1-2.環境情報の収集、整理及び提供に関する業務
1-2-(3).環境の状況等に関する情報の提供
我が国の大気汚染、水質汚濁等の環境の状況に関する基本的なデータについて、データベース化を進めるとともに、それらを地図やグラフの形で分かりやすく表示する環境国勢データ地理情報システム(環境GIS)の整備・運用を行う。環境GISの整備・運用に当たっては、利用者のニーズや使いやすさを考慮したコンテンツの拡充、機能強化等に努める。
また、環境GISの基盤を活用するなどして、環境省等他機関の情報提供システムの開発・運用に係る受託・請負業務を行う。
これらにより、平成20年度における関連サイトの利用件数(ページビュー)が、平成19年度に比べ1割以上の増加となることを目指す。
20年度計画の位置づけ
環境の状況に関する基本的なデータについて、データベース化を進めるとともに、それらを地図やグラフの形で分かりやすく表示する環境国勢データ地理情報システム(環境GIS)の整備・運用を行う。環境GISの整備・運用に当たっては、利用者のニーズや使いやすさを考慮したコンテンツの拡充、機能強化等に努めるほか、環境GISの基盤を活用した情報提供システムの開発・運用に係る環境省からの受託・請負業務を行う。
業務の実績
1.「環境GIS」の既存コンテンツの運用を行うとともに、新しいコンテンツとして、「東アジアの広域大気汚染マップ」と「大気汚染予測システム」の一般公開を開始した。これらのコンテンツは、アジア自然共生研究グループが実施した大気汚染予測と観測の研究成果を活用し、わかりやすく提供を行うものである。
2.「大気汚染予測システム」は、平成20年4月から一般公開を開始した。本サイトは、光化学オキシダントなどの当日と翌日の大気濃度予測図を提供しており、関東地域は、5km高精度の予測を行っている。本年度は、引き続き、関西地域の高精度予測ができるよう開発を行った。
3.「東アジアの広域大気汚染マップ」は、平成21年2月から一般公開を開始した。本サイトは、黄砂、広域大気汚染、酸性雨などの情報を総合的に提供するサイトであり、わかりやすくまとめて閲覧できるようにした。
4.平成20年度に整備された以下のデータを各コンテンツに追加した。
「大気汚染状況の常時監視結果」 (平成18年度測定結果を追加)
「公共用水域の水質測定結果」 (平成18年度測定結果を追加)
「生活環境情報」 (平成19年度調査結果(騒音・振動・悪臭を追加))
「有害大気汚染物質マップ」 (平成19年度調査結果を追加)
「ダイオキシンマップ」 (平成19年度調査結果を追加)
「全国自動車交通騒音マップ」 (平成19年度調査結果を追加)
5.「大気汚染状況の常時監視結果」及び「公共用水域の水質測定結果」を掲載するサイトの操作性の改善を行い、ビジュアル性を高め、地図上の測定ポイントから、経年(月)グラフがワンクリックで閲覧できるようにリニューアルした。
6.地域の環境情報のGIS化を促進することを目的として、地方環境研究所と連携し、環境調査GIS支援ツールの開発に着手した。本アプリケーションは、インターネット上でGIS基本機能を提供し、各自が保有する環境調査研究データのGIS化を図るとともに、国環研と地方環境研究所とのコミュニティサイトを構築し、GISに関する技術情報の交換・GISデータの相互利用等を進めるものである。

左図:トップページ
右図:黄砂 (左上) と 大気汚染物質の濃度予測分布図の表示例
(硫酸塩エアロゾル(右上)、人為起源の微小粒子(左下)、オゾン(右下))
(東アジアの地図上に濃度分布が視覚的に表示される。3時間ごとの濃度変化を
動画表示)
ライダー装置による観測結果の表示例
(黄砂(オレンジ色)と非黄砂(大気汚染物質)(青色))
(右図:地図上のグラフをクリックした時の拡大表示例)
左図:トップページ
右図:当日と翌日の光化学オキシダントの濃度予測図の表示例
(日本(10kmメッシュ)、関東地域(5kmメッシュ)の1時間ごとの濃度変化を予測。黄色の地域は環境基準超過表示例)
7.環境省から下記の5件の業務の委託・請負を受け、システムの運用管理、新規機能の追加など、それぞれの業務を適切に実施した。
- 自動車交通騒音情報の整備・管理業務
- 生活環境情報総合管理システムの整備業務
- 全国水生生物調査結果解析業務
- ダイオキシン類環境情報調査データベース運営業務
- 有害大気汚染物質マップ整備業務
自己評価と今後の対応
利用者ニーズに対応してコンテンツを拡充し、より使いやすいシステムとするため、20年度においては「環境GIS」ホームページに新規コンテンツ「東アジアの広域大気汚染マップ」「大気汚染予測システム」を追加した。これらのコンテンツ公開にあたっては、プレスリリースを行い、新聞・TV等のマスコミ報道で周知を図った。
環境GISのページ全体の利用件数(ページビュー件数)については、19年度の約395万件に比べ、平成20年度の利用件数は約394万件であり、ほぼ横ばいであった。原因としては、環境GISのリニューアルを行い、利用者の利便性を高めるため、ワンクリックで必要なコンテンツに辿り着けるよう改良を行ったことも一因と考えられるが、ページビューの増加をめざして、ユーザニーズに沿った情報提供機能の改善を図り、リピーターを増やすための対策を図ることとする。
引き続き、研究者と連携し、国環研の研究成果を活用した新たなコンテンツの充実を図り、記者発表を行うなど、環境GISを広く浸透させるための対策を講じる。 また、外部のフォーラム、シンポジウム等に積極的に出展参加するなど、より一層、環境GISの周知・PRを進めるため、新たな展開をしていくものとする。
