特別研究(平成23年度終了)
 二次生成有機エアロゾルの環境動態と毒性に関する研究

 わが国の揮発性有機化合物(Volatile Organic Carbon:VOC)の排出量は年々減少していますが、トルエンやキシレンなどは放出されています。二次生成有機エアロゾル(Secondary Organic Aerosol : SOA)は、トルエンなどのVOCから大気中の光化学反応の酸化過程によって生成し、大気中に浮遊する粒子状物質の主要な成分となっています。たとえば、関東地方では微小粒子の平均濃度は10-15μgm-3程度ですが、そのうち有機物は半分を占め、さらにSOAは有機物の6-7割程度を占めると推定されています。また、SOAは、越境輸送の観点からも重要で、たとえば、沖縄における観測では、微小粒子中の有機物は全体の4分の1程度ですが、その大半がSOAではないかと推定されています。このようにSOAは都市部のみならず離島などでも観測されています。
 微小粒子に関してはハーバード大学の「6都市」疫学研究などでその健康影響が指摘されています。微小粒子の主要成分である硫酸塩、すす(EC)、ディーゼル排気(ナノ)微粒子(DEP)は国環研の研究で健康影響が指摘されています。SOAは微小粒子の主要な成分ですが、未解明な部分が多く、毒性や健康影響については明らかとなっていません。
 この研究では、SOAの毒性スクリーニング、毒性を示すSOAの組成分析を行う手法の開発、SOA観測とシミュレーションによる動態解明を行います。


組成の解明


 
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