2-1-(3)研究の構成毎に見る業務内容
- ア.重点特別研究プロジェクト
重点特別研究プロジェクトについて、別紙2の内容で研究を行う。 - イ.政策対応型調査・研究
政策対応型調査・研究について、循環型社会形成推進・廃棄物研究センター及び化学物質環境リスク研究センターを設置し、別紙3の内容で調査・研究を行う。 - ウ.基盤的調査研究
重点研究分野に係る研究を推進するとともに、長期的な視点に立って、環境研究の基盤となる研究及び研究所の研究能力の維持向上を図るための創造的、先導的な調査・研究を行う。
独創的・競争的な研究活動を促すとともに、将来の重点特別研究プロジェクト等に発展させるべき研究を奨励すること等のため、所内の公募と評価に基づき運営する所内公募研究制度に基づき、奨励研究14課題、特別研究7課題を目途に推進を図る。 - エ.知的研究基盤の整備
環境研究基盤技術ラボラトリー及び地球環境研究センターにおいて、別紙4の内容で知的研究基盤の整備を行うとともに、研究所外への提供について検討を行う。
14年度計画の位置づけ
中期計画に位置づけられた研究の全体構成は、資料37のとおりである。14年度は5ヶ年の中期計画の2年度目であり、昨年度立ち上げた研究組織、研究プロジェクトの運営を軌道に乗せ、目標達成に向けた研究業務の推進を図る。
業務の実績
ア.重点特別研究プロジェクト
- 次の6つのプロジェクトグループを設置し、年度計画に記載した方向での研究を実施した。
- 地球温暖化の影響評価と対策効果
- 成層圏オゾン層変動のモニタリングと機構解明
- 内分泌かく乱化学物質及びダイオキシン類のリスク評価と管理
- 生物多様性の減少機構の解明と保存
- 東アジアの流域圏における生態系機能のモデル化と持続可能な環境管理
- 大気中微小粒子状物質(PM2.5)・ディーゼル排気粒子(DEP)等の大気中粒子状物質の動態解明と影響評価
- 各プロジェクトグループは、重点的に配分された運営費交付金を核に競争的資金、業務受託費などを確保しつつ研究を実施した。
- 各プロジェクトの研究は、14年4月の外部研究評価委員会による年度評価(助言)における委員コメントを踏まえつつ実施した。また、14年度までの研究成果について15年4月の同委員会において中間評価を受け、15年度以降の研究実施方針に反映することとした。(資料38)
(注)研究評価制度の詳細については、(4)で記述する。
イ.政策対応型調査研究
- 政策対応型調査研究を実施する組織として、循環型社会形成推進・廃棄物研究センター及び化学物質環境リスク研究センターを設置し、年度計画に記載した方向で次の研究を実施した。
- 循環型社会形成推進・廃棄物対策に関する調査・研究
- 化学物質環境リスクに関する調査・研究
- 両センターは、重点的に配分された運営費交付金を核に競争的資金、業務受託費などを確保しつつ研究を実施した。
- 各調査研究は、14年4月の外部研究評価委員会による年度評価(助言)における委員コメントを踏まえつつ実施した。また、14年度までの研究成果について15年4月の同委員会において中間評価を受け、15年度以降の研究実施方針に反映することとした。(資料39)
ウ.基盤的研究
- 基盤的研究としては、ア、イ、エを除いて重点研究分野として計画した広範囲な研究課題が網羅されており、経常研究費による小規模な基礎研究から、競争的資金によるプロジェクト型の研究まで様々な研究を実施した。なお、基盤的研究としては、重点研究分野に明記されていない独創的な研究にも数多く取り組んだ。
- 基盤的研究についても、競争的所内環境を醸成する観点から創設した「奨励研究」及び「特別研究」からなる所内公募制度により、平成14年度においては、以下のとおり奨励研究等を実施した。(資料41)
| 公募研究の種類 | 課題数 | 対象となる研究 | |
|---|---|---|---|
| H13 | H14 | ||
| 奨励研究 | H1314 | H1440 | 対象となる研究
|
| 特別研究 | H136 | H147 | 対象となる研究
|
- 平成15年3月の内部評価委員会において、14年度前期奨励研究(終了時)及び特別研究(年度毎)の評価を行い、研究の方向についての助言を行った。
- 14年12月の外部研究評価委員会において、13年度終了の特別研究等の3課題について事後評価を実施した。(資料42)
- また、内部研究評価委員会及び外部研究評価委員会の事前評価の結果を踏まえつつ、15年度から実施する新規の特別研究として3件の研究課題を採択した。
エ.知的研究基盤の整備
- 知的研究基盤を整備する組織として、環境研究基盤技術ラボラトリー及び地球環境研究センターにおいて、年度計画に記載した方向で知的研究基盤の整備を行った。また、14年度までの事業の成果について15年4月の外部研究評価委員会において中間評価を受け、15年度以降の事業実施方針に反映することとした。(資料40)
- 環境標準試料等の有償分譲規程に基づき、環境標準試料及び微生物保存株の所外等への提供を行っている。環境標準試料については、新たに1試料(土壌試料)を作成するとともに、14年度においては、126試料の分譲を行った。微生物株については、1,133株を保存しており、14年度においては、424株の分譲を行った。
- 14年度より、環境試料や絶滅危惧種の細胞・遺伝子の長期保存のための環境試料タイムカプセル化事業を開始し、事業推進体制を構築するとともに、環境試料タイムカプセル棟(仮称)の建設に着工した。
- 成層圏オゾン層、地球温暖化、水資源等に関して、地球規模での精緻で体系的かつ継続的な地球環境モニタリングを行い、ここから得られる多様な観測データを広範囲のユーザーに提供するためのデータベースの構築と運用を行った。
- 「温室効果ガスインベントリーオフィス」を設置し、地球温暖化対策推進法に基づく我が国の温室効果ガス総排出量の算定業務及び関連の研究を開始した。
関連資料
- このリンクはPDFデータにリンクします(資料37)中期計画における研究の全体構成 [PDF:12KB]
- このリンクはPDFデータにリンクします(資料38)重点特別研究プロジェクトの研究実施状況 [PDF:68KB]
- このリンクはPDFデータにリンクします(資料39)政策対応型調査・研究の研究実施状況 [PDF:36KB]
- このリンクはPDFデータにリンクします(資料40)知的研究基盤の整備の実施状況 [PDF:24KB]
- このリンクはPDFデータにリンクします(資料41)所内公募研究の実施状況 [PDF:24KB]
- このリンクはPDFデータにリンクします(資料42)平成13年度終了特別研究の評価状況 [PDF:24KB]
自己評価と今後の対応
1.重点特別研究プロジェクト及び政策対応型調査研究
平成13年度は独立行政法人となって最初の年であり、新しい組織体制の始動、新しい研究棟の立ち上げ、研究プロジェクト等の立ち上げなどにかなりの労力を向けざるを得なかった。13年度研究成果の評価の結果はプロジェクト毎に様々であり、研究の進展に差異が認められるが、新たな体制の下での業務処理に多くの労力を割かざるを得なかった点を考慮すると、総合的にはほぼ所期の成果を得ることができた。
14年度においては、外部研究評価委員会等の年度評価で各委員から出されたコメントを踏まえつつ、一層の研究の進展を図る。なお、14年度終了時には、重点特別研究プロジェクト及び政策対応型調査・研究の中間評価が予定されている。
2.基盤的研究
所内公募研究のうち奨励研究については、従来からあった制度を競争的な制度に改めたところであるが、Nature掲載の論文につながった課題や競争的資金の獲得につながった課題が出るなどの大きな成果も得られた。
3年を一応の単位とする特別研究は、内部研究評価の結果では、それなりの進展が見られた。重点特別研究プロジェクトや政策対応型調査・研究だけでは十分カバーできない緊急的政策課題や基盤的あるいは先見性が必要とされる研究については、迅速・適切に対応している。
若手研究者の育成、先進先導的な研究の発掘・育成、所内の競争的環境の醸成とともに、環境研の特色である様々な分野の研究者が参加するプロジェクトの形成のために、所内公募研究制度を活用していく。
3.知的研究基盤
環境研究基盤技術ラボラトリーでは、環境試料の長期保存や絶滅危惧生物の細胞等の保存を行う環境試料タイムカプセル化事業の立ち上げ準備を進めた。地球環境研究センターでは、Asia
Fluxネットワーク事務局の開設など国際支援基盤の強化が図られた。今後、13年度の業務実施状況について内部評価で出された意見を踏まえつつ、業務の一層の進展を図る。
なお、平成13年度業務実績については、研究プロジェクトとは性格が異なることから内部ヒアリングにとどめたが、14年度までの業務実績については、重点特別研究プロジェクト等とともに、外部研究評価委員会において中間評価を受けることを検討している。
