2-2-3.環境国勢データ地理情報システム(環境GIS)整備運用業務
全国の大気環境監視データ集計値及び公共水域水質データ集計値についてデータベース化を進める一方、これらのデータを地域ごとに地図やグラフ表示を行い可視化するとともに、地形図や規制図等の地理情報を重ね合わせ表示を行うなど、生活に密着した身近な地域環境に関する情報として、国民が理解しやすく利用しやすい形に加工し、引き続きインターネットを通じて提供する。
また、これらの提供方法についてさらに改善を加えるとともに、掲載データの追加・拡充について検討を進める。
15年度計画の位置づけ
中期計画の目標のうち、15年度においては、まだ提供の開始されていない日本海海洋汚染実態調査データ、海洋環境モニタリングデータ、自動車交通騒音実態調査データについて、本システムへの掲載のための準備を行う。
また、GIS技術等を活用した各種環境情報の提供に関する環境省からの受託等業務についても積極的に取り組む。
業務の実績
- 14年度から公開を開始した環境GISについて、15年度においても継続して運用を行った。
- 「環境省国土空間データ基盤整備等実施計画」に基づき、同計画で規定される第1類型(各種指定・規制図データ)15種類、第2類型(環境質測定データ)2種類の情報について、データベース化を進めた。
- ダウンロード用データとして、2001年度に測定された大気及び水質データの追加掲載を行うとともに、両データの1971年度〜1989年度測定分を遡及して掲載した。
- 国立環境研究所が創立30周年となることを契機に、大気・水質汚染の30年の推移を分かりやすく表示するページの検討を行った。
「環境GIS」のトップページ
「環境GIS」のデータ重ね合わせ、測定データの表・グラフ表示の例
- 環境省から下記の5件の業務の委託・請負を受け、システムの基本設計やプログラムの開発など、それぞれの業務を適切に実施した。
特に、既に運用している下記(2)(通称「そらまめ君」)については、引き続きデータ公開の管理・運用を行っており、15年度における総アクセス件数は10,004,500,000件にのぼっている。また、同業務の一環として、「環境省花粉観測システム」の本格運用を開始し、14年度(試験公開)に引き続き、関東地方の観測ポイントにおけるデータを提供したほか、15年度においては、関西地方における観測ポイントのデータについても提供を開始した。
また、下記(3)については、当センターの「環境GIS」の機能を活用することとして開発業務を行ってきたものであり、業務の最終年度となった15年度には、「環境GIS」において騒音、振動、悪臭といった大気生活環境データを搭載・表示するシステムを開発した。- (1)水質環境総合管理情報システムの開発
- (2)大気汚染物質広域監視システム表示系管理
- (3)大気生活環境総合管理システムの開発
- (4)全国水生生物調査結果の解析
- (5)内分泌撹乱化学物質に関する情報収集・データベース作成
自己評価と今後の対応
平成14年9月に本格運用を開始した環境GISについて、引き続き運用を行った。また、ダウンロード用データとして、最新のデータに加え1989年度以前の約20年分の測定データを掲載し、利用者の便を図った。これらは、所内一般公開や公開シンポジウムにおいてポスターによるPRを行ったほか、地方環境研究所の担当者との会合(国立環境研究所ネットワーク研究会)等においても積極的な周知を図ったところ、トップページの月平均アクセス件数は、14年度(7か月弱運用)が約3,300件(公開前後の試験的アクセスを除く。)であったものが、15年度は約4,300件と着実に増加しており、次第に認知されつつあるものと解している。引き続き、以下のような内容の充実を図りながら、PRを図っていくこととする。
内容の充実に関しては、今後も中期計画における記載を踏まえた整備を進めることとしており、16年度においては、日本海海洋汚染実態調査データ、海洋環境モニタリングデータ、自動車交通騒音実態調査データを掲載することとしている。また、過去30年分の大気・水質データを用いて、全国の各測定地点における30年前からの経年変化をグラフで表示できるページを開発・公開する予定である。
環境省からの受託等業務については、「大気汚染物質広域監視システム」の通常運用と「環境省花粉観測システム」の改善及び機能強化を行うとともに、その他の業務については本格システムの構築に向けたプロトタイプの作成を行うなど、所内研究者のアドバイス等も得ながら、着実に推進している。今後も、各システム作りに向けて、プログラム作成などの専門的かつ定型的な業務については、引き続きアウトソースの活用を図りながら、システム全体の設計構想のとりまとめなど、環境省の要求に基づく国民のニーズを満足するシステム構築の基幹的な役割を環境情報センターが担っていくこととする。
