工業化によって人間は、さまざまな化学物質
(ぶっしつ)
を作り出し、日本でも5万種以上が作られました。このたくさんの化学物質は、プラスチック、合成洗剤
(ごうせいせんざい)
、医薬品
(いやくひん)
、農薬
(のうやく)
などの原料として使われ、私たちの生活を豊かにするのに役立っています。しかし、 その中で最近とくに、人の健康に重大な影響
(えいきょう)
をあたえるのではないかといわれている、
環境ホルモン
や
ダイオキシン
が、問題になっています。これらの化学物質は、使われた後に処分することになりますが、これらを燃
(も)
やした時にどう変化するか、埋
(う)
めるとどういうふうに残るか又、安全に保
(たも)
つための方法など汚染
(おせん)
を広げない努力
(どりょく)
と対策
(たいさく)
が必要になります。
「ダイオキシン」ってどんな物質ですか?
「ポストハーベスト農薬」とは、どんな農薬ですか?
「PCB」という物質について、教えてください
「環境ホルモン」ってなに?人や動物にどんな影響があるの?
ダイオキシンなどの化学物質が人や動物にあたえる影響
(えいきょう)
をしらべる
研究所の取り組み
現在、人や野生動物の体にどんな異常
(いじょう)
が起こっているのか、環境
(かんきょう)
ホルモンやダイオキシンが人や動物の体の異常にどう関係しているのか、その仕組みをつきとめる研究をしています。また、この問題を解決
(かいけつ)
するための効果的
(こうかてき)
な方法の開発を研究しています。
人や、魚類、両生類、鳥類や無脊椎
(むせきつい)
動物などの野生生物について、性や生殖する能力の異常
(いじょう)
が環境
(かんきょう)
ホルモンとどう関係しているか、その作用や仕組みを解明
(かいめい)
するための野外調査
(ちょうさ)
や生物試験などを行っています。
環境
(かんきょう)
ホルモンの影響で
イボニシ(巻き貝の一種)の変異
(へんい)
が明らかとなりました。
生物試験:化学物質の影響
(えいきょう)
を調べるため、メダカ、ミジンコ、ウズラ、カエル、エビ、マウスなどの
実験用生物
を特別に飼育し、さまざまな生物試験をしています。
変化する環境ホルモンの量を測定
(そくてい)
するための高感度計測技術
(こうかんどけいそくぎじゅつ)
の開発と、内分泌かく乱
(ないぶんぴつかくらん
=ホルモンのような働きをして体内をみだすこと
)
の強さを測定するための測定技術の開発をしています。
大気、水、土壌
(どじょう)
、焼却灰
(しょうきゃくばい)
、食品や人の血液、組織
(そしき)
、尿
(にょう)
などにふく
まれるダイオキシン類を測定するときの、試験法の開発を行っています。
環境ホルモン・ダイオキシンが、どこでどのくらい汚染
(おせん)
しているか、また変化しているか、コンピュータの地図上に表示
(ひょうじ)
し、どうすればよいか、総合的な対策
(たいさく)
を立てる方法の研究を行っています。
ダイオキシン類排出量
(はいしゅつりょう)
GISマップ
植物を利用して、汚染された土壌
(どじょう)
を特定
(とくてい)
の植物がどれくらい吸収
(きゅうしゅう)
するか、浄化
(じょうか)
する技術の開発を行っています。
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