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Alveopora japonica Eguchi, 1975  

ニホンアワサンゴ

Acroporidae Verrill, 1902 ミドリイシ科

Alveopora de Blainville, 1830 アワサンゴ属

撮影:北野裕子(長崎県対馬市瀬ノ浦、水深3m)

 

莢径は3〜4mmのものが多い。

成長形:塊状群体で、きれいな球状になることが多い。

軟体部の色彩と特徴:主に褐色〜暗褐色で、口と触手先端は白いことがほとんど。触手の先端は丸く、それらの大きさはどれもほぼ同じ。

骨格の特徴:個体は多角形〜やや角ばった円形。同群体内での個体の大きさはやや不揃いで、多くの莢は長径3〜4mm、深さ3mmほど。群体によっては、それらがともに5mmを超える大きな個体を含むものもある。隔壁は細い針状で2次まで発達し、放射状に配列する。1次隔壁は長く、莢心近くまで達する。軸柱は通常未発達だが、莢下方での1次隔壁内縁の融合や、部分的なシナプティキュラ輪の形成が稀に見られる。2次隔壁は長さが1次隔壁の半分以下で、太さは1次隔壁と同程度だが、一部が未発達の場合もある。莢壁は薄く、多孔質でもろい。莢壁に開いた孔は縦長の楕円形〜円形で、比較的規則正しく上下左右に並んで見える。莢壁上縁には、先端が扁平な鋸歯がよく発達する。

生息環境:岩礁域の水深15m以浅から内湾の濁った浅瀬まで見られ、内湾環境では大群落を形成することがある。

国内での分布:千葉県勝浦・島根県隠岐〜南限不明。西平・Veron (1995) では種子島で記録されているが、これまでの我々の調査では確認できていない。

補足:本種の原記載は江口(1968)ではなく江口(1965)。タイプ産地が日本であることは間違いないが、残念なことにタイプ標本が指定されていないため、正確なタイプ産地は未定のままになっている。本種は、種子島以北ではAlveopora spongiosa アワユキサンゴと混同されている可能性があるため、そこでの生息状況については再検討する必要がある。

   

西平・Veron (1995)での出現記録:○

 

 

 


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