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小さな侵略者たち—外来社会性昆虫とは?
アリやハチなどの社会性昆虫は、女王が繁殖に特化し、その子である働きアリ・ハチが労働を分担する効率的な社会構造をもちます。そのうち、外来種として侵入したものを外来社会性昆虫といいます。
外来社会性昆虫は、侵入地で爆発的に数を増やし、雑食性の捕食者として環境に大きな被害を与える事例が多数報告されています。
その中でも、南米原産のヒアリがおよぼす被害は際立っています。ヒアリは体長2.5mmから6mmの小さなアリですが、腹部には人間をも刺傷し得る毒針を持っています。ヒアリの侵入後1世紀近くにもなるアメリカ合衆国での被害は、人的なものから農業まで広範囲にわたり、被害総額は年間約6,000億円から7,000億円にもなると概算されています。

Photograph by Hironori Sakamoto/NIES
2024/06/25
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生物多様性