2-6.業務における環境配慮等
業務における環境配慮を徹底し、環境負荷の低減を図るため、以下の取組を推進する。
- 平成19年度に運営を開始した「環境マネジメントシステム」に基づく取組を着実に推進し、当研究所における事業活動に伴う環境への負荷の低減に努める。
- 物品及びサービスの購入・使用に当たっては、環境配慮を徹底する。その際、政府の「環境物品等の調達の推進に関する基本方針」に示されている特定調達物品ごとの判断基準を満足する物品等を100%調達するとともに、「国及び独立行政法人等における温室効果ガス等の排出の削減に配慮した契約の推進に関する基本方針」に示されている電気供給契約等の環境配慮契約を推進する。また、できる限り環境への負荷の少ない物品等の調達に努める。
- 温室効果ガスについては「地球温暖化対策の推進に関する法律」に基づき、政府がその事務及び事業に関し、温室効果ガスの排出抑制等のため実行すべき措置について定める計画に掲げられた目標を達成するとともに、一層の削減を図ることとし、平成13年度比で14%以上の削減を維持する。
- 資源・エネルギー使用の節約を図るため、国環研の単位面積当たりの電気・ガスの使用量を平成12年度比で20%以上の削減を維持する。
- 上水使用量については、単位面積当たり平成12年度比で30%以上の削減を維持する。
- 廃棄物等の適正管理を進めるとともに、廃棄物等の減量化、リユース及びリサイクルを徹底する。このため、処理・処分の対象となる廃棄物の発生量については、平成16年度比で25%以上、特に可燃物については35%以上の削減を目標とする。また、分別により循環利用の用途に供される廃棄物等についても削減を図る。
- 施設整備や維持管理に際しての環境負荷の低減の観点からの取組や、化学物質の管理の強化等自主的な環境配慮の推進に努める。
- 業務における環境配慮については、所内に設置されている環境配慮の推進体制の下、職員の協力を得つつ必要な対策を進め、その成果を取りまとめ環境報告書として公表する。
事故及び災害等の発生を未然に防止し、安心して研究等に取り組める環境を確保するため、安全衛生管理の一層の充実を図る。
22年度計画の位置づけ
環境配慮憲章等に基づき、平成19年度からスタートした環境マネジメントシステムの適切な運用等の環境配慮に係る取組を進め、その着実な実施を図る。
業務の実績
1.環境配慮憲章に基づく環境配慮
研究所が定めた環境配慮憲章(資料53)に基づき、環境管理委員会及び安全管理委員会などの所内管理体制を活かして、環境配慮の着実な実施を図った。主な取組は、以下のとおりである。
2.グリーン調達の実施
グリーン購入法に基づき、国環研として策定した「環境物品等の調達の推進を図るための方針」により、環境に配慮した物品及びサービスの調達を行った。(資料54)
3.省エネルギー等の取組
(1)省エネルギー等の計画的推進のため、「省エネルギーに関する基本方針」(資料55)に基づき、研究計画との調整を図りつつ大型施設等の計画的休止及びエネルギー管理のきめ細かな対応等に取り組んだ。また、夏季冷房の室温設定を28℃、冬季暖房の室温設定を19℃に維持することを目標とした。(資料56)
(2)省エネルギー対策として、省エネ機器として導入した省エネ型ターボ冷凍機、大型ポンプのインバーター装置及び貫流ボイラーを最大限に利用し省エネルギーに取り組んだ。また、環境配慮の面から更なる省エネルギーを進めるため17年7月から開始したESCO事業の着実な推進を図り、一層の省エネルギー及びCO2の削減を図った。(資料57)
※ESCO(Energy Service Company)事業
工場や事業場等の省エネルギーに関する包括的なサービスを提供し、これまでの室内条件を変えることなく省エネルギーを実現し、さらには、その結果得られる省エネルギー効果を保証する事業
(3)22年度CO2排出量については、対13年度比・総排出量では30.2%の削減となった。(計画目標は対13年度比・総排出量で14%以上削減)(資料58)
表1 CO2排出量の推移
| 年度 | 平成12年 | 平成13年 | 平成21年 | 平成22年 | |
|---|---|---|---|---|---|
| CO2 排出量 |
電気 | 8,555t | 9,741t | 9,625t | 9,365t |
| ガス | 8,884t | 11,090t | 5,639t | 5,173t | |
| その他 | 35t | 35t | 54t | 29t | |
| 合計 | 17,474t | 20,866t | 15,318t | 14,567t | |
| 対13年度増減率 | 100.0% | ▲26.6% | ▲30.2% | ||
| 床面積当たりCO2排出量 (対13年度増減率) |
0.28t/m² | 0.29t/m² 100.0% |
0.19t/m² ▲34.5% |
0.18t/m² ▲37.9% |
|
| (参考)延床面積 | 60,510m² | 71,894m² | 80,860m² | 80,860m² | |
(4)22年度における光熱水量の実績は、下表のとおりであった。
電気・ガスのエネルギー消費量は、上記の取組により改善が見られ、年間実績としては対12年度比・床面積当たりで33.2%の削減となった。(計画目標は12年度比・床面積当たり20%以上削減)(資料58)
なお、平成22年度実績では、東日本大震災の影響により研究所の活動が低下したことによる削減分も含んでいる。
一方、上水使用量については、12年12月に一般実験廃水の再利用施設を整備し、13年度以降本格的に稼動したことにより、年々効果がみられ22年度には対12年度比・床面積当たりで48.4%の削減となった。(計画目標は12年度比・床面積当たり30%以上削減)
表2 エネルギー消費量及び上水使用量
| 年度 | 平成12年度 | 平成13年度 | 平成21年度 | 平成22年度 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 電気・ガス 使用量 |
電気 | 26,733Mwh | 30,440Mwh | 30,079Mwh | 29,264Mwh |
| ガス | 3,826Km³ | 4,689Km³ | 2,385Km³ | 2,187Km³ | |
| エネルギー 消費量 |
電気 | 274,013GJ | 312,010GJ | 308,310GJ | 299,956GJ |
| ガス | 172,805GJ | 215,709GJ | 107,303GJ | 98,421GJ | |
| 合計 | 446,818GJ | 527,719GJ | 415,613GJ | 398,377GJ | |
| 床面積当り エネルギー消費量 |
7.38GJ/m² | 7.34GJ/m² | 5.14GJ/m² | 4.93GJ/m² | |
| (対12年度増減率) | 100% | ▲0.5% | ▲30.4% | ▲33.2% | |
| 上水使用量 | 148,054m³ | 155,992m³ | 108,046m³ | 101,899m³ | |
| 床面積当り上水使用量 | 2.44m³/m² | 2.16m³/m² | 1.34m³/m² | 1.26m³/m² | |
| (対12年度増減率) | 100% | ▲11.5% | ▲45.1% | ▲48.4% | |
| (参考)延床面積 | 60,510m² | 71,894m² | 80,860m² | 80,860m² | |
| 新規稼動棟 | 地球温暖化研究棟 環境ホルモン研究棟 |
H14:循環・廃棄物研究棟、環境生物保存棟 H16:タイムカプセル棟、H17:ナノ棟 |
|||
4.廃棄物・リサイクルの取組
(1)「廃棄物・リサイクルに関する基本方針」(資料55)に基づき、廃棄物の分別収集を徹底するとともに、広報活動等による周知・啓発を図り、廃棄物の減量化及びリサイクルに努めた。
(2)上記の実施方針に基づき、廃棄物等の発生量を日々計測し、集計整理した。(資料59)
(3)廃棄物の排出抑制・減量化については、分別の徹底や、会議のペーパーレス化によるコピー用紙の削減等を着実に実施したことにより、廃棄物等の全量を対16年度比で28%の削減となった。食堂から排出される生ごみのコンポスト化なども進めた結果、処理・処分の対象となる廃棄物は、対16年度比で48%削減となり、そのうち特に可燃物の量は、対16年度比で51%削減となった。(計画目標は16年度比・25%以上削減、特に可燃物は35%以上削減)
廃棄物等の発生量
| 区分 | 平成16年度 | 平成17年度 | 平成21年度 | 平成22年度 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 発生量 | 発生量 | 発生量 | 発生量 | ||
| 可燃物 | 80,600kg | 70,105kg | 37,010kg | 39,661kg | |
| 実験廃液 | 16,519 L | 13,866 L | 10,894 L | 10,922 L | |
| 循 環 資 源 |
廃プラスチック類 | 15,054kg | 15,090kg | 13,534kg | 13,337kg |
| ペットボトル | 1,664kg | 1,664kg | 1,286kg | 1,415kg | |
| アルミ缶 | 542kg | 504kg | 309kg | 477kg | |
| 金属くず | 8,144kg | 8,519kg | 3,416kg | 4,898kg | |
| 機器等 | 2,850kg | 2,223kg | 374kg | 912kg | |
| 電池類 | 435kg | 469kg | 579kg | 320kg | |
| 蛍光灯 | 629kg | 569kg | |||
| 古紙 | 46,528kg | 49,469kg | 36,313kg | 44,082kg | |
| 空き瓶 | 5,475kg | 4,827kg | 3,721kg | 3,434kg | |
| ガラスくず | 1,986kg | 1,741kg | 1,912kg | 1,771kg | |
| 感染性廃棄物 | 105kg | 106kg | |||
| 生ゴミ | 2,832kg | 8,271kg | 7,655kg | ||
| 合計 | 179,797kg | 171,309kg | 118,353kg | 129,560kg | |
| 研究所の職員数 | 1,006人 | 982人 | 1,070人 | 1,085人 | |
| 一人当たりの発生量 | 0.490kg/人・日 | 0.478kg/人・日 | 0.303kg/人・日 | 0.327kg/人・日 | |
注1 生ごみについては、コンポスト化により可燃物から循環資源へ区分変更(17年12月より変更)
注2 循環資源は、リサイクル専門の外部業者に全量を処理委託した。
注3 合計の重量は、実験廃液を1リットル=1kgと仮定して計算した。
注4 職員数は、通年で勤務している人数を勤務形態等から算定した数で、資料63の「常勤換算数」による。
注5 所内の研究及び事務活動から直接生じたものを本表の集計対象としている。
5.化学物質等の適正管理
(1)「化学物質のリスク管理に関する基本方針」(資料55)に基づき、所内ネットワークを用いた化学物質管理システムの運用・改善により薬品の貯蔵・使用の正確な実態を把握した。併せて、圧縮ガスの貯蔵・使用の実態を把握した。
(2)「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律」(以下「PRTR法」という。)に基づき、ダイオキシン類の環境排出量の届出を行うとともに、同法に基づく届出対象の基準に達しなかった化学物質についても、使用状況に関する所内調査により排出・移動量の見積りを自主的に行った。(資料60)
6.アスベスト対策の実施
アスベスト対策については、対策が必要とされた16棟のうち、平成21年度までに11棟を実施し、平成22年度は環境生物保存棟の除去工事を実施した。
7.環境配慮の取組状況の公表
(1)昨年度に引き続き、21年度に実施した環境配慮の取組について取りまとめるため、「環境報告書2010」を作成し、ホームページ等で公表した。また、研究所の一般公開の際に環境配慮の取組実例とあわせて紹介した。
(2)22年度に実施した環境配慮の取組についても、「環境報告書2011」として取りまとめる作業を進めた。(平成23年7月に公表予定)
8.環境マネジメントシステムの運用
環境に配慮した取組の一層の充実を図るため、平成19年4月に策定した「環境マネジメントシステム運営規程」に基づき、本所内を対象として環境マネジメントシステムを運用した。(資料61)
9.職員の健康管理について
職員の健康を確保し就労環境を良好に維持・改善するため、職員の健康診断、産業医による健康相談、産業医及び衛生管理者による所内安全巡視、作業環境測定、業務に起因する負傷や病気を把握し予防対策に役立てるためのデータ収集等を実施した。また、メンタルヘルス対策として、専門医療機関と契約し随時カウンセリングを受けられるよう体制を整備するとともに、専門家によるメンタルヘルスセミナーを開催した。(資料62)
関連資料
- このリンクはPDFデータにリンクします(資料53)独立行政法人国立環境研究所環境配慮憲章 [PDF:339KB]
- このリンクはPDFデータにリンクします(資料54)平成22度環境に配慮した物品・役務の調達実績 [PDF:335KB]
- このリンクはPDFデータにリンクします(資料55)独立行政法人国立環境研究所環境配慮に関する基本方針 [PDF:342KB]
- このリンクはPDFデータにリンクします(資料56)平成22年度の省エネ対策について [PDF:380KB]
- このリンクはPDFデータにリンクします(資料57)国立環境研究所のESCO(Energy Service Company)事業について [PDF:339KB]
- このリンクはPDFデータにリンクします(資料58)所内エネルギー使用量・CO2排出量・上水使用量の状況 [PDF:341KB]
- このリンクはPDFデータにリンクします(資料59)廃棄物等の発生量 [PDF624KB]
- このリンクはPDFデータにリンクします(資料60)排出・移動された化学物質量 [PDF:622KB]
- このリンクはPDFデータにリンクします(資料61)環境マネジメントシステムの実施概要 [PDF:415KB]
- このリンクはPDFデータにリンクします(資料62)平成22年度における安全衛生管理の状況 [PDF:339KB]
自己評価と今後の対応
省エネルギー等の取組については、光熱水量の削減に取り組み、所期の目標を達成した。17年7月に導入したESCO事業の着実な推進により、大幅な省エネルギー・CO2削減が図れたが、引き続き省エネルギー等の推進に努める
廃棄物・リサイクルの取組については、廃棄物の減量化等に取り組み、初期の目標を達成した。今後は、処理・処分の対象となる廃棄物の発生量について削減に努めるほか、分別により循環利用の用途に供される廃棄物等についても削減を図る。
化学物質等の管理については、引き続き体制の整備を進め化学物質管理システムの運用を図っていく。所内アスベスト対策については、引き続き職員とのリスクコミュニケーションに配慮しつつ、その着実な実施を図る。
22年度の環境報告書については、23年7月に公表予定である。
19年度に開始した環境マネジメントシステムは、22年度も概ね順調に運用できた。引き続き、その着実な運用に努めるとともに、より研究所の実態に即したシステムとなるよう検討を進めていく。
