第4期中長期計画(2016-2020年度)安全確保研究プログラム

PJ2: プロジェクト2

多種・新規化学物質曝露の包括的把握・網羅的分析手法の開発と環境監視ネットワークへの展開

PJ2: プロジェクト2概要図

 新規化学物質の製造・輸入は増加する一方であり、これに伴い環境中へ排出される化学物質の種類も増加していると考えられます。このような状況の中で環境中の化学物質を管理するためには、多種・新規化学物質を包括的かつ網羅的に把握することが必要であり、そのための手法の開発が求められています。この課題に対し本プロジェクトでは、多種類の化学物質のうち、ヒト健康や生態系に影響を与える物質を中心として、まず(1)影響の知られている既知の物質を迅速に、かつ可能な限り一斉に分析するための測定法を作成します。これに加えて(2)環境中に存在する化学物質を未同定の物質も含めて網羅的に検出する測定法を作成します。さらに、(3)化学物質を個別に測定するのではなく、測定対象とする水や大気が示す影響や毒性を測定するためのバイオアッセイ(生物を用いた試験系)手法を整理し、環境試料に適用可能なものを選別するとともに、そのラインナップを検討します。上記の手法と成果を統合し、(4)環境中の汚染物質や影響要因物質を計算科学的に推定する手法の開発を目指します。また本プロジェクトで開発する測定法は、地方環境研究所等と協力し、様々な環境での実試料に対する適用を検証し、将来的な環境監視ネットワークへの展開を目指します。

PJ2 メンバー

プロジェクトリーダー:中島 大介(環境リスク・健康研究センター)
メンバー:<リスク健康C>中山 祥嗣、小林 弥生、磯部 友彦、伊藤 智彦、宇田川 理、
 岩井 美幸、遠藤 智司、大曲 遼、曽根 秀子*、柳下 真由子*、河原 純子*
 <計測C>橋本 俊次、高澤 嘉一、家田 曜世、伏見 暁洋、山川 茜、武内 章記
 <循環C>鈴木 剛
(*: 過去に所属していた研究者)


 

PJ2 サブテーマ

  • 1.ハザード物質の影響別一斉分析法の開発
  • 2.環境媒体中化学物質のノンターゲット分析手法の開発
  • 3.迅速in vitroバイオアッセイによる環境・生体の異常検出法の整備
  • 4.影響要因物質探索手法の開発