地球上の生物は、約40億
(おく)
年の長い時間をかけ、さまざまな種類に分かれてきました。地球環境
(かんきょう)
は、このいろいろな種類の生き物たちが互いに関係し合い(生物の多様性
(たようせい)
)、
生態系
(せいたいけい)
のバランス
を保
(たも)
ちながら作られているのです。近年、動植物の輸入
(ゆにゅう)
によって、元々すんでいた生き物が絶滅
(ぜつめつ)
の危機
(きき)
におちいったり、お金をもうけるための乱獲
(らんかく)
などにより生存がおびやかされています。生物を
絶滅
(ぜつめつ)
から救い、その多様性を保つことは、人間にとって重要な使命
(しめい)
です。
生態系って、なんですか?
「ワシントン条約」って、どんな条約ですか?
毎年、何種類くらいの生物が絶滅しているの?
「ラムサール条約」って、どんな条約ですか?
人間によって絶滅した動物を教えてください。
生物多様性って、なんですか?
絶滅が心配されている動物を教えてください。
絶滅の心配のある野生の動植物を守る研究所の取り組み
野生生物の生活(食物・営巣
(えいそう)
場所など)や土地の植生
(しょくせい)
や地形などの情報から、コンピュータを使って野生生物がすめる場所とすめない場所を探
(さが)
し出し地図上に表示
(ひょうじ)
する方法を開発しています。
同じ種類の生物でもさまざまな遺伝子
(いでんし)
を持っています。それぞれの遺伝子を持つ生物の集団がすむ地域
(ちいき)
の特徴
(とくちょう)
などを明らかにし、それぞれの生物の生活を守る研究をしています。
川や湖沼
(こしょう)
のようすが、そこにすむ動植物の多様性を保つために、どのような役目を果
(は)
たすのかを解明
(かいめい)
しています。
野外での研究をおぎなうために、仮想的
(かそうてき)
な実験をして、環境
(かんきょう)
の変化と生物の種類や
遺伝子の多様性
との関係について研究しています。
絶滅しそうな動物を絶滅から守るために、保護されたり調査のために一時的につかまえられたりした動物の皮膚
(ひふ)
を少しだけとったり、自動車や電線
(でんせん)
にあたって死んでしまった動物の皮膚や体の中の生きている細胞を研究室の中で細胞培養
(さいぼうばいよう)
することで生きた多くの細胞を手に入れます。 この細胞は液体チッソを使って約マイナス160度で凍った状態で保存しています。こうして凍らせた細胞は死んでいるのではなく、生きたままで何十年も冬眠状態
(とうみんじょうたい)
で生き続けることができます。
国立環境研究所では世界で始めて鳥の細胞を研究室で長い間培養しながら増
(ふ)
やすことに成功しました。
環境試料
(かんきょうしりょう)
タイムカプセル
(零下150℃に冷やせる保存
(ほぞん)
用タンク)
保存した細胞を利用して将来、絶滅しそうな動物を増やす方法を新しくつくり出すための研究も続けています。ニワトリを使った研究では、精子や卵になるように運命づけられた細胞を卵の時代にとりだして別の卵に植え付けることで子孫を増やす方法ができ上がりました。 この特別な細胞は研究室の中で細胞培養によってどんどん殖えるので、多くの卵に植え付けることで多くの子孫をつくることができます。その上、この技術を使ってできる子孫はクローン技術を使ったのとは違い、一羽一羽の遺伝子
(いでんし)
が違ってくるために、より自然に近い子孫
(しそん)
が産まれてきます。
この様な研究技術を利用すると、たとえば100年後に数が少なくなって卵をほとんど産めなくなった鳥の集団の卵に、冷凍保存しておいた健康な細胞を植え付けることで以前と同じように多くの卵が産めるようになると考えられています。
もしかすると、皮膚の細胞や毛の根元からとってきた細胞を使って子孫をつくることも将来は可能になるかもしれません。その様な技術を開発するために、ニワトリやウズラといった研究室で飼育することが簡単な鳥を使った研究を進めています。
絶滅した日本産トキ
も保存されています。
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