テーマ 1
観測に基づくGHGおよび関連物質の地表面フラックス早期評価システムの構築
このテーマは、観測データから現在のGHGやSLCFの排出・吸収の状況をいち早く高い精度で把握することを目標としています(図2)。3つのサブテーマから構成され、それらは(1)大気輸送モデルを用いて地表でのフラックス(排出・吸収)を推定する手法の開発(国立環境研究所)、(2)アジア太平洋域を中心とした観測ネットワークを活用したデータ整備と解析(国立環境研究所)、(3)船舶などによる海水中のCO₂濃度観測をベースとした大気−海洋間のフラックスの評価(気象研究所)を担当します。さらに、本テーマ全体で、モデルや観測から得られるさまざまな情報を統合し、総合的なフラックス評価を行う体制を構築します。地上ステーションやタワー、船舶、航空機、さらに人工衛星といったさまざまなプラットフォームで得られた観測データを利用すること、また、それらのデータから最大限に情報を引き出せるようにモデルを高解像度化すること、さらに、観測とモデルを密に連携させて研究を進めるといった点が本テーマの特徴です。