第4期中長期計画(2016-2020年度)安全確保研究プログラム

PJ5: プロジェクト5

マルチスケール化学動態研究プロジェクト

PJ5: プロジェクト5概要図

 多数の化学物質に対して、その特性に応じた効果的で効率的な管理方法が求められています。着目すべき時空間スケールや媒体は、環境中動態に影響を及ぼす物質特性や健康・環境に対する影響に応じて決まります。本プロジェクトでは、リスク評価や管理に求められるさまざまな時空間スケールや媒体において、高精度分析等によって未解明な動態を明らかにします。また、環境実態を適確に把握・予測するためのモデル構築を進めます。それらを通じて、国際条約の有効性評価への貢献など新たなリスク管理手法の提言に繋げる知見を集積することを目的としています。具体的には、(1)定量と同位体分析による大気および水圏中の水銀やその他有害金属の実態把握、発生源識別指標の開発、そして生物移行動態の解明、(2)水銀やPOPs等の全球スケールにおける汚染と生物への影響が懸念される化学物質の全球モデルの構築と動態研究、(3)地域スケールにおける農薬等化学物質群全体の排出量および環境中濃度の時空間変動を予測する手法の構築とそれらのリスク管理に資する研究、(4)曝露に直結する屋内スケールにおける製品からの化学物質の排出動態について、未解明過程を含めた動態の把握と予測手法の構築、という4つのサブテーマを進めます。

PJ5 メンバー

プロジェクトリーダー:今泉 圭隆(環境リスク・健康研究センター)
メンバー:<リスク健康C>櫻井 健郎、河合 徹、鈴木 規之、小山 陽介、
Janice Beltran Sevilla-Nastor*
 <計測C>武内 章記、山川 茜
 <循環C>倉持 秀敏、梶原 夏子、鈴木 剛
 <福島支部>黒田 啓介*
(*: 過去に所属していた研究者)


 

PJ5 サブテーマ

  • 1.定量と同位体分析による発生源識別と生物移行動態の解明
  • 2.全球スケールにおける化学物質動態把握と評価手法の構築
  • 3.地域スケールにおける化学物質排出動態把握と評価手法の構築
  • 4.屋内スケールにおける化学物質排出動態把握と予測手法の構築