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Turbinaria stellulata (Lamarck, 1816)  

ヒメスリバチサンゴ

Dendrophylliidae Gray, 1847 キサンゴ科

Turbinaria Oken, 1815 スリバチサンゴ属

撮影:野村恵一(西之表市上古田、水深10m)

 

隔壁数は通常24枚前後。

成長形:被覆状または準塊状群体。群体の一部がコブ状に盛り上がったり、周縁が板状に張り出したりすることがある。群体の中心近くでの厚さは2cm以上になることもある。

軟体部の色彩と特徴:褐色〜暗褐色。莢内または群体全体が黄褐色になった群体も見られる。

骨格の特徴:個体は円形〜楕円形で、莢の長径は1.5〜1.8mmほど。莢壁は2mm程度まで突出するが、莢壁外側がよく肥厚するため、個体全体は円筒形というよりドーム型に盛り上がって見える。群体表面がコブ状に盛り上がった部分では、個体は大きく、よく突出し、隣接する個体間隔が広くなる。一方、群体周縁では、個体は小さく、あまり突出せず、隣接する個体間隔が狭くなる。隔壁は18〜30枚ほどで、通常は24枚前後が多い。高次隔壁の中には、短くて、隣接する低次隔壁側に湾曲しながら融合するものが見られる。そのため隔壁の長さと配列がやや不揃いな印象を受ける。莢壁がよく突出しており、隔壁は莢心に向かって急傾斜で落ち込むので、莢内は深く見える。軸柱は複数のパリから形成されるが、発達の度合は様々。よく発達した軸柱は楕円丘形〜円丘形になる。共骨は多孔質だが、孔は小さく緻密に見える。共骨表面には細分尖端棘が密集し、部分的に単一尖端棘が混在する。また、棘が部分的に融合し、畝状に見えることがある。

生息環境:主に岩礁域や浅礁湖の浅所で見られる。

国内での分布:種子島以南。

補足:褐色の群体はTurbinaria frondens ウネリスリバチサンゴと、黄褐色の群体はTurbinaria reniformis ヨコミゾスリバチサンゴと混同されており、特に種子島以北での生息状況については再検討が必要である。

   

西平・Veron (1995)での出現記録:○

 

 

 


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