成長形:被覆状または葉状群体。直立した群体周縁が不規則に小さく波打つことが多く、群体中心部に円筒状の突起部が形成されることもある。
軟体部の色彩と特徴:淡褐色〜褐色。
骨格の特徴:個体は円形〜楕円形、莢の長径は通常1〜1.5mmほどだが、より大型の個体が混ざっていることもある。莢壁がほとんど突出しないため、個体は共骨に埋在するかわずかに盛り上がる程度。群体上での個体の分布は、被覆状部では密で不規則、葉状部では個体1つ分程度離れてほぼ均一に見える。軸柱は、複数のパリが一列に並んで融合した板状または楕円丘〜円丘形。隔壁は通常18〜20枚ほどだが、大型個体では26〜28枚ほどになることがある。隔壁は莢心に向かって急傾斜で落ち込むが、軸柱がよく発達して盛り上がるので、莢内はさほど深く見えない。莢壁は多孔質だが、孔が小さく目立たないので緻密な印象を受ける。莢骨表面には細分尖端棘や側偏棘が発達し、畝状に配列する。
生息環境:波浪の影響の少ない礁斜面や岩礁斜面や、浅礁湖内や礁池内で見られる。
国内での分布:和歌山県串本・熊本県天草牛深以南。
補足:本種はTurbinaria frondens ウネリスリバチサンゴ、T. stellulata ヒメスリバチサンゴやT. sp. イボスリバチサンゴなどと混同されており、特に種子島以北での生息状況については再検討が必要である。
西平・Veron (1995)での出現記録:○
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