2-2-3.研究情報の提供業務
当研究所の研究者が研究の実施過程で収集、加工等を行って得たデータについて、広く一般に提供可能な形に整備し、研究所ホームページのコンテンツとして公開する。また、研究成果等の研究所に関する情報が研究所ホームページを通じてより利用されやすくするため、ウェブ・アクセシビリティに配慮したコンテンツ等の改善に着手する。
17年度計画の位置づけ
研究所の研究成果について、研究所ホームページからの積極的な発信を進めるため、所内研究者に対して情報技術的側面から支援を行う。
また、16年6月20日に公示されたJIS X 8341-3:『高齢者・障害者等配慮設計指針−情報通信における機器、ソフトウェア及びサービス−第3部:ウェブコンテンツ』への対応を進め、既に作成・公開済みのコンテンツも含めた改善を進める。
業務の実績
- 分かりやすい情報の提供を目指して15年度に研究所ホームページから公開した「NIES子どものページ−いま地球がたいへん!−」について全面的な見直しを行い、研究所の最新の研究成果も反映した子ども向けのコンテンツとして再編を行った。
また、このコンテンツから「Q&A」の部分を抽出して「いま地球がたいへん!Q&A60」として編集した上で、市販本(国立環境研究所編、丸善株式会社発行)として発行し、研究所のPR及び分かりやすい環境情報の普及に努めた。 - 17年度は、次の事項について研究者への情報技術的協力・支援を行った。
- 「EnvMethod」のシステム移植支援
化学物質環境リスク研究センターが15年度に公開を開始した環境測定法データベース「EnvMethod」は、同センター内に設置のパソコンにより運用されてきたが、パソコンの不調、専任エンジニアの不在等から、常に安定した運用を図ることは望めなかった。このため、このデータベースを環境情報センターが管理するデータベースサーバに移植することとし、安定運用に寄与した。
- 「公開シンポジウム2005報告」のストリーミング配信支援
恒例化した研究所の公開シンポジウムの報告として、17年度に東京及び京都で開催したシンポジウムの模様を、研究所ホームページからストリーミング(音声付き動画)配信をするための情報技術的な支援を行った。
- 「環境標準試料」コンテンツの作成支援
環境基盤研究技術ラボラトリーが環境標準試料の頒布案内も兼ねて15年度に研究所ホームページから公開を開始した「環境標準試料」のコンテンツについて全面的な協力・支援を行い、内容を更新するとともに、国外からのニーズにも対応するための英文ページを新たに作成した。
- 「つくば大気質モニタリングデータ」コンテンツの作成支援
環境基盤研究技術ラボラトリーが大気成分の測定に関する精度管理研究業務の一環として研究所内の大気モニター棟において測定してきた大気成分のモニタリングデータについて、その一部(過去10年間の測定データ)を研究所ホームページから公開するにあたり、コンテンツ構成やデータ加工等の協力・支援を行った。
- 「EnvMethod」のシステム移植支援
- 研究所ホームページについては、14年度から年報、特別研究報告、環境儀の他、過去の研究報告、業務報告についても本文や画像等を含め全文ホームページで閲覧が可能となっているが、17年度においても、新規の報告書等の掲載を進めた。
- 所内研究ユニット等とも連携し、研究所ホームページを通じて国立環境研究所の最新情報や研究成果・データベースの発信を積極的に行うとともに、各研究ユニットからの情報発信を支援した。17年度中に公開を開始した主なコンテンツは、以下のとおりである。(資料54)
| No. | コンテンツ等名称 | 主担当研究ユニット等 |
|---|---|---|
| ○ 共同研究等関連のホームページ | ||
| 1 | コンテンツ等名称Mekong River Ecosystem Monitoring (MeREM) (アジア国際河川生態系長期モニタリングウェブサイト) |
主担当研究ユニット等地球環境研究センター |
| ○ データベース | ||
| 2 | コンテンツ等名称ILAS-IIデータ提供システム(衛星観測データ) | 主担当研究ユニット等地球環境研究センター |
| 3 | コンテンツ等名称つくば大気質モニタリングデータ | 主担当研究ユニット等環境基盤研究技術ラボラトリー |
| 4 | コンテンツ等名称化学物質定性支援ソフトウェア MsMs Filter | 主担当研究ユニット等循環型社会形成推進・廃棄物研究センター |
| ○ 個別研究等成果 | ||
| 5 | コンテンツ等名称脱温暖化2050研究プロジェクトホームページ | 主担当研究ユニット等社会環境システム研究領域 |
| 6 | コンテンツ等名称ナノテクノロジーを活用した環境技術開発推進事業に関するホームページ | 主担当研究ユニット等化学環境研究領域 |
| 7 | コンテンツ等名称環境標準試料【リニューアル】 | 主担当研究ユニット等環境基盤研究技術ラボラトリー |
| ○ 分かりやすい情報発信、その他 | ||
| 8 | コンテンツ等名称見て、読んで理解する地球温暖化資料集 「地球温暖化の予測」 |
主担当研究ユニット等地球環境研究センター |
| 9 | コンテンツ等名称見て、読んで理解する地球温暖化資料集 「二酸化炭素の増加(大気蓄積)」 |
主担当研究ユニット等地球環境研究センター |
| 10 | コンテンツ等名称NIES子供のページ −いま地球がたいへん!−【リニューアル】 |
主担当研究ユニット等環境情報センター |
| 11 | コンテンツ等名称公開シンポジウム2005報告(動画配信) | 主担当研究ユニット等主任研究企画官室 |
- これら11件のうち、環境情報センターが作成又は作成支援したものは4件であった。また、分かりやすい情報発信を目指した結果、4件が専門知識のない一般国民を対象とするコンテンツとなっており、その他のコンテンツにおいても、研究者や専門家でなくても理解できる内容を心がけている。
- ウェブ・アクセシビリティに配慮したコンテンツ等の改善については、JIS X8341-3:『高齢者・障害者等配慮設計指針−情報通信における機器、ソフトウェア及びサービス−第3部:ウェブコンテンツ』への対応を進めた。17年度は研究所ホームページの既存コンテンツのうち、約500ページについて音声読み上げソフト(IBMのホームページリーダー バージョン3.01 Windows版)に対応させる改善を行った。
- 17年度における国立環境研究所ホームページの利用ヒット(ページビュー)件数は、月平均約207万件、年度総計約2,500万件であった。16年度の利用ヒット件数は、それぞれ約157万件、約1,900万件であり、17年度は16年度に比べて30%ほど増加している。
(注) ページアクセス件数は、1ページ内に複数のファイル(HTMLや画像ファイル等)が含まれている場合、そのファイル数すべてをカウントする方式であり、これがシステム統計上では一般的であるため、15年度まではこのカウント法を採用してきた。しかし、1ページにアクセスしたときに1件とカウント(ページビュー)する方が自然であると思われるため、16年度からはページビュー方式でのカウントに変更した。ただし、比較のため、16年度及び17年度についてもページアクセス方式での件数も取得している。
研究所ホームページ月間利用(ページビュー)件数の推移
〔参考〕研究所ホームページ月間利用(ページアクセス)件数の推移
自己評価と今後の対応
研究所の研究成果等を発信するための媒体として研究所ホームページはその強力な手段であるが、その発信元(研究者)のすべてがこの手段を自ら活用できるわけではない。このため、環境情報センターの積極的な協力・支援が求められており、17年度においても上記の実績に記したような事項を中心とした業務を行った。
研究者等が独自に作成・公開したコンテンツも含めて研究所ホームページの充実が図られてきており、ホームページの利用件数も年々増加している。15年度以前との比較のためにページアクセス件数を見ると、中期計画開始年度の13年度に比べて最終年度の17年度は約2.3倍と大幅な伸びとなっている。
研究所ホームページについては、研究成果等の効率的・効果的な発信の観点から、今後とも引き続き、新規コンテンツの作成や既存コンテンツの更新を進める。
ウェブ・アクセシビリティに関しては、16年度に環境情報センターが主催した「環境情報ネットワーク研究会」(主な参加者は、地方環境研究所情報担当者。)においてこれをメインテーマとして理解・知見を深めたことを基礎として、17年度に最初の取組を行い、既存ページのうち約500ページについて改善を進めることができた。
今後とも、新たに作成するコンテンツは当初からウェブ・アクセシビリティに配慮することは当然のこととし、既に作成・公開済みのコンテンツについても未対応のものは引き続き改善を進める。
