それらを連結した沿岸域の循環・輸送モデルを開発します。
そして、自然共生サイトや人工護岸周辺等のサイトスケールの物質循環・生態系が
湾全体に及ぼす影響を定量化する数値シミュレーション手法を提案します。

METHOD

現地調査をもとにマルチスケールモデルの構築とサイトの評価

本テーマでは、モデル構築・解析を主とするサブテーマ1と、現地調査を主とするサブテーマ2・3で連携して研究を進めていきます。

SUB-THEME

01
サイト~湾の相互作用や外力の影響を評価しうる流れ-水質・生態系モデルの構築

自然サイト・人工サイトにおける物質輸送と生態系を表現するサブモデルと3次元流動水質モデルを結合させて湾~サイトを同時に解析するマルチスケールモデルを構築します。

研究メンバー
02
自然共生サイトにおける生態系構造・物質循環およびそれらへの物理環境の影響

藻場や干潟の、主に物理環境(水温、波、流れ、底質など)の変化と生態系の応答に着目し、複数地点で統一的な環境調査を実施し、サイト内⇔外の物質輸送・相互作用を解析します。

研究メンバー
03
強閉鎖性海域・護岸における生態系の構造と機能の把握および湾スケールの物質循環への寄与

人工護岸とその周辺に着目し、これまで解明されていない人工護岸周辺の生態系の把握と物質循環の定量化を行います。

研究メンバー

GOAL

湾スケールの流動構造・物質循環・生態系ネットワークとサイトスケールの水質・生態系の
相互作用の定量化に取り組み、一方で、気候変動など外力の変化が
自然・人工サイトに及ぼす影響を評価し、持続可能で多様な生態系の回復に寄与する
自然共生サイトの実現に貢献します。
30by30や自然共生サイトの指定等、生物多様性のために
進められる政策を着実なものとするため、学術的に貢献します。