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使用年数等の分布の種類

使用年数等の定義の説明はこちら
推定方法の説明はこちら

製品等の使用年数分布は,分布の母集団として出荷年と使用済み年(観測年)を基準としたもの,分布の縦軸に数量と割合を用いたものを考えることができ,これらの2つの視点から下の表に整理した5種類に分類できます。各々の関係を模式的に示すと下の図のようになります。

表 使用年数分布の種類

表 使用年数分布の種類

図 異なる基準年および分布の縦軸による使用年数分布の関係

図 異なる基準年および分布の縦軸による使用年数分布の関係

ここで,PtはT年中における出荷数、Gt(y)はT年中における使用年数y年の使用済み数です。建設物(建築,土木構造物)についても,「出荷」,「使用済み」を「建設」,「解体」と読み替えれば同様です。

それぞれの分布の種類の特徴は下記の通りです。さらに詳しい内容については,トップページ「本データベースについての研究成果公表」の文献を参照してください。

タイプa:使用済み年基準/数量ベースの分布
タイプb:使用済み年基準/総使用済み数を分母とする割合ベースの分布

いずれもある年の使用済み数を母集団とするため、縦軸のスケールが異なるだけで同じ形状の分布となります。ある年の使用済み製品の特性を把握するのに有用ですが,出荷数の大きさを考慮していないため,理論上は過去の出荷数の変動に影響を受け、異なる年次間の分布の比較には利用しにくいといえます。

タイプc:使用済み年基準/出荷数を分母とする割合ベースの分布

出荷数で規格化されているため、過去の出荷数の変動の影響を受けず、異なる年次間の比較が容易です。また、過去の出荷数との積和により使用済み数や保有数を推計できる(使用年数分布遅れモデル)ため、使用済み・ストック量推計に有用といえます。

タイプd:出荷年基準/数量ベースの分布
タイプe:出荷年基準/割合ベースの分布

いずれもある年の出荷数を母集団とするため、縦軸のスケールが異なるだけで同じ形状の分布となります。ある年に出荷された製品の使用年数分布を表し、使用年数が外的要因にあまり左右されず、耐久性に大きく依存するような製品の使用済み特性の把握には有用です。分布遅れモデルを用いて使用済み・ストック量推計に利用できますが、分布が出荷年によって大きく変化している製品等については,単一年の使用済み・ストック量推計のために過去長期間にわたる分布データを用意する必要があるため、流行などの外的要因によって分布が変化しやすい耐久消費財などに関しては不利と考えられます。




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