| 特別研究(平成23年度終了) | ||
| 湖沼における有機物の循環と微生物群集との相互作用に関する研究 | ||
| 湖沼において有機物と微生物生態系(バクテリア)等の相互作用を評価します。長期モニタリングデータ(組成,分子サイズ等)解析から、湖沼流域における有機物の循環と溶存有機物(DOM)の難分解性化メカニズムを明らかにします。 1980年代中頃以降、日本の多くの湖沼において、難分解性と考えられる水に溶けている有機物(溶存有機物、DOM)が徐々に増え続ける傾向にあります。霞ヶ浦ではDOMが急激に難分解性化しています。さらに、国外の湖沼・河川に目を転じると、至る所でDOMの漸増現象が報告されています。英国では、30年間以上に及ぶ長期モニタリングにより、153の湖沼・河川でDOM濃度の上昇トレンドが確認されました。局所的で短期的な人為的汚染や地政的変化、および広域的かつ長期的な温暖化等の影響が原因とされています。 湖水DOMは、生態系の構造(アオコ発生等)、微生物生産、透明度、水道水源としての水質、有害化学物質の輸送等に深く関与しています。従って、その濃度上昇や難分解性化は湖沼環境に大きな変化を及ぼします。一方、微生物はDOMの供給源であるとともに、DOMを難分解性化する役割も担っていると考えられます。しかし、現在、湖沼における有機物の循環と微生物生態系の間の相互作用(微生物ループ等)はほとんど検討されていません。この相互作用を理解して、DOMの濃度上昇や難分解性化のメカニズムを明らかにする必要があります。 本研究の目的は、(i) 有機物の質(分解性・組成・サイズ等)や量と微生物生産量(バクテリア2次生産等)の相互関係・作用を明らかにする、(ii) 流域流出モデルを構築・検証して、さらに湖内モデルと組み合わせて、流域の特定発生源からの湖内の特定地点における寄与を算定する、(iii) 長期トレンドデータ(量的・質的)評価とモデル解析等により、霞ヶ浦でDOMが難分解性化する要因とメカニズムを明らかにする、ことです。 |
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研究の概要図 |
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〒305-8506 茨城県つくば市小野川16-2 |
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