2-3.財務の効率化
(1) 国環研の環境研究の取組の強化への要請に応えつつ、業務の効率化を進め、運営費交付金に係る業務費(「衛星による地球環境観測経費」及び「子どもの健康と環境に関する全国調査経費」を除く。)のうち、業務経費については1%以上、一般管理費については3%以上の削減を目指す。なお、一般管理費については、経費節減の余地がないか自己評価を厳格に行った上で、適切な見直しを行うものとする。
給与水準については、国家公務員の給与水準も十分考慮し、手当を含め役職員給与の在り方について厳しく検証した上で、給与改定に当たっては、引き続き、国家公務員に準拠した給与規定の改正を行い、その適正化に取り組むとともに、その検証結果や取組状況を公表する。
また、総人件費についても、簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律(平成18 年法律第47 号)に基づく平成18 年度から5年間で5%以上を基本とする削減等の人件費に係る取組を23年度も引き続き着実に実施するとともに、政府における総人件費削減の取組を踏まえ、厳しく見直すものとする。
(2) 国環研の知的・物的能力を、業務に支障のない範囲で、所外の関係機関等に対して提供して収入を得ること等により、円滑な財務運営の確保に努める。
(3) 契約については、「随意契約等見直し計画(平成22年4月策定)」等に基づき、原則として一般競争入札によるものとし、契約の適正化を着実に実施するとともに、内部監査や契約監視委員会等により取組内容の点検・見直しを行う。
また、研究・開発事業等に係る調達については、他の独立行政法人の事例等をも参考に、透明性が高く効果的な契約の在り方を追求する。
Ⅰ 業務の実績
1.業務費の削減
(1)業務費の削減については、政府の運営費交付金予算に係る措置として、業務経費分(特定の経費を除く。)を対前年度1%減額、一般管理費分を対前年度3%減額された交付金が交付された。平成23年度は、定期購読していた刊行物を徹底して見直し、削減する等のきめ細かな節減策を講じた一方、東日本大震災を受けて、福島において震災放射線研究の仮の足場となる実験場所・倉庫等の借上げ等を想定した留保を行ったこともあり、決算額は前年度に較べて業務経費は4.2%(381百万円)減少、一般管理費は19.9%(101百万円)減少した。
(2)光熱水費については、夏季節電に組織を挙げて強力に取り組んだこと、また、東日本大震災による施設・設備・装置の被災等の影響があったことなどから、平成23年度の決算額は前年度に較べて1.2%(7百万円)減少した。
2.給与水準の適正化等
(1)国家公務員の給与の改定及び臨時特例に関する法律の成立を踏まえ、必要な給与の大幅削減を24年度から2ヶ年間において行うなどの給与規程の改正を行い、当該規程をホームページにも掲載した。
(2)人件費(退職手当、法定福利費、研究開発システムの改革の推進等による研究開発能力の強化及び研究開発等の効率的推進等に関する法律(平成20年法律第63号)第33条の規定に基づく研究開発能力の強化及び国の資金により行われる研究開発等の効率化推進を図るために必要な人件費相当額のうち、平成17年度末における若手研究者(平成17年度末において37歳以下の研究者をいう。)に係る人件費を除く。)については、平成17年度における決算額から6%削減を趣旨とする額2,109,926千円(人事院勧告を踏まえた給与改定分を除く。)に対し、23年度の執行額は2,034,506千円であり、限度額を75,420千円下回った。
(3)国環研の平成23年度の給与水準は、国家公務員に対し研究系職員が104.6%、事務系職員が104.7%であった。
3.知的・物的能力の提供等による自己収入
(1)自己収入の平成23年度の決算額は3,172百万円で、前年度に較べて2.1%(66百万円)増加した。このうち、競争的資金等の収入は1,992百万円(対前年度4.0%増)で、目標としている第2期中期目標期間中の年平均額(2,008百万円)と同額程度をほぼ確保できたが、申請内容を精査し研究提案力を強化するなどの努力を行っている。また、業務期間が平成24年度までかかっているため23年度の自己収入とはならないが、23年度第3次補正予算により環境省から震災関連の研究委託業務(208百万円)を受託した。
(2)なお、科学研究費補助金等の研究者個人に交付される研究補助金(間接経費を除き、法人の収入に算入しない)は、23年度は769百万円(対前年度9.1%増)の交付を受けた。
(3)環境標準試料等の有償譲渡や特許権の使用許諾等を行い、平成23年度は13百万円(対前年度0.9%増)の収入を得た。
自己収入の総額と主な内訳
(単位:千円)
| 区分 | 目標額 | 22年度 | 23年度 |
|---|---|---|---|
| 自己収入の総額 | 見込額- | 22年度3,106,476 | 3,172,331 |
| 競争的資金等 | 見込額2,008,343 | 22年度1,915,007 | 1,991,736 |
| 政府業務受託 | 見込額- | 22年度840,725 | 852,928 |
| 民間等受託・民間寄付 | 見込額- | 22年度325,831 | 295,243 |
| 環境標準試料等分譲事業 | 見込額- | 22年度13,351 | 13,470 |
4.契約の適正化
(1)取組の経緯等
契約の適正化については、以前から随意契約の一般競争への移行や競争性・透明性の確保に取り組んできたが、「独立行政法人の契約状況の点検・見直しについて」(平成21年11月17日閣議決定)に基づき、外部有識者と監事で構成する契約監視委員会を設置して随意契約や一者応札等の点検・見直しを行い、平成22年4月に新たな「随意契約等見直し計画」を策定した。これを実施することによって契約の適正化を進めている。
また、契約監視委員会は各年度の契約の状況と改善の状況を点検することとしており、平成23年度の契約の状況等についても点検を行った。
(2)随意契約の状況
契約は原則として一般競争によることとしており、随意契約は所内に設置している契約審査委員会の審査・承認を経て行った。平成23年度の件数と金額は下表のとおりである。
また、契約の適正化については、透明性を高めた競争入札が可能な業務と研究成果の質を優先して契約の相手方を選ぶ業務(随意契約)とを峻別していくことも必要であることから、それを契約審査委員会における審査に反映した。
(注1) 少額随意契約を除く。
(注2) 各欄の上段は年度合計に対する構成比率
(注3) 平成20年度は「随意契約等見直し計画」(22年4月策定)の基準年度
(注4) 受託業務における再委任指定等
(3)一者応札等の改善
平成23年度に一者応札となった一般競争は155件(一般競争全体の66.0%)(対前年度比16.7%減)で、一者応募となった企画競争はなかった。一者応札率がなかなか低くならない要因は研究・開発事業等に係る調達の特質にあると考えられるが、仕様書の見直し(記載事項の統一化・詳細化等)、公告期間及び入札等から業務開始までの準備期間の長さの確保、入札説明書等のホームページへの掲載等の取組を行っている。
(4)契約の第三者委託の状況
契約の相手に対して一括再委託を禁止し、部分的な再委託は申請に基づき、必要性や原契約に照らした妥当性等の審査をした上で承認している。23年度に承認した一部再委託は、原契約を一般競争で調達した1件(温暖化影響・適応策検討のためのモデル開発・改良・実行支援業務)で、金額の再委託率は5.9%である。
(5)研究・開発事業等に係る調達の検討
本課題への対応として内閣官房が設置した「研究開発事業に係る調達の在り方に関する検証会議」の構成機関として改善に向けた検討に参画するとともに、情報の収集を行った。なお、具体的な取組については、本検証会議の今後の検討等を踏まえて進めることとしている。
(6)関連公益法人等との契約
財団法人地球・人間環境フォーラムの事業収入に占める国環研との取引に係る額の割合が三分の一以上であるため、当該法人は独立行政法人会計基準で定める「関連公益法人等」に該当している(なお、資金拠出や人事等の要件には該当していない)。
平成23年度の当該法人との契約はすべて一般競争によるものである(少額随意契約を除く。)が、監事監査及び契約監視委員会において、特に一者応札となった案件の妥当性について点検を行った。平成23年度の当該法人との契約実績は、各種の研究支援業務を中心とした計24件・230,143千円であり、これらについて契約監視委員会において点検が行われた結果、妥当であるとの評価がされた。
- (資料31)登録知的財産権一覧(再掲) [PDF:316KB]
- このリンクはPDFデータにリンクします(資料43)平成23年度自己収入の確保状況 [PDF:651KB]
- このリンクはPDFデータにリンクします(資料44)平成23年度受託一覧 [PDF:315KB]
- このリンクはPDFデータにリンクします(資料45)平成23年度研究補助金の交付決定状況 [PDF:334KB]
- このリンクはPDFデータにリンクします(資料46)平成23年度主要営繕工事の実施状況 [PDF:303KB]
- このリンクはPDFデータにリンクします(資料47)光熱水費の推移 [PDF:903KB]
Ⅱ 自己評価と今後の対応
業務費の削減については、経常経費等の節減策を講じた一方、福島において震災放射線研究の仮の足場となる実験場所・倉庫等の借上げ等を想定した留保を行ったこともあり、決算額は昨年度を下回った。
今後も引き続き、支出の削減に努めるとともに、受託収入及び競争的な外部資金について、申請内容を精査し研究提案力の強化に努めるなど収入の目標額の確保に努める。
さらに、契約の適正化については、「随意契約等見直し計画」(平成22年4月策定)等に基づく対応を的確に進める。
