バードデータチャレンジはこの音声モニタリングデータを利用して、市民参加型で音声データの種判別を行うイベントです。「みんなで作った、みんなが使えるデータ」で福島における鳥類相の変化を明らかにしていくことをテーマとしており、イベントの目的は下記の3つです。
鳥類音声モニタリングの詳細についてはこちら
参加者とともに音声モニタリングデータから種判別を行い、得られたデータをその場で地図化して福島県の鳥類の現況について理解を深めるイベントです。
主催者からの趣旨説明の後、
の2グループに分かれて、音声種判別を行います。
なお、音声データ再生から種名の入力・修正に至る一連の作業は、国立環境研究所で開発したWebシステム「SONO-TORI(そのとーり)」を活用します。SONO-TORIは、音声データを聞きながら、確認された種を入力するためのシステムです。
入力したデータは可視化システム「SONO-TORI VIS(そのとーり びず)」によりその場で地図化され、会場に設置したスクリーンに投影されます。それにより、データが出来上がっていく様子をリアルタイムで見ることができます。最後に、地図化された鳥類の分布を用いて、避難指示区域内外の鳥類の現況について、参加者との情報共有を図ります。
イベントで得られた分布データは、データペーパー(論文と同様の手続きを経て、データそのものを引用可能な形にしたもの)として投稿・受理された後、「みんなで作った、みんなが使えるデータ」としてウェブ上で公開予定です。このようなデータが長期間蓄積された段階で、長期間の無居住化が地域の鳥類相をどのように変化させたのかを明らかにし、さまざまな将来シナリオのもとで鳥類の多様性の将来予測を行い、復興の中でどのような自然再生が可能かを検討するための材料とします。