(1/1)

 

Euphyllia paraglabrescens Veron, 1990  

ハナサンゴモドキ

Euphylliidae Alloiteau, 1952 ハナサンゴ科

Euphyllia Dana, 1846 ナガレハナサンゴ属

撮影:杉原 薫(中種子町馬立の岩屋、水深6m)

 

個体配列は基本的にファセロイド型。

成長形:花束状群体。遠くから見ると半球形の塊状群体に見える。直径15cmほどまで成長する。

軟体部の色彩と特徴:主に緑色で、灰色または黄色がかった明るい色になる。また同じ群体内でも部分的に色が異なることもある。触手は昼間でもよく伸長する。触手の先端は球形で、その輪郭は白っぽい。樹枝状部の側面は、下方まで乳白色の共肉で覆われることが多い。

骨格の特徴:個体はファセロイド型に配列。樹枝状部先端の個体は、外縁が朝顔のようによく開いた円形〜楕円形で、一つの莢の長径は2〜4cm、軸柱を欠く。出芽途中の場合は、軸柱相当部が同じ莢内に2〜3個存在することがある。5次隔壁・肋まで発達し、次数ごとに高さと長さが異なる。それらの上縁と側面には鋸歯や顆粒状の装飾はほとんど発達しない。1次隔壁の上縁は莢壁上端でよく突出し、莢心近くまでは緩やかに傾斜した後、莢心に向かって急傾斜で落ち込む。また、莢心近くでは1次隔壁の内縁がやや湾曲する。2次隔壁も同様の形状をしているが、1次隔壁ほどは突出せず、莢心まで達しないものや内縁が湾曲しないものが多く見られる。肋も同様に5次まで発達する。莢壁の外側での肋の高さは1mmほどで、1次・2次隔壁の長さは1cmを超え、断続的に群体の基部まで伸びることがあるが、それ以外の肋は長さ5mmに満たないものがほとんど。

生息環境:水の濁った砂礫底を好む。波当たりが弱い礁斜面・岩礁斜面や、内湾の水深10m以浅で見られる。

国内での分布:種子島のみ。種子島では局所的に普通種。

補足:本種のタイプ産地は種子島大塩屋。

*** これまで種子島で確認されていない種

 

 

 

 


<< 戻る  (1/1)

●お問い合わせ: 国立環境研究所 生物多様性領域

〒305-8506 茨城県つくば市小野川16-2 Email: biodiv.data@(この部分は削除してメールして下さい)nies.go.jp

 

Copyright © National Institute for Environmental Studies. All Rights Reserved.

Powered by Database Factory