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概要
健物ポイントデータを用いた民生家庭・業務部門のエネルギー消費量の推計手法を改善して、地球温暖化対策地方公共団体実行計画の策定に資するデータを提案しました。床面積に関する統計値を組み合わせて集合住宅の共用部の割合を示すことで、都道府県別および市別に戸建住宅、集合住宅、非住宅の用途の別に基準となる床面積を求めました。また、これを対応する用途別に集計した建物ポイントデータの床面積で除すことで、補正係数を算出しました。さらに、補正した床面積に空家率も考慮して原単位を乗じることでエネルギー消費量を推計し、これを都道府県別および政令市別の各種エネルギー統計値と比較することで、従来手法よりも高い再現性が得られることを確認しました。この方法による市のエネルギー消費量(図1)およびその分布(図2と図3)を用いることで、街区等でのエネルギー対策による削減量の見積が容易になることが期待されます。
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