社会との連携

社会システム領域では「社会を変えてこその研究」と考え、社会に研究成果を生かしてもらうためのさまざまな活動に積極的に取り組んでいます。

社会課題解決のために

気候危機が深刻化する中、将来世代を環境的脅威から守るには、社会の構造そのものを転換する「システムチェンジ」が不可欠になっています。社会システム領域の研究者は、資源循環領域や生物多様性領域の研究者らと連携し、脱炭素・資源循環・自然再興を実現するためのシナリオづくりや、自然環境の価値を含めた新たな指標体系の構築などを通じて、気候危機に対応した新しい社会システム構築のための研究に取り組んでいます。

地域や社会とともに

抽選で選ばれた市民が話し合って気候変動対策を提言する「気候市民会議」の開催や、ゴミ焼却施設から排出される蒸気をエネルギーとして利用する新たな仕組みの導入など、地域コミュニティへの貢献を志向する研究にも取り組んでいます。

2023年につくば市役所で開催された「気候市民会議つくば」での意見交換の様子=つくば市提供

このほか、多くの研究者が省庁や自治体の環境問題に関連する委員会の委員として地域に貢献しています。モデルを用いた定量的な計算結果に基づく政策提言なども、環境省や経済産業省などに対して行っています。

一方で、個人レベルでの環境問題とのかかわりに注目する研究者もいます。持続可能な社会の実現のためには、人々の環境に対する意識や行動の変容が不可欠であると考え、日本人の環境に対する意識調査を継続して行ったり、個人のカーボンフットプリントを計算して削減に向けた選択肢を示してくれるWebアプリ「じぶんごとプラネット」の開発に携わったりしています。

社会構造を変えるためには、「誰か」ではなく、社会を構成するすべての個人や団体がそれぞれの役割を考え、行動してこそ実現できるという考えから、市民向けのイベント開催や講演にも力を入れています。

若手研究者の育成

アジアの若手研究者育成のために毎年トレーニングワークショップを実施しているほか、東京大学や東京科学大学、名古屋大学の大学院等でゼミを指導するなど、国内の研究者育成にも力を入れています。

2017年1月30日~2月1日にタイのタマサート大学で開催された AIM トレーニングワークショップの様子