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Blastomussa vivida Benzoni, Arrigoni and Hoeksema, 2014  

オオタバサンゴ

Incertae sedis 所属科未定

Blastomussa Wells, 1968 オオタバサンゴ属

撮影:野村恵一(中種子町馬立岩屋、水深10m)

 

莢の長径は1.2〜2.5cmで不揃い。

成長形:背の低い束状群体、準塊状〜塊状群体。

軟体部の色彩と特徴:主に灰褐色や灰緑色。赤みを帯びたものも見られる。ポリプは昼間でも外套膜状によく伸び、表面に水泡状に膨らんだ高まりが放射状に配列することがある。触手は、外套膜状部分の周縁と、水泡状部分の内縁近くからわずかに伸びる。ポリプ周縁と触手先端は、他の部分より白っぽく見える。

骨格の特徴:個体配列はファセロイド型、準プロコイド型〜セリオイド型。ファセロイド型や準プロコイド型の個体は円形〜楕円形、セリオイド型の個体は角ばった円形〜多角形。個体の長径は1.2〜2.5cmほど、大きさは不揃い。隔壁・肋は通常4次まで、莢径の大きな個体では5次まで発達することもある。隔壁・肋に顆粒状突起がよく発達する。1次・2次隔壁は厚く、やや上方に突出する。1〜3次隔壁は軸柱まで達する。4次隔壁は薄く、長くても軸柱の手前まで。5次隔壁はさらに薄く短く、莢壁上縁でわずかに発達するのみ。先端が丸みを帯びたローブ状の鋸歯が、全ての隔壁上縁によく発達する。莢壁上縁よりもやや内縁の鋸歯が最も大きくよく突出する。また、隔壁上縁が莢心に向かってほとんど傾斜しないため、莢はかなり浅く見える。肋は莢壁外側でわずかに盛り上がる程度で、鋸歯が形成されることは稀。軸柱は円形〜楕円形で、莢心の棒状(稀に板状)突起、その突起と1〜3次隔壁内縁の間にできる多数のパリ、両者をつなぐ小幅体、隔壁内縁やパリ間をつなぐトラベキュラで形成される。

生息環境:波浪の影響が少ない礁斜面や岩礁斜面の水深10m以深で見られる。遮蔽的な内湾ではより浅いところでも見られる。

国内での分布:和歌山県串本・長崎県上五島中通島〜種子島。種子島では稀。

補足:本種はこれまでBlastomussa wellsi (本ガイド未掲載種)と混同されていた。

   

西平・Veron (1995)での出現記録:○

 

 

 


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